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since2004~PANTA、頭脳警察をメインに音楽のこと。開設から来年2023年で19年目になります。

【後編(ライブるぽ)】「GO!!60」 仲井戸CHABO麗市 with 早川岳晴 Tour 2010ファイナル2010.10.9 @渋谷 AX

2010年10月13日 | 仲井戸麗市
【前編(セットリスト)】に続いての【後編(ライブるぽ)】です。当初の記事より分割してアップしなおしました。
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「GO!!60」 仲井戸CHABO麗市 with 早川岳晴
Tour 2010ファイナル2010.10.9 @渋谷 AX

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開演は18時。
この日は、あいにくの朝から一日「大雨」・・・。

実は、このチャボのツアーは、これより前に、私はもうひとつ、6月に南青山曼荼羅にも参加しました。思い起こせばその日も雨でした。(まあ6月だったということもありましたけど)
・・・・まさか、チャボは、「雨男?」(笑)・・・顔だけでなくて、こんなところまで、PANTAに似ているのでしょうか?(笑)
なんて・・こじつけ過ぎでしょうか。(^^ゞ

 そんな天候と、この日は、指定席以外にも立ち見のお客さんも大勢での超満員札止め、ということで、開場も押し気味だったようでした。私も、悪天候の為に、地元の駅に行くのに自転車からバスに変更したら、なかなかバスが来なかったり、その他もろもろで、開演時間近くに、ようやく会場到着、それでも、まだ入場者の長蛇の列がありました。
でも、そんな押し気味の開場のわりには、その後は意外に早く「開演」しました。
外では、スタッフの方々も、「まもなく開演しますので、グッズは終演後も買えます!!」みたいに声かけしてました。(したがって私も「還暦ティシャツ」は終わってから購入することにしました)

しかし、それもそのはず、極力、開演時間は、大幅に遅らせるわけにも行かない理由は、ちゃんとありました。
終わってみれば4時間超のライブでしたから。

終演は・・・・、だいたい22時20分?くらいだったのでしょうか・・・
長いことには「定評」あるチャボライブでしたが、さすが60本目のファイナル東京、渋谷でした。
 
けど、曲数としては、【前編(セットリスト)】のように、「さわり曲」の「激しい雨」をカウントしても、トータル21曲です。

(・・・けど、これで、本当にあっていますか?今回のセットリストは、ネット上でブログなどの情報を拾い集めながら確認しつつ、自分の記憶とてらしあわせて、割り出したものです。もし間違いがありましたら、ご指摘ください。御願いいたします。)

4時間20分ほどのライブですが曲目は20曲という。
いかに、一曲が長かったり、MCが長かったりしているライブであるかを物語ます。
これがチャボライブの特徴でしょう。
 それにしましても、あれから4日間が過ぎましたが・・・まだまだこの日の、素晴らしいライブの余韻は消えません。

ネット上でも、大勢の情報、感想などを読みふけるにつけても、そうそう、あのときのあの音が・・・。あの言葉が・・・と、思い出されます。

去年の渋谷AX、「僕が君を知っている」・・・・
あれから一年
あの日から一年経ったなんて・・・

あの日のライブも特別すぎるほど特別な、二度とないものでした。
奇遇にも、私の席は去年も今回と同じ、二階の、向かって右側の、最前列でした。
今年は多少はずれていますけど、去年とほぼ同じような位置で、二階席から見下ろしての「鑑賞」でした。

去年は、極力センチメンタルになろうとはせずに、それでいて、「君の不在」を受け入れきれない、信じきれないままに、ただただたったひとりでRCナンバーのみを、歌い続けたライブ・・・・
だけども、どうしても・・・・チャボも関係者も、オーディエンスも・・・悲しみの傷が癒えない事実上、忌野清志郎追悼ライブ・・・

そして、あれから一年経って、今年は、チャボ自身にとって、生誕60回めの記念日を迎える年となるにあたって、全国60箇所を、盟友ベーシスト早川岳晴とたったふたりだけで、まわろう・・というもの・・・その、最終地点、誕生日の日のこのライブ・・・・


「RCナンバーばかりを、たくさん歌うのはすごい違う気がして・・・全然歌わないのも・・・答えが出なくて
やっぱり一、二曲は歌いたくなった」というのが「自然」だったというふうなことを確かMCで語ってました。
 

