『-CHASE- 未解決事件捜査課 ~遠い記憶~』
対応ゲーム機 ―→ 3DS(ダウンロード専用)
発売日 ―→ 2016年5月11日
価格 ―→ 741円(税別)
ジャンル ―→ ハードボイルドアドベンチャー
プレイ人数 ―→ 1人
CERO ―→ A(全年齢対象)
備考 ―→ 3D立体視には対応していません。
■====== 簡単なご紹介 ======■
かつて『アナザーコード 2つの記憶』や『ウィッシュルーム 天使の記憶』など個性あるアドベンチャーを生み出してきた元シングの開発スタッフと、アークシステムワークスが手を組んでお送りする、新作アドベンチャーです。
警察の「未解決事件捜査課」に所属する七瀬と雨倉。1本の電話をきっかけに、5年前に"事故"として処理された爆発事故の真実を探ることになります。
取調室で参考人から話を聞き、情報を引き出す。そして、得た証言や証拠品をもとに自室で考察し、少しずつ真実をひもといていきます。
買ったその日にシナリオクリアしちゃいましたので。私なりの感想を書かせていただきます。
■====== partygameの感想 ======■
◆=== 参考データ ===◆
プレイ内容 ―→ シナリオクリア
シナリオクリアまでにかかったプレイ時間の目安 ―→ ●○○○○
●○○○○ = 10時間未満
●●○○○ = 10~20時間
●●●○○ = 20~30時間
●●●●○ = 30~50時間
●●●●● = 50時間以上
過去のシリーズ作品 ―→ シングの開発したアドベンチャーゲームは、全てプレイ経験済です。(『AGAIN FBI』だけ未クリア)
○○○○○ 良いと思ったこと ○○○○○
||== 個性あるキャラクターの動き ==||
3Dグラフィックが動いているように見える、2Dグラフィック。
「Live2D」とかいうデザインソフトを用いることで、2Dグラフィックでも立体的な表現が可能になったとのことです。
大きな動きではありませんが、その細かい仕草は臨場感を高めてくれます。
||== かつてのシングらしい流れを思い起こさせる要素が ==||
曲なんかは、それこそかつてシングが開発してきた作品を思い起こさせるような雰囲気のものばかり。
また、途中では、『アナザーコード』シリーズでおなじみだった「情報を思い返しながら整理していく」という場面があったりします。ただし、その場面はあまり多くなかったので、もっと多く利用して欲しかった気もしましたが。
||== 七瀬と雨倉のやり取りも、楽しみの1つ ==||
ベテランだけど、あまりやる気の感じられない七瀬。やる気はすごくあるけど、空回りしがちな雨倉。いわゆる「でこぼこコンビ」です。
刑事もののドラマでは定番とも言える組み合わせですが、何だかんだで見ていて楽しいですね。後半、事件の真実に近づくにつれて、心境に変化がみられるのも見どころです。
××××× 残念だと思ったこと ×××××
||== すぐ終わっちゃいます ==||
ファミ通.comでのインタビューによると、クリアまでの推定プレイ時間は約2~3時間。私は<ネタバレ注意!→>1時間くらい<←ネタバレ注意!>で終わっちゃいました。
元よりシングの作品って、ボリュームはあまり重視されない印象です。初代の『アナザーコード』だって、フルプライスの作品なのに3時間前後で終わっちゃいますからね。それを考えれば納得なのですが…本心を言うと、やっぱりもっと遊びたかったな~。
||== わりと、淡々と進行していきます ==||
キャラクターの動きは個性あるのですが、その他の演出面は全体的に淡々としており、サッサと先に進んでいる感じがします。しかも、今作は行き先を選択するという概念がなく、しかも自室と取調室だけで完結するため、一本道のストーリー。余計に、淡々とした感じがするのです。
良く言えば、煩わしいことなくサクサクプレイができてテンポが良いと言えますけど、ただでさえプレイ時間が短めなんですから。もうちょっとこう、間の取り方に工夫があっても良かったのではないかと思いました。せっかく「Live2D」で生まれた表現もあるので、あえて"じらす"場面をもっと取り入れて、キャラクターの動きにより注目してもらえるようにすると、作った甲斐も生まれると思うのですが。
||== 明らかに、続編ありきの終わり方 ==||
