洋服を縫わない縫製工房

ミシンを使って、洋服以外で、できることは何でも挑戦!
薄物から、厚物、金属?関わったものを紹介します。

応接室のソファー、張替

2018年10月16日 | ものづくり

お盆過ぎに問い合わせがあり、下見~見積もり、表皮の感じ、出来栄えの

確認用の1脚先行製作・・・などなどあり、ようやく出来上がったので

アップします

ひじ掛け以外はそれほど傷んでいないようですが・・・・

ここの応接室は、一般的な応接室のように、一人掛け、二人掛けで

テーブルを囲むのでなく、一人掛けのみ8台が並ぶ広い部屋の物です。

気の張る方々が数人座るため、差別が無いように!! との気遣いから

同じでなくては! と言う事でしょうか・・・

緑の本革のソファーでしたが、近年の合皮はとても質感と抗菌、防汚など

優れているとのことで、サンプル帳から選んでいただきました

イタリア製のネイビーで製作することになりました。

表皮が濃い色で、また裏布も黒のため、型紙写しは銀ペンを使いました。

同じものを8台と言うことで型入れ次第で要尺が大きく異なるので

慎重に配置します。

今回のソファーは目隠しモールを2列玉芯の物を使います。

約3m30cmのテープを切り出し3㍉の玉芯を2列に巻いて製作します。

表になる部分と背になる部分が合わさる10㍉の溝に、それぞれ

タッカーで張っていき、溝に埋まっているつなぎ目の表皮の切り口を

このモールで埋めていきます。

埋めると言ってもモールの2列の玉芯の間をタッカーで止めていきます。

しかし、溝に埋まっていくと言っても、場所によっては、また、指で開いて

みたら、玉芯の間からタッカーのステープルがチラリと微妙に見えるものです。

そこで、この部分は表皮に合わせたカラーステープルを使います。

私は色々考えることがあり、できるだけ8㍉足のステープルを使っているのですが

この部分は、表布、背面布の上に、さらにモールを溝に埋めて打ち込むため、

10㍉足のステープルでなくては困難です。

この写真のように、たるんだり、玉がつぶれないように慎重に埋めていきます。

ちょっとコツをつかむまで苦戦しました

また、私のタッカーが古い為か・・・この溝打ちに限り、打ち歯がスムーズに

引いていきません

このソファーは座、スカート、ひじ掛けのそれぞれのパーツが交差する

部分が手がこんでいて剝す時に悩みました  勉強になりました

底足が破損している物があると引取るときに聞いていたのですが

剝す時にさらに2個破損させてしまいました

どうせなら4つ足とも揃えた方が良いと思い、底足を自作することにしました。

3Dプリンターで6角でなく3角の構造で充填率を多めでABSで製作しました。

その形状に埋め込むタイプの硬質フェルトをレーザー加工機でカットします。

10㍉の埋め込みタイプの底足を木ネジタイプに変更して出来上がり

このような感じです

24日までで良かったのですが、ダイニングチェアー5脚の依頼も

控えているので頑張って早めに8台仕上がりました。

8台並んでいると壮観ですね

絞りや、ギャザーがあり。シワに個体差が微妙にありますが、それもまた

良い感じに思えますね

 

本日24日、納品してきました。

残り材でクッションを2個製作し、オマケでさしあげてきました。

腰の悪い方に使ってもらおう  って喜んで頂きました。

 

 

 

 

 

 

 

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