お盆過ぎに問い合わせがあり、下見~見積もり、表皮の感じ、出来栄えの
確認用の1脚先行製作・・・などなどあり、ようやく出来上がったので
アップします
ひじ掛け以外はそれほど傷んでいないようですが・・・・
ここの応接室は、一般的な応接室のように、一人掛け、二人掛けで
テーブルを囲むのでなく、一人掛けのみ8台が並ぶ広い部屋の物です。
気の張る方々が数人座るため、差別が無いように!! との気遣いから
同じでなくては! と言う事でしょうか・・・
緑の本革のソファーでしたが、近年の合皮はとても質感と抗菌、防汚など
優れているとのことで、サンプル帳から選んでいただきました
イタリア製のネイビーで製作することになりました。
表皮が濃い色で、また裏布も黒のため、型紙写しは銀ペンを使いました。
同じものを8台と言うことで型入れ次第で要尺が大きく異なるので
慎重に配置します。
今回のソファーは目隠しモールを2列玉芯の物を使います。
約3m30cmのテープを切り出し3㍉の玉芯を2列に巻いて製作します。
表になる部分と背になる部分が合わさる10㍉の溝に、それぞれ
タッカーで張っていき、溝に埋まっているつなぎ目の表皮の切り口を
このモールで埋めていきます。
埋めると言ってもモールの2列の玉芯の間をタッカーで止めていきます。
しかし、溝に埋まっていくと言っても、場所によっては、また、指で開いて
みたら、玉芯の間からタッカーのステープルがチラリと微妙に見えるものです。
そこで、この部分は表皮に合わせたカラーステープルを使います。
私は色々考えることがあり、できるだけ8㍉足のステープルを使っているのですが
この部分は、表布、背面布の上に、さらにモールを溝に埋めて打ち込むため、
10㍉足のステープルでなくては困難です。
この写真のように、たるんだり、玉がつぶれないように慎重に埋めていきます。
ちょっとコツをつかむまで苦戦しました
また、私のタッカーが古い為か・・・この溝打ちに限り、打ち歯がスムーズに
引いていきません
このソファーは座、スカート、ひじ掛けのそれぞれのパーツが交差する
部分が手がこんでいて剝す時に悩みました 勉強になりました
底足が破損している物があると引取るときに聞いていたのですが
剝す時にさらに2個破損させてしまいました
どうせなら4つ足とも揃えた方が良いと思い、底足を自作することにしました。
3Dプリンターで6角でなく3角の構造で充填率を多めでABSで製作しました。
その形状に埋め込むタイプの硬質フェルトをレーザー加工機でカットします。
10㍉の埋め込みタイプの底足を木ネジタイプに変更して出来上がり
このような感じです
24日までで良かったのですが、ダイニングチェアー5脚の依頼も
控えているので頑張って早めに8台仕上がりました。
8台並んでいると壮観ですね
絞りや、ギャザーがあり。シワに個体差が微妙にありますが、それもまた
良い感じに思えますね
本日24日、納品してきました。
残り材でクッションを2個製作し、オマケでさしあげてきました。
腰の悪い方に使ってもらおう って喜んで頂きました。
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