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冒頭の写真は、「思い出横丁」の入り口。このうちの一軒の「つるかめ食堂」が、老朽化に堪えかねて、昨年(10年8月頃)に改築を思い立ったことから、騒動は起きたのだった。
ところが、ところがギッチョンチョン、業者を呼んで相談をしたところ、老朽化が進んでいて、柱や屋根を残す改築は無理だといふ結果になった。経営者は柱や屋根を撤去し、全面改築を決断して、更地状態にした。
これが誤算の始まり。新宿区役所から、改築は許可が下りなかった。「屋根や柱を撤去したら、改築には該当しない」とのお達し。それでは「新築」・・これも許可が下りない。理由は、店の前の道路が公道ではなく私道だからだ。サア、困った!
区役所から、「隣の店の増築」にしたら?という指導が入った。この一角は権利関係が複雑なため、これも挫折した。そのほか、向かいの店から、空中廊下を渡す案やいろいろな案が出たが、何れもダメ。いよいよ八方ふさがり状態だ。
店は無いため、収入はない。創業者の代から勤め上げた料理人は末期癌に倒れ、程なく他界。奥さんは、前途を悲観して、実家へ帰ってしまった。ツイテナイ!
区役所から、再度指導。「仮の小屋を建てたら」どうかという指導。そうだ! 屋根がなければ、建物ではない。許可はいらない。経営者は、開閉式の屋根を設置した。雨の心配はない。
現在の「つるかめ食堂」だ。
さりげなく奥さん、無責任かも?
それにしても、不思議な癒し空間だ・・