『ドラゴンボール 天下一大冒険』
対応ハード : Wii
発売元 : バンダイナムコゲームズ
開発 : メディア・ビジョン エンタテインメント
発売日 : 2009/07/23
希望小売価格 :7,140円(税込)
ジャンル : アクション
プレイ人数 : 1~2人
CERO : A(全年齢対象)
備考 : クラシックコントローラ対応・ゲームキューブコントローラ対応
※約2時間半ほどプレイしてのインプレッションです。
※ストーリー的には、ブルー将軍を倒したところまで進んでます。
●ドラゴンボールシリーズでは初となる、横スクロールアクションゲーム
最近では主に対戦格闘ゲームが多いドラゴンボールですが、今作は初の横スクロールアクションとなっています。開発は『ワイルドアームズ』シリーズなどを手がける、メディア・ビジョン エンタテインメントが担当しています。
ストーリーは、レッドリボン軍との戦いとピッコロ大魔王との戦いを描いています。
●ざっくりとシステム紹介
今作は、ヌンチャクスタイル(Wiiリモコン+ヌンチャク)、クラシックコントローラ、ゲームキューブコントローラの、3タイプの操作に対応しています。今回の説明ではヌンチャクスタイルで説明します。
3Dスティックで悟空が移動。Bボタンでジャンプ。Aボタンで攻撃。連打すればコンボ攻撃ができますし、コンボの途中で3Dスティックを上や下に入力すれば、相手を浮かせたりする攻撃ができたりします。
浮かせた相手やステージ上のギミックなど、あらゆる条件で青いアイコンが表示されることがあります。その時にZボタンを押すことで、アイコンのある場所にすっ飛んでいって攻撃やアクションを行ってくれます。
十字ボタンを押すと、必殺ゲージを消費してかめはめ派を放ちます。
Cボタンで防御を行い、防御中に相手の攻撃にあわせてAボタンを押すと、必殺ゲージを消費してカウンター攻撃ができます。
その他も細かいアクションはありますが、それらを駆使してステージの一番奥を目指しましょう。もちろん、悟空のHPが0になるとゲームオーバーですが、直前から再開することができます。
●モード紹介
◆アドベンチャー
メインストーリーとなるモードです。1人プレイで、ステージをどんどん攻略していきましょう。
◆天下一武道会
最大2人で楽しむことが出来る対戦モードです。
◆ショップ
アドベンチャーで集めたお金を使って、色々な買い物が出来ます。買えるものは主に、「アドベンチャー」モードで役にたつものや、「ギャラリー」モードで自由に見られる権利などがあります。
◆ギャラリー
「アドベンチャー」モードや「ショップ」モードで手に入れたコレクトアイテムを自由に見たり聞いたりすることが出来ます。
ちなみに「アドベンチャー」モードでは、ステージの色々なところにコレクトアイテムが隠されています。
◆partygameの評価◆…70点(100点満点)
無難と言えば無難だが、コンセプトが分からない
まあ…無難に面白いとは思うんですが、イマイチピンと来ないんですよね~。
何というか、「ドラゴンボールで横スクロールアクションを作りました」というだけって感じで、何か作品固有の魅力やウリがどこなのかがよく分からないのです。
「爽快アクション!」とあるんですが、見た目的に思ったより爽快じゃないです。しかも、思ったより色々なボタン操作があるため、「カンタン操作」と言っている割には簡単じゃないような気がしました。まあ、ゲームに慣れている人なら大丈夫だとは思いますけど、それも爽快さを感じない要因にはなっている気がします。
じゃあ、ストーリーはどうか?と言いますと、かなり端折っています。私は発売前に、てっきり悟空とブルマの出会いから始まるのかと思いましたが、最初からいきなりレッドリボン軍が出てきました(笑)
CGで彩られたイベントシーンのクオリティは非常に高いです。が、実はほとんどのイベントシーンが、CGではなく2Dの会話シーンだけで終わらせていたりします。「そこは見せ場でしょう!」というところが、ことごとく会話シーンで終わっています。
あと、ステージには様々なギミックが待ち受けているわけですが…どうも全体的に「機械的すぎる」ような気がします。敵の拠点がステージなら全然分かるんですが、自然の中でステージの上のほうに上るためのマシーンが出てくるというのは、思いっきり景観を損なっているように思いました。そこは、例えばツタにするなどで比較的簡単に解決できそうな気がするんですが…。
…という感じで、気持ちいいわけでも大迫力というわけでもなく、かといって原作の再現性が高いわけでもなく、ただただ無難に横スクロールアクションを作ったという感じがするんです。
あえてウリがあるとしたら、イベントシーンの美麗なCGでしょうか?あれは率直にすごいとは思いましたが、今どき映像だけをウリにされても…。だって、過去作でイベントシーンをハイクオリティのCGで再現なんて、散々やっているでしょうに。
まあ、やり込み要素はそれなりにありますし、システムは無難なんですが…これで価格が7,140円というのは、率直に高く感じました。
ストーリーを最後まで進めてみれば少しは意見が変わるかもしれませんが…今のところは、あらゆる意味でフツーでした、ということで。