音曲亭ぱつら

ジャズプレイヤー金子雄生の音曲話と与太郎的日常生活におけるその傾向と対策に関する一考察

ぱつら 俳優さんになる

2011年11月14日 | 徒然
「あたし、女優よぉ~!?」

って台詞が流行ったのっていつ頃だっけ?

この、「あたし、女優よぉ~!?」の後に続く言葉はなんであるか、考える。

すぐに出てくるのは「馬鹿にしないで」だった。

桃井かおりがアンニュイな感じで言う台詞としてはぴったりですな。

余裕ありげな、ちょっとタカビーな上から目線の仕草とあふれる自信。

なるほど、俳優さんというのはスゴイのであります。


昨日、あたしは俳優でした。


友人であるヴォーカルの吉田一行がデジタル・ビデオカメラで映画を撮影を始めた、

と、ドラムの清水達生から聞いたのはずいぶん前。

「ふ~ん」

そのときはね どこ吹く風、という感じで聞いていたあたしでしたが

先日、ライブに遊びにきた吉田に

「あたしも映画に出してちょうだい」

と言ってみたら

「あ、出て出て」

二つ返事でかえってきた。

げ。しまった。つい軽口を叩いてしまった。

そもそも、演奏以外で舞台に上がったことといえば

小学校2年生のときの学芸会で

浦島太郎の劇中、舞台下手の前方

昆布の役でゆらゆらと揺れている演技をして以来だ。

その あたしがカメラの前で演技をしなければならなくなってしまった。

「はい、これ」

と渡された2枚の紙を見ると、シーンと二人の登場人物、台詞が書いてある。

台本ではないか!

あたしの役は「現役の警官 落ちこぼれのエリート」

うーん、わからん。

丁寧に説明をしてもらったが何にもつかめずに本番を迎えることになる。

前もってロケハンをしてあったらしい撮影現場につくと

灰皿やらの小道具がベンチの前にセットしてある。

早速、撮影に入った、が

台詞はうまく言えないわ、うまく言えないから演技などという代物にはならない。

それに、カメラは1台しかないから、カット割りも大変だ。

ワンシーンだけの出番で おもだった台詞は2つだったけど

たいそうな時間をかけてもらって

あたしはクランクアップ、となりました。

「この映画、どこで上映するの」

ときいてみたら

劇場上映だそうだ。めまいがした。



あとになって

あのときはこうしたほうがよかったかなぁ なんて

生意気にも思ったりしたけど

もいっかいやらせてくれ、とは言えないし、言わない。

「あたしゃ俳優だよぉ」

などという日は来ない。


俳優さんはスゴイなぁ、とつぶやきながら

らっぱを持って 夜の町に出かけていく ぱつらでありました。








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