それと、こんなことも。
会場で、ステージに立った瞬間に、「それ」を期待してやってくる人たちがたくさん聴きに来てくれていることを、すごく感じたりしたことが、たくさんあった、という・・・。
そして、結果的に、早川氏に理解してもらって、一、ニ曲(RCナンバーを)やることになった・・・のだと。

 私は、もともと、特にRCのファンということではなかったので、去年にしても正直言って、チャボのソロのライブなのだから、チャボのオリジナル曲もたくさん聴きたかったのです。
 結構、そういう状況における、そういう重要な場となったライブであったということの認識も深くはないままに何も知らずに、自分としては、ただ久しぶりに参加出来たチャボのソロライブだったもので・・・それが、たまたま、あの日で、あの渋谷AXだった・・・・という。

 結果的に、RCナンバーのみという、特別な、そして、涙なくしては聴くことのできない内容となりました。
もちろん、去年のその日のことも、この普段は基本、頭脳警察・PANTAブログのこの場ですが、どうしても書きとめておきたくて。自分のために・・・書きとめました。それは、とにかく、とても大切で、忘れられないライブとなりました・・。

でも、今年の昨日は、正真正銘「仲井戸麗市のライブ」でした。
RCナンバーを一、二曲だけまじえて、後は・・・。

私としては、個人的にはそれがまた良かったです。
かと言って私は、もちろんRC曲もキヨシローも嫌いではないのですが。
けど、20年好きでい続けたのは、「仲井戸麗市」であり、彼の作り出した楽曲たちだったから・・・。

あの頃、一番大好きで仕方なかった思いいれの深いアルバム「絵」とかソロ第一弾の「BOOK」からのいろんな楽曲や、「プレゼント」収録の、大好きな「ブルームーン」とか・・・・。
本当に、このあたりの、この時代の楽曲・・・・それぞれが、その当時の状況、出来事などが思い浮かんだりで・・・・・。
とても、胸踊り時に息づまり、鳥肌が立ちました。
時折、上から見下ろしつつ、双眼鏡で覗き込む、表情は、20年前とそんなに変わった気がしない・・・・すごい。
カッコイイ。まさに永遠のギター少年・・・・・
 

その後の半ばから後半にかけては、MCも曲も、盟友キヨシローの話題が中心となりました。

本編の後半、M.12~15です。

キヨシローとのいろんなエピソードなどを交えて語る長いMCも含めてチャボのキヨシローへの気持ち・・・当然いまでも「不在」に対する、その無念さが伝わり・・・
そうそう、セットリストのところにまでも、思わず記載してしまいしましたが、
14.君が僕を知っている は、キヨシローが「日本の生んだ、R&Bのミディアムテンポの最高傑作!!」!と、言っていたんだ!!と、そのことを誇らしげに何度も叫んでいました。そして、「忌野清志郎」と、その名も何度も叫んでいました。
「キヨシーーーーーー」って。

清志郎と、曲に対する愛情がすごく伝わったと共に、本当に、この曲、私自身も大好きです・・・・良い曲だ・・・と改めて思いました。

そして、この曲に対するMCは、さらにまだ興味深い話へと続きました。
 
キヨシローはすごくキーが高いです。・・・という話になり、自分はそのままのキーじゃ歌えない。
本当は絶対「D」なんだけど、自分は「A」にしないと歌えない。

「雨あがりの夜空」のイントロと、この曲の間奏は、オレのRCでの功績として、自慢です!!!とも。
誇らしげに話しました。(そして、これが言いたかったこと・・・、初めて言った・・・とも。)

なのに、「A」にしてしまうと、その絶対「D」だから弾けていた間奏が・・・弾けなくなってしまって・・・。
それが悔しくてツアーに出る前に・・・

「四ヶ月練習して弾けるようになりました!!」って。

キヨシロー、どうだ!!弾けたぞ~~


 そのDのキーのバージョンと、Aのギターを、両方実際にそれぞれ奏でてくれました。
この音が、どちらもものすごく、素晴らしくて・・・カッコよくて。

このときも、至福の時間でした。もう・・・本当に。
 私は、チャボのギターの音は、昔から、凄く大好き。(・・・と言っても、私の場合は、彼のキャリア的には、そんなに大昔でもない・・・PANTA 同様、半分以上も後のことですが。私はRCではなくて、泉谷しげるのLOSERでチャボとチャボのギターが大好きになりました・・・RCファンの人、ごめんなさい・・・けど、中にはこんなファンもいるのです。もちろん、その後から、RCもキヨシローさんも、大好きにはなりました)
 
