a green hand

バレンボイム指揮 「ブルックナー 交響曲3番」を聴く



東京へ着いたのは12:24、サントリーホールを目指し進む。
このホールへと足を運ぶのは2013年以来5度目になる。

それなのにそのたびに新鮮であり、地下鉄を乗り継ぐのにいちいち事前に確かめないと動けないのだ。

お正月に帰った娘に上京することを言うと、娘がホテルを銀座に予約してくれていた。
日帰りもできる公演時間ではあったが、身体が心配だったので一泊することにした。

息子の嫁から息子の一月分のお小遣いを貰い、複雑な気持ちのまま何をお土産にしようと考えていた。
2時からの公演、バレンボエムがピアノを弾きながらの指揮でモーツァルトの「ピアノ協奏曲24番ハ短調k491」。

何か変、音を楽しめない。
心が解放されていない。
音楽は聴くときの気分がとても影響する。


超有名なピアニストであるダニエル・バレンボエムは知っていたが、指揮をしながらという曲の聴き方に馴染みがなかった。

2曲目は指揮に専念の「ブルックナー: 交響曲3番二短調(ワーグナー)WAB103

初めの音で、良いなと思っていると、私の中では、ドンドン不安な安定しない音になっていく。

現代の世になってさえ私ほどの違和感を感じるということは、ブルックナーも新しい音楽を目指して苦労したんだということがわかりすぎた。

クラシックがジャズ感覚に聴こえてきた。
私の耳がこういう類の交響曲に慣れていないのだ。


バレンボエムが今回の日本でブルックナーの交響曲全曲を演奏するという。
1番から9番まである。

最後の9番を聴いてみたい気がするがそう簡単に聴ける金額ではない。
いつか出会うだろうことを期待して、今回は本当に申し訳ないがブルックナー入門ということで許してもらおう。

音楽好きな友二人に感想を言うと一人は「ブルックナー?現代に近いからね~」
もう一人は、「羨ましい、身体のどこかで音は生き続けるでしょう」と。

コンサートが終わり、ホテルに向かう。
入り口がとてもわかりづらいホテルだった。
そこでチェックインし部屋に入ると間も無くして娘がドアをノックした。

エレベーターもキーが必要なのにと思い不思議がると、途中まで見知らぬ同乗者が降りたところから一段階段を歩いて来たという。

ビジネスホテルであるが今までで一番好みのホテルだった。
コンセプトは銀座の中のプチフランスである。

娘からの誕生日プレゼントということであった。
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