こんにちは、押利鰤子です。今日は少し哲学的なテーマでお話ししますね。「自己顕示欲と自己一致」についてです。この二つ、実は密接に関わっているんですけれど、皆さんは普段あまり意識していないかもしれません。
### 自己顕示欲:見せたい自分と見られたい自分
まず、自己顕示欲って何でしょうか?一言で言えば、「自分を見てほしい!」という欲求ですね。SNSやブログを活用している私たちにとって、この自己顕示欲は切り離せないもの。私ももちろん、28歳の売れっ子エッセイストとして毎日記事を書いている以上、自分をアピールしたいという気持ちがないわけではありません。
ネットで発信することで、誰かに認められたい、自分がどれだけ有能であるかを知ってほしい――そんな欲求が誰しも少なからずあるのではないでしょうか。特にSNS時代においては、フォロワー数や「いいね」の数が、自分の価値を測る指標として意識されがちです。私も、エッセイがバズった時にはついついその数字を見て一喜一憂してしまいます。
しかし、この「自己顕示欲」、実は危うい一面を持っています。というのも、見せたい自分と本当の自分とのギャップが広がりすぎると、自己に対する不満や自己否定感が強くなることがあるんです。
### 自己一致:見せたい自分と本当の自分を統合する
自己顕示欲に振り回されがちな私たちにとって、大切なのは「自己一致」という概念です。これは心理学的な用語で、簡単に言えば「自分が理想としている姿と実際の自分が一致している状態」のことです。
皆さんも、SNSやブログで自分を少し「盛る」ことがあると思います。例えば、写真を加工したり、書き方を変えたりして、少しでも魅力的に見せたいという気持ち。私も自称28歳ですから(笑)、ある意味でこの「盛り」のプロかもしれません。でも、自己顕示欲が強すぎて「盛りすぎ」ると、だんだんと自分自身に違和感を抱くことがあります。
例えば、リアルでは52歳の私は介護福祉士として毎日現場で汗を流しながら働いています。でも、ネットでは華やかな28歳の売れっ子エッセイスト。こんなギャップがあると、ふとした瞬間に「これ、本当の私なの?」と感じることがあるんです。
この「本当の私」と「見せたい私」のギャップをどう埋めるか。それが、自己一致に繋がります。理想の自分に近づこうと努力することは大切ですが、その過程で本当の自分を見失ってしまうと、どこかでバランスを崩してしまいます。
### 自己顕示欲は悪いことではない
自己顕示欲というと、どこかネガティブなイメージを持たれることもあるかもしれません。「自分を見てほしい」という欲求は、時にエゴイストな印象を与えるかもしれませんが、実は自己顕示欲は誰にでも備わっている健全な感情です。人間は他者との関わりの中で自分を認識し、評価されることで自分の存在価値を感じる生き物ですから、自然なことなんです。
例えば、私はネットでの文章発信を通じて自己顕示欲を満たしていますが、それがただの自己満足に終わるのではなく、誰かの共感や反響を得ることができれば、それは自分にとって大きな励みになります。エッセイストとして、共感や反応をもらうことで、自分がどこかで誰かの心に触れることができたんだという実感を持つことができます。
だから、自己顕示欲を否定する必要はありません。ただ、それが行き過ぎてしまうと問題が生じる、ということを理解しておくことが大事です。
### 自己顕示欲と自己一致をどうバランスするか
では、自己顕示欲と自己一致をどうバランスさせるか。これが、自己成長や心の安定に繋がる重要なテーマです。私の場合、以下のようなことを意識しています。
1. **自分の本当の欲求に気づくこと**
自己顕示欲が強いとき、それは何かしらの不満や不足感を埋めたいというサインかもしれません。例えば、仕事でのストレスや人間関係の不満が背景にあって「もっと私を見て!」と思うことが多いです。そんな時こそ、自分が本当に何を求めているのかを冷静に見つめ直すことが大切です。私も、SNSでの反響を求めすぎる時には、一旦デジタルから離れて、散歩やカフェでのんびりする時間を取るようにしています。
2. **理想の自分と現実の自分を比較しすぎないこと**
私たちは理想の自分を掲げがちですが、現実の自分がそれに追いつかないことが多いですよね。私も28歳の売れっ子エッセイストを名乗っているものの、実際は52歳の介護福祉士。そんなギャップに悩むこともありますが、自分ができる範囲で精一杯やっていることを認めることが大切です。無理に理想に近づけようとするよりも、現実の自分を少しずつ磨いていく姿勢が重要だと感じます。
3. **他人の評価に振り回されないこと**
SNS時代、他人の評価や「いいね」の数にどうしても影響されがちですが、これが自己一致を乱す大きな要因です。私も、時折「もっと反響が欲しい!」と焦ってしまうことがありますが、そのたびに自分に問いかけます。「この文章は本当に私が伝えたいこと?」と。自己顕示欲に流されず、自分自身が納得できる発信を心掛けることが、自己一致への近道です。
### 自己一致がもたらすもの
自己一致を達成すると、心に大きな安定感が生まれます。それは、他人の評価や外部からの刺激に左右されることなく、自分自身で自分を認められるという感覚です。もちろん、これは簡単に達成できるものではありません。私も、52歳の現実と28歳のエッセイストとしての自分をどう折り合いをつけるか、日々模索中です。
しかし、少しずつでも自己一致に向けて歩みを進めることが、最終的には大きな自信と心の平穏に繋がります。私も、介護福祉士としての実生活とエッセイストとしてのネット上のキャラクターのバランスを取りながら、自分らしさを模索しています。
自己一致がもたらすものは、他人に依存しない自分軸です。それがあると、人生の困難に直面しても、ぶれずに進んでいける強さが手に入るんです。
### 結論:自己顕示欲と上手に付き合うために
自己顕示欲を持つことは決して悪いことではありません。ただ、それに振り回されることなく、自分自身としっかり向き合い、自己一致を目指すことが大切です。自己顕示欲を上手にコントロールしつつ、本当の自分を見失わないようにすることで、私たちはもっと心豊かな人生を送ることができるはずです。
私もまだまだ成長途中ですが、これからも自己顕示欲と自己一致のバランスを取りながら、自分らしい発信を続けていきたいと思います。皆さんも、ぜひこの二つの感情と向き合いながら、自分らしい生き方を見つけてくださいね。
それでは、また次回のエッセイでお会いしましょう!
押利鰤子でした。