ロードショー初日。
年齢層は若者から70過ぎたお年寄りまで幅広く客席は満員御礼状態。
ストーリィは昨年原作を読んでいるので松岡錠司監督がどう映画化したか、
オダギリジョー始め樹木希林親子、松たか子、時々、オトンの小林薫、
子役(小学生、中学・高校時代のボク)らがどう演じるかに注目‥
ストーリィは1960年代の筑豊から始まり時折笑いを入れながら淡々と進み、
何処にでもある家庭の風情を映し出す。幼年時代の子役2人共、自然体で良い演技をしていた。
若かりし母親役の内田也哉子もさすがで、抑えた演技で存在感を出していた。
松岡監督は巧みに時代のカットバックを使って飽きさせず、
笑いから徐々に別れの展開に持っていく編集も秀逸。
音楽はBGM/斉条史朗の「夜の銀狐」中條きよしの「うそ」「炭鉱節」ザ・ピーナッツの「キサスキサス」
4曲プラス主題歌・福山雅治,上田禎(テーマ音楽)のみで押し切った。
後半、樹木希林の癌を患う母親役に代わった途端、何処にでもいる母親像と重なって現実味を帯びてきた。
このあたりから観客の(特に男性)の鳴咽が聞こえて‥そっと目頭を拭う若者や鼻を啜る人達が増えてくる。
そっと観察すると意外に女性より男性の方が泣いている。う~んこりゃ男泣かせの映画だぞ!
私も本を読んだときよりは少なかったものの3回ほどググッと来た。
難点を言えば樹木希林の東京での生活描写が原作より少なく、チョッと物足りなかったかな・・?
(本当は東京で暮らす彼女の魅力を十分に描写しないと・・ね)
ダンスのシーンも今一かなぁ・・と感じたが及第点を超えたお勧め映画と思う!
あっ主役のオダギリジョーを忘れていた(苦笑)
勿論、文句無く素晴らしい演技だった!また他の脇役連も頑張った。