霙と山女魚

冬から春に向かう気候の移り変わりを三寒四温と表現するけど、今年は暖冬でしかも春の訪れが早い。
三寒四温ならぬ一寒六温くらいの感覚だ。
今日はその一寒に当たった日となった。


サビが残ったヤマメが釣りたくて、少し奥に入ることにした。
車止めに到着したのは朝５時。
身支度して暗い山道を歩いていく。
昨年の台風の影響と思われる崩壊がところどころで見られる。
入渓点がごっそり崩れて無くなっていたのには開いた口がふさがらなかった。

朝はそれほど寒くなかった。
水温は７℃もあり、先週より全然いい。


ヤマメの反応もぼちぼち見られるが、挨拶にくるのはチビばかり。
サビの残った個体も出てくるが、もう少しサイズがほしい。



天気予報はピタリと当たり、７時くらいから雨が落ちてきた。
これが功を奏したのか、ヤマメが水面を意識し出したようで、途端に活性が上がってきた。
しかし、ショートバイトが多く、しっかり乗らない。
フックアウトして水面をジャンプするヤマメもいたりして、なんだか遊ばれているみたいだ。

雨が降り出してから気温がぐんぐん下がってきている。
きっと雪になるだろう。
水温が下がると、もうアウトである。
活性が落ちる前に良型を手にしたい。
ルアーをBLINK50飛燕S型に変え、中層をひらひら漂わせると、ようやくお目当ての魚が掛かった。

サビの残った早春の使者。
痩せていて頭が大きい。


この色合いに出会いたかった。
奥まできた甲斐があった。

体に細かい傷がついている。
あの台風を乗り越えた勇者に敬意を払いたい。


BLINKプロトタイプでさらにもう一尾。
いい色だ。
顔つきもなかなかワイルド。
本日のベスト。



あなミノーでもう一尾追加した。



このヤマメのサビ具合も素晴らしい。

あなさんのミノーはプリプリアクションでアピール力は抜群。
でも、この時期のヤマメはがっつり食ってくれないので、しっかり乗せるのが難しかった。
３つ４つ掛け損ねたかな。
修行が足りないな。


霙（みぞれ）交じりの雨がいよいよ強くなり、気温もぐんぐん下がってきた。
ロッドを振るのもつらくなってきたので、このあたりが引き際だ。
橋の下で冷たい雨をよけてランチタイム。

今日のメニューはパスタ。
早ゆでタイプのショートパスタに、バジルソースをかけるだけ。




美味いけど寒い。
今日はラーメンにすべきだった。失敗。



さっさとランチを済ませて下山。
車に戻ったときは、霙は雪に変わっていた。


解禁後、ようやく早春らしいヤマメが釣れて満足した。
次はイワナかな。