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東京都VS.千葉県戦争
(地図:千葉県市川市河原 〈番外地・・「飛び地」〉 水色楕円内)
両者の確執は凄い。話ゃあ大昔に遡る。抑(そもそ)も原因は江戸幕府が種を蒔いた。
幕府がテメエの都合で、現在の葛飾区の辺りを下総国(現在の千葉県)から武蔵の国(現在の東京都)へ編入した頃に遡る。
その影響は現代にまで及んだ。京成電鉄「葛飾駅」では、「葛飾」の名称に釣られて下車する‘間抜けな’方々(失礼!)が余りにも数多く発生する事態を生んだ。
また、その方々がテメエの無知を棚に上げて、駅員に文句を云う。それに耐えかねた京成電鉄が駅名を「西船」に変えた次第。聞くも涙、語るも涙の物語。
だが西船駅の傍の小中校とも未だに「葛飾小、中」を名乗っている。この辺りは、下総の国・葛飾(かづしか)郡なのだから当たり前の話だ。
ところが、江戸川が市川橋の直ぐ下流で、江戸川放水路と旧江戸川に分流する位置にある三角状の河原(市川市と地続き)をめぐって、東京×千葉の対立は80余年前から続いている。85余年前に江戸川放水路を造った時からだ。
河川敷は、元来国有地。市川市はこの土地を国から借りて、町名を「河原(番外地・・「飛び地」)」としている。千葉県の所属という主張だ。
ところがドッコイ、この河原番外地にある国土交通省の「江戸川河口出張所」(地図㊦の中央)の住所は『東京都江戸川区東篠崎』。電話番号も03で始まるそうだ。
このトンでもない飛び地。「前にグラウンドで火事があった時、どちらの消防車が出動するかでもめましたね。今は地続きなので、市川側にお願いしていますが」と、国土交通省・事務所の方は苦笑いする。