![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/75/3a/b13087511151cd115d99b3c903fd08f2.jpg)
もっきり 2
「もっきり」…つまり、升酒やコップ酒は、庶民のささやかな楽しみだが、決して行儀がよいとは言えない。
「オヤジの酒」というイメージが強かったコップ酒が今や、女性に大人気だとか。日本酒の販売が低迷する中、関係者は日本酒復権の起爆剤として、コップ酒に熱い視線を送っている。
日本酒の起死回生策として期待されるコップ酒……失礼!今は“カップ酒”というんだそうな……は、現状500種類以上出回っているという。
地酒を詰めたカップ酒は若者からも支持を集めている=渋谷区のバー「BUCHI」
(上)店内に並ぶカップ酒(
下)もって帰りたいほどかわいいバンビカップ。すでに半分以上、飲んでしまった後ですが…
http://www.excite.co.jp/News/bit/00091120027025.html
カップ酒の販売は、当初、40代、50代の男性客の需要を予想していたが、「カップ酒は立ち飲みできてかっこいい」と女性からの人気が高い。今や女性向けにラベルのデザインにも気を配る有様だ。
そのうちに酒屋の店頭も女性客に占拠され、オヤジどもが隅っこで小さくなって呑んでいる様子が目に浮かぶようだ。
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
いえいえ、決してJOKEではありませんよ。野球をご覧なさい、野球を!
かつて野球場へ足を運ぶのは、断然おやじが多かった。野球場はオヤジたちの‘憂さの捨て所’、‘憂さ晴らしの場所’だったのだ。
それが今はどうだっ?! 女性と子供がキャアキャアと金切り声をあげる傍らで、オヤジどもがおとなしく礼儀正しく、控えめに応援している。
昔は、南海ホークスの大阪球場や西鉄ライオンズ
の福岡・平和台球場
などでは、酔っぱらったオヤジがアナウンサー席に入り込み、アナウンサーや解説者に絡むなんという図は決して珍しくはなかった。
また、甲子園や広島球場では、あまりに長い抗議中断に飽きた酔っぱらいオヤジが、オヤジの正装ルック=ねじり鉢巻きにランニングシャツ、ステテコという姿(いでたち)で、グランドへ飛び降り、一塁ベースから二塁ベースに向かって一散に走る。係員が必死に後を追う。 オヤジが二塁ベースに土煙を上げて滑り込む…とたんに満場のオヤジ連から割れんばかりの拍手が沸く…その途端、追っかけてきた係員に、オヤジはつまみ出される。
「あぶさん」の世界は遠くなりにけり だ。この時代の最後の名選手は、不滅の左腕・江夏 豊
ではないだろうか。優勝請負人として各球団を渡り歩いた彼も、どういうわけか女性客と子供の多かった「日本ハム」では振るわなかった。その原因は「ガキと女に野球が分かるものかっ!」という江夏哲学にあると、まことしやかに囁かれたものだ。今からは、到底信じられないことだが…
だが今にきっと、野球場でもオヤジの居場所はなくなるだろう…テ。
門仲界隈に、「魚三」という有名な飲み屋がある。お父さん方の憩いの場になっている。あまりに有名だから、店の紹介は不要だろう。
魚三
安くて新鮮な魚を出す。
分量は他店の二倍から三倍は出てくる。刺身と酒で、¥2000もあれば十分だろう。ほろ酔い加減にはなれる。ただ少々口が悪い。これも下町風と理解すれば、我慢できる。とにかく安いから、十分な小遣いを持たないお父さん方の味方であることは間違いない。
唯一の欠点は、混んでいること。日本に「よくこれだけお父さんがいるナ」と思うくらい、お父さんで満員だ。
ここも日本酒は、『もっきり』だ。ただガラスのコップに陶器の受け皿だ。木製の升など、今や衛生管理上も難しく、コスト面からも出来ないのだろう。
サビシイ…