セグメントゲームズ

元ゲームプランナーという、しがない肩書きだけが取り柄のゲームブログ。生ラジオの告知が中心で、たまにテキスト対談を更新中!

もっと深く次世代機を分析してみる・Wii

2006年10月27日 13時18分02秒 | 【旧】ゲーム関連記事(重要)
前回はPS3を掲載しましたが、今回は任天堂の新世代機Wiiに注目。
まず仕様のおさらい。



☆価格
税込25,000円

☆サイズ
44×157m×215.4mm(幅×高さ×奥行き、このサイズは突起部分を含まない)

☆重量
不明

☆このハードのウリ
・「Wiiリモコン」という片手操作の全く新しい形のコントローラーを採用。
・「Wiiコネクト24」を展開。インターネットと常時接続を保ち、電源がオフの状態でも新しいコンテンツが提供されます。
・「Wiiチャンネル」において、写真の閲覧・編集、天気・ニュース・ブラウザの利用、似顔絵を作成できる「Mii」、そしてバーチャルコンソールによる旧ハードのゲームのダウンロード配信などが展開されます。(ブラウザは、来年6月まで無償)
・ゲームキューブの互換性。

☆周辺機器(公式で発表のあったもの)
・Wiiリモコン(本体に同梱) 3,800円…メインになるコントローラーです。ちょっと高めの印象。
・ヌンチャク(本体に同梱) 1,800円…Wiiリモコンの拡張コントローラーです。
・クラシックコントローラー 1,800円…主にバーチャルコンソール対応ソフトで使用します。
・Wii専用ACアダプタ(本体に同梱) 3,000円
・Wii専用AVケーブル(本体に同梱) 1,000円
・Wii専用S端子ケーブル 2,500円
・Wii専用D端子AVケーブル 2,500円
・Wii専用コンポーネントAVケーブル 2,500円
・SDメモリーカード512MB 3,800円…通常のSDメモリーと同じです。
・Wii専用LANアダプタ 2,800円…有線でインターネット接続する際に必要です。

☆本体同時発売タイトル(公式で発表のあったもの・価格は税込)
カドゥケウスZ 2つの超執刀 6,090円
Elebits[エレビッツ] 6,090円
ネクロネシア 7,140円
スーパーモンキーボール ウキウキパーティ大集合 未定
スイングゴルフ パンヤ 6,090円
WING ISLAND[ウイングアイランド] 6,090円
コロリンパ 4,800円
SDガンダム SCAD HAMMERS 6,090円
縁日の達人 5,040円
たまごっちのピカピカだいとーりょー! 6,090円
クレヨンしんちゃん 最強家族カスカベキング うぃ~ 6,090円
レッドスティール 6,800円
Wii Sports 4,800円
おどるメイドインワリオ 5,800円
ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス 6,800円
はじめてのWii 4,800円(Wiiリモコン1個同梱)



こんなものでいいですかね?
しかし発売まで1ヶ月と少しですが、まだいくらか不明な点がありますね。

昨年の東京ゲームショウにおきまして、今ハードの最大の注目であるWiiリモコンが発表されました。片手で持ち、そして3軸モーションセンサー+ポインティング機能による、リモコンを「動かして」遊ぶという発想。あまりにも予想の付かなかった形に驚きはしたものの、その第一印象は大きく賛否したものです。しかしあれから1年と少し。開発関係者はともかくとしても、一般ユーザーはまだ一度もWiiの実機に触れる機会はありませんでした。今度11月に行なわれる体験会が、一般ユーザーの初体験会となります。なにせ全く触れてないので認識度は大丈夫か、みなさんすごい不安があると思います。が、「忍之閻魔帳」さんやその他ブログの話を聞く限りでは、やはり認識度はソフトによって違うとのこと。そこはもうクリエイターの調整にかかっているということでしょう。

Wiiリモコン以外に目を向けてみると、注目されているのは「バーチャルコンソール」。ファミコン、スーパーファミコン、ニンテンドウ64、メガドライブ、PCエンジン、MSXの6つの旧ハードのソフトをダウンロードして遊ぶことができるコンテンツです。ホントは新作を制作してそれを安価で配信するという使い方もできますし今後利用されていくとは思いますが、Wiiのバーチャルコンソールと言われると、旧ハードのソフトが遊べるという認識が高いと思います。しかし最初に配信されるタイトルは未だ発表なし。こちらはこちらで不安がよぎります。確か年内に用意できるのは約60タイトル。そして以後、月ごとに10タイトルずつほど追加していくという方針を語ってましたよね。それこそ6ハードので発売されたソフトを合計すると途方もない数になります。とてもレトロユーザーを満足させられるほどのタイトル数を配信できるとは、今の時点では思えませんね。あはり無難に有名どころばかりになりそうな気がしますね。結果どうなるかというと、発売当初はガンガン売れるけど、どんどん熱が冷めてきていつの間にかPS3に再びトップシュアを握られている、という状況になる可能性があります。そうならないためにはWiiがDSでいう脳トレのような確立したWiiならではの極致を開かなくてはいけません。かなり厳しいですけどね。


