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a green hand

めがね

昨日、数年前から娘の推薦だった映画「めがね」をDVDで観た。
テレビの前にゴロリと横になるといつの間にか眠ってしまった。


気づくと30分ぐらいは眠ったことになる。
最初から観ていなかった。

起き上がると珍しく母が観ていた。

重い荷物をゴロゴロ転がしている場面だ。
母とそのまま最後まで見続け、終わると最初からまた観た。

今日は、息子が見ていたのでまたところどころ一緒に観た。
退屈するかなと思いながら息子の様子を伺っているとそうでもなさそう。

夜になり、夫が見始めた。
それでまた、私も見た。

何度みても飽きないから不思議な映画だ。
与論島の海辺を背景に、もたいまさこが踊るメルシー体操がいい。

観るものにより、退屈だという感想があるが、静かに流れる時間、台詞があまりない、起承転結がはっきりしないことに耐えられないのかなと思ってしまう。

でもこれを退屈と感じる人はなにを見ても退屈な人なのではと苦言を呈したくなる。

カメラワークを含め作品が素晴らしく、白のパラソル、赤い毛糸、グリーンのシャツ、空の色のカーテン、絶品だと思う。

心に残るいい映画である。

日本の映画にいつも感じることだが、日本人でしか表現できない感性で溢れているのがうれしい。


だから、一番の理解者はやはり外国人ではない日本人の心を持つものでないと・・の感想を私はもつ。



それにしても「たそがれる」の言葉はいい。
人はたそがれるときが必要だ。

でもクタクタにくたびれすぎててはだめだ。
たそがれるにもエネルギーが必要だから。

丁度いいころあいをみて「たそがれる旅に出るのがいい」そんな気がする。

与論島の白い砂とあの海の色、いいなあ・・行きたいなぁと思ってしまう映画だ。

もたいまさこが極上の小豆を煮るシーンがある。
そのシーン、好きだなあ。
丁度いい頃合を待つ、あの姿がいい。
小豆一つ煮る姿の真剣さ。
そしてここだと思うところで潔くガスを止める。

なんだか私も小豆を煮たい気分になってきた。

監督:荻上直子、どんな人なのだろうと関心をもち興味がそそられる。
「かもめ食堂」も観るようにと薦められていたがそれは今、貸し出し中ということで手に入らなかったが、そのうち出会えるにちがいない。

静かな時間が流れ、心の変化が絶妙に表現された映画。
さりげないシーンを己の感性で拾い上げることで静かに姿を現す「意味あいの深さ」が経験できるこの作品はうれしい。
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