 素人的には、DからAが、そんなに、どんなに?難しいといわれても、ピンとこないわけなのでしたが、スーパーギタリストのチャボが、実に「四ヶ月」も練習して、ようやくできるようになった!!と言うのです。
  ミュージシャンだから、プロだから・・・(当たり前?)と思うよりも、プロでも大変なことはあるし、影では、常に、一生懸命、練習、努力を常に重ねているのだなあ・・・みたいな・・・ほんとに当たり前のことかもしれませんが、なんだか、そういうことを、自慢げに話してくれて、そして両方を実際弾いてみせてくれたチャボの姿には・・・とても嬉しくて、そして感動しました。
私は・・・音楽的に、いろんな知識とかは全然ないのですが・・・・昔から「ギタリスト」、ギターの音、大好きです。


この後の曲・・・「夏の口笛」・・・・この曲の前後にも、チャボはさかんに、いろいとキヨシローの話を続けました。
キヨシは夏が一番似合う男、けど、にくいことに冬もよく似合ってて・・・セーターが似合っててとか・・・・
でも、オレはマフラーが嫌いで・・・もらうのは好きだけど・・・ティシャツなんかも、すぐ切ってしまうし・・・

そんな話をした後で・・・
演奏が始まりました。


♪ずっとあれから努力しているんだ
キミの不在を受け止めること・・・・
坂道曲がり角 口笛 現れるキミの気配・・・・・

たまらない、せつない曲です。
何度聴いても。その歌詞と、メロディーと、チャボのあの「声」が・・・ギターの音が・・・・
そして、曲の最後 鎮魂の鐘の音のように鳴り響かせた音色がフェイドアウト・・

その後、しばらくのあいだ背を向けたまま、チャボの背中・・・そのインターバル
やっぱり・・・あれは、あのとき涙をぬぐっていたのでしょうか・・・・

こちらも胸がしめつけられ、胸がつまりました・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「みんな、ロックンロールに何でであったの?」 

「マイロックンロ~~ル ユアロックンロ~~ル」

本編のラスト曲
「My R&R」

何処でもない何処からか やって来たのなら
何処でもない何処かへ 帰って行けばいいサ

身体に流れる血には どの国の色もない
とりたてて何処かアジアの色なども流れてない

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

十年二十年ごときの世代論などぶつより
百万光年の星くずにでもなって遥か宇宙の果てへ飛び散りたい

覚えた事は君を愛すること

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

行くあてのない心細さ 大空に放り投げて
明日の唄 口ずさんで

歓び悲しみ憎しみ慈しみ
いつの日か願わくば
祈りへと全部変えて

覚えた事は自由であろうとすること


最高です。

マイ ロックンロール

チャボは、この日のライブで、キヨシローのこと、キヨシローの名を何度も呼び、叫びました。
同時に、もっと同じくらい何度も何度もその名を呼び、叫んだのは、ベーシスト早川岳晴、その盟友の名でした。
途中、骨折事故に見舞われ、入院しながらも、驚愕の回復力で復活した超人ベーシスト
このツアーでは、いろんな、何種類ものベースを使用して、素敵な音を聴かせてくれていました。

早川と一緒にやれてよかった!!!
何度も繰り返したチャボでした。



私も、この全国60本のツアーのうちこの日の以外に南青山曼荼羅に一度参加ましたが、内容としては、この日の渋谷AXも、あくまで「ツアーの最終日」ということで、その「基本メニュー」や、MCの骨格や流れは、変わってませんでした。

それでも、6月に参加した曼荼羅、このときはこのときでとても良かったのですが、このときはハコが、ライブハウスで、席はわりと後ろの方でしたが、昨夜は、渋谷AXの二階指定席最前列の端の一番前で。
かなりシチュエーションもまったく違い、6月から3ヶ月あまり時間も経過していたこともありで、曼荼羅で聴いたときの感じと、曲の印象まで、なんだか違って聴こえたものもありました。