少しネタバレっぽいお話になります。
<ネタバレ注意!→>物語の途中で、七瀬の過去の記憶に関する違和感が見て取れる、そんな一場面があります。
ただ、今作においてそれは、そういう演出だけで終わってしまい、七瀬に隠された真実については全く語られないまま終わってしまいました。<←ネタバレ注意!>
ただし、今回取り上げられる未解決事件についてはちゃんと解明するので、未完成に感じるというわけではありません。おそらく、これから続いていくであろう大筋のお話の始まりを"ほのめかして"終わったという感じですね。
それこそ、1話ごとに事件が解決する続きもののドラマみたいな感じです。
△△△△△ その他で思ったこと △△△△△
||== ペナルティは、あってないようなもの ==||
一応、選択肢を間違えるとゲージ減って、ゲージがなくなるとゲームオーバーになります。
しかし、リトライすれば、直前から再開。しかもゲージは満タンになっているので、むしろ回復したような感じになります(苦笑)
間違えることへの緊張感はありませんが、ま、これも今の時代に合っているといえば合っているのかもしれません。
||== セーブし忘れないように ==||
今作では、「セーブしておきますか?」みたいな感じで警告してくる場面が、1つもありません。プレイに集中してそのままクリアしちゃうと、セーブデータが残らないってことになります。
せっかくだから、あえて間違った選択肢も選んでみたい…という人は、要所要所でSTARTボタンを押す → 右下の吹き出しアイコンを選択してセーブしておくと良いでしょう。
ちなみに。
「スキップ」という機能があり、選択肢のあるなしに関わらず次のシーンまで演出をスキップしてくれるのですが、この"次のシーン"という基準がイマイチよく分かりません。どこまで進むのかがあまり良く分からないので、あまりあてにしないほうがいいかもしれません。
■====== まとめ ======■
●●●●●●○○○○ … 6点(10点満点)
テレビでよくやっている「連続もののドラマ」の1つを見ているような感覚で、楽しめる作品でした。
キャラクターの表現や曲など、シングの作品らしい魅力は感じられましたし、何だかんだで一気にクリアまでプレイ出来たので、それだけの魅力はあると思っています。
800円出してこのボリュームに、不満を感じる人もいるかもしれませんが、私はシングの作ってきたものの性格をある程度知っていますし、雰囲気や物語は良かったので、納得はしています。
これもファミ通.comでのインタビューに書かれていたことなんですが、「いまは逆にクリアーまでに長い時間を要するものは敬遠される傾向にありますから」というお話がありました。
私は、モンハンやフォールアウトのようにガッツリプレイするものも遊んでいるので、多少なりともプレイ時間云々っていう意識をしてしまうものですが、何かとゲームに時間が割きづらい人も多いのは事実。だからこそ、日本市場が携帯志向になっているんですからね。今作は「大人向け」と銘打っているからこそ余計に、プレイ時間は短いけど密度の濃いものを作りたかったのでしょう。
元々よりシングの作品は好きだった私。曲調が懐かしく、雰囲気もやり取りも物語の展開も楽しめたので、シリーズ化していって欲しいです。
いや、続編ありきの終わり方なので、続きがないと困るのですが、『AGAIN FBI 超心理捜査官』も、そう言われながら続編が生まれることは無かったですからね。同じ轍はふまないよう、ダウンロードタイトル市場で新たな牙城を築き上げていって欲しいです。
刑事もののドラマが好きな人。正統なアドベンチャーゲームが好きな人は、是非、お楽しみください。
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プリカ買ってこないといけませんね。
ぜひ、楽しんでみてください。
ちなみに、コメントも管理画面で修正できます。
>>ちなみに、コメントも管理画面で修正できます。
他のブログでは、コメントを後から修正出来たりするかもしれませんが、どうもgooブログでは、そういった機能が無いようです。管理者権限でも、出来ることはコメントの公開ON/OFFや削除くらいのものでした。
ここは1つ、私がミスしたという"戒め"として、このまま残させていただくことにします。