で、思うこと。今回のWiiに関して任天堂は、えらくじらしすぎているんじゃないかと思うんです。あまりにも各発表の場で明らかにされる情報があまりに小分けされてましたし、Wiiのような触ってもらわないと楽しさの分からないハードはできるだけ早く触れる機会を作れたほうがいいような気が私はします。じらされていることによってユーザーに、あまりに過度にWiiを期待させすぎている気がします。期待して買ったソフトが面白くなかったときの落差、特に期待せずに買ったソフトが面白かった時の落差とかありますよね?まさにそんな感じで、例えばWiiが発売し、期待したとおりの出来だったら良しとしましょう。しかしそうじゃなかった時の反動が、大きいです。期待度が大きいほどユーザーの期待の目は厳しくなり、いざ発売した時の反動が大きくなるだけのような気がします。

ただ、逆に言えば任天堂は、余裕があるとも言えます。任天堂は以前「Wiiという新しいハードを「作らない」という選択肢も考えていた」と言ったぐらいです。ちょっと言い方悪いですが、もしWiiが不発に終わってもまた次の選択肢を考えればいい、という余裕があります。まあそれにつられて買わされるユーザーはいい迷惑だと思いますがw
任天堂はDSの大成功のおかげでいわばホクホク状態。また別の新しいことに力を注ぐ余裕ができてるわけです。
対してソニーコンピュータエンタテインメントは、ソニー自体も危機にされされており、PS3に「成功してもらわないと困るという使命感」があります。人は追い詰められた時にすごい発想がひらめくとも言われますが、追い詰められてホントにそのまま追い込まれるというケースもあります。「PS3は成功しなくてはならない」という強迫観念に魅入られて、精神的にもキツイ状況ではないかと思います。


そしてもう1つ思うのが、東京ゲームショウの1週間前に行なわれた「Wiiプレビュー」というカンファレンスにで、「Wiiチャンネル」という存在を明らかにしました。第一印象は「あれ?なんかPS3に似てる気がする」でした。世界のニュースが見れる、天気も見れる、画像も編集できる、ブラウザも利用できる。「ゲーム以外のことができる」という意味では、PS3やXbo360となんら変わりがありません。いわゆる「テレビのPC化」といったところでしょうか?実はゲームの質とかは3社3対ですが、根底は同じだったりします。いわゆる「ゲームがメディア化する」という時代。ファミ通の浜村氏もそう言ってました。これがいわゆる脳トレが導いたゲームの未来の形なのかもしれないですね。今までゲームを遊んでも別に得するわけじゃないと思ってた人に対し「ゲーム以外に実用性のあるメディアを取り込んで見せ付ける」という形がそうだと思います。
まあ逆に言えばそれだけゲームというメディア単体では通用しなくなってきているという証でもあり、「売れてるゲーム=いいゲーム」でないのは昔もそうでしたが、今では「いいゲーム=売れるゲーム」も成り立ちません。FFとかドラクエなどの、タイトル名のブランド力は落ちてきてると言いましたが、メーカー名のブランド力、そして資本力はほぼ変わりありません。もし脳トレを任天堂以外のメーカーが発売してたら、あんなに売れたでしょうか?任天堂の資本力あってこそあれだけ赤字覚悟でCMを打ち込むことができたんです。そして他のメーカーも後に続こうとする。で、DSでは実用ソフトがこれでもかと増えてきたわけです。純粋なゲームを求める人にはあまり喜ばしいことではないみたいですけどね。「財団法人日本漢字能力検定協会公認 漢検DS」は若干例外な売れ行きを見せてますが、ここも結局は実用ソフトです。純粋なゲームではありません。純粋なゲームは結局タイトルとメーカーのブランド力、そして打ち込む広告媒体の量で決まってしまう。結局有名どころしか活躍できないじゃないか!ということなんです。だからどこのメーカーも実用ソフトを出してるんです。ある意味それが売り上げを伸ばせる「唯一の方法」と捉えられていますから。


Wiiに関しては実用ソフトと相性がいいかというと、ちょっとやはり実機に触ってないので分かりませんが、DSよりは向いてないと思います。当然携帯機でないということと、馴染みの少ない操作性だからです。逆にDSにはない、片手で操作できる利点もありますが。「麻雀大会Wii」は片手で十字キーとA・Bボタンだけで遊べるので、DSよりもラクチンな、それこそテレビを寝転がって見るような姿勢で遊べると思います。ホントはちゃんと座ってやったほうがいいんですけどね。姿勢悪くなるからw
しかしWiiは、根底は同じでも他の次世代機よりはやはり「ゲーム機」であることを重視してるハード。それがどこまで通用するか?そしてそれが成功に導けるかが、Wiiの伸びが持続するかのカギになります。発売当初はおそらくトップシュアを取れるでしょうが、大事なのは後が続くか?です。ハードはソフトと違って、最初さえよければいいでは済まされませんからね。そういう意味で、他のどの次世代機よりも期待が大きく、不安も大きい次世代機、いや、新世代機になるでしょう。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 2006/10/26 ゲーム情報とまとめ | トップ | 2006/10/27 ゲーム情報とまとめ »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

【旧】ゲーム関連記事(重要)」カテゴリの最新記事