渋谷AXの上から見下ろす舞台全体、そしたチャボの、そのギターをかかえたステージ上の立ち姿を見ていると、うっとり惚れ惚れしました。本当にカッコよくて。
・・・・この人が今日で「還暦」??とてもとても信じられない・・・・・。

ライブハウスで近くで・・というか、同じ目線の高さで、聞くのも良いのですが、たまに、こんな風な高いところからのロケーションも、気持ちの良いものです。二階最前列。前に障害物も何もないし。とっても集中して、じっくり鑑賞できたよいポジションでした。
あと、まあ・・・実は私の場合は、もともと、どんなライブでも騒いで聴く方じゃないですし。


AXの照明、PA、舞台演出、これがまた、どれも素晴らしいものでした。
これぞ、「ホール」ライブの醍醐味です。
(AXは大規模ライブハウスですが、チャボライブでは、一階も椅子が並びます。今回はその後方が立ち見スペースとなっていましたが、もはや、椅子の並べられたこの形態は、その広さといい、ライブハウスと呼ぶよりも、明らかにホール)


始まりから、舞台後方に、スクリーンが現れ、そこには、今年1月からスタートした、全国各地60箇所でのスナップが、次々に写し出されました。
スタートした1月の北海道では、マスク姿のチャボが・・・
そして、どんどんいろんな場所でのふたりのスナップ・・・季節は巡り冬から春・猛暑の夏へと・・・

私なんかは、実は、すでに、もうこの段階で・・・・じーーーーんでした。

休憩なしの本編終了の段階で、時計を見たら、もう午後9時でした。
・・・・すでに三時間経過。集中して、夢中になっていたせいか、えっ?もう三時間??という不思議な感覚にとらわれました。
ライブマジック?チャボマジック?
これが、「ライブ」という、異次元空間の証・・・・・・・・

その後のアンコール・・・本人曰く、「アンコール」を「第二部」(笑)と呼んでいます。
事実上、第二部と呼んでしまっても、なんら不思議のない、本編で三時間が経過しているのに、さらに、そこから実に一時間以上もの「アンコールタイム」
 
その、アンコールでの圧巻は、(全員総立ちのオーケーチャボ★「雨上がりの夜空に」も最高でしたが。)
それ以上に、言うまでもなく最高、最強のハイライトは・・・・


「MY WAY」

もちろん私は、チャボの、このバージョンのカバーの「マイウエイ」・・・・ここで、初めて聴きました。
・・・・・こんなカッコイイ「マイウエイ」
凄い。素晴らしい。

♪今、わたしはこのステージに立ち・・・・
今日私は、還暦、60歳を迎えた・・・・・

といった感じで、この日の為の、独自の歌詞で、それは歌われていました。
感動的で、かつ、カッコイイ歌と演奏でした。(打ち込みリズムボックスあり)

もちろんこのとき、場内は総立ちに。
私も二階の最前列ではあったけど、立ち上がりました。
二階から立ち上がって見下ろしたその熱いステージ上は・・・ますます眩しかったなあ・・・・

ずっと、ここで時間を止めてしまいたいくらいでした・・・・
このロケーション・・・・
かぶりつくよりも、大騒ぎして突進するよりも、私には、最高の場所
輝けるステージ 輝ける 立ち姿のスーパーギター 仲井戸麗市



そして、最後は、星空のバックスクリーンに最後の最後の演奏曲

「ホーボーズララバイ」


曲を歌い終えステージ袖に消えたチャボ

その後には  またスクリーンに・・・・・

この今日の雨の渋谷AXの前で傘をさした、チャボと早川岳晴のフォトが・・・・

じーーーーーん・・・・・・・

そして、そのまた後に、

赤い「還暦のいでたち」のチャボが、なんとも、はにかんだような笑顔の写真が現れて・・その写真の右上には、セピア色したチャボの幼少時代の写真が共に並んでいました・・・・・

ああ何と言う演出・・・・・

じーーーーーん

BGMに流れているビートルズ
客電は、しばらくのあいだなかなか明るくなりませんでした


そして、私は・・・もう、そこからしばらく動けませんでした・・・・



「I STAND ALONE」僕が君を知っている・・・渋谷AX・・・・
あれから一年・・・

とてもとても素晴らしい仲井戸麗市 還暦の、バースディライブ、60本めのラストランでした。

ありがとう。

おめでとう。CHABO。最高の夜をありがとう!!!!

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