命のボタン

あんまり苦しくなくて、溜まっている感じがしなくても楽に4200cc抜けてしまう。今月中にケリを付ける為の選択肢は少なくて、将来的に移植が出来なくなる血管の圧力を逃がすバイパス血管を造る方法は無くなり、溜まってしまう水を血管に戻すルートを造る方法を提示されて、怖かったけど聞いてみたら想像もつかないぐらい次元が違う怖さだった。それはにわかに信じられない話で体内にボタンを埋め込み…
すみません…これ以上は言えません。
時々「ここまで治療に専念して頑張ってきたんだから、そろそろもういいかな？」って思う時がある。こんな事ばっか書いてたら周りに心配かけちゃうよな…
明日カンファレンスがあって、説明を受けたらどうしたいか木曜日の診察時に自分で決めて答えを伝えなければならない。


通常の生活で何気なくぶつけてしまう大した事が無い衝撃が→即死に直結してしまう恐怖。水が溜まったらボタンを押せば楽になれる魔法のような便利さとの引き換えにはあまりにも大き過ぎるリスク。多分、国内最先端の研究が進んでいるこの病院でも7～8年前に1例あって、症例数も皆無に等しい現実。電車から降りた途端に嫁さんから電話がかかってきて、正直に厳しい現実を話したら驚かない。今まで散々心配のかけ通しで、すっかり肝っ玉が座ってしまったのは全て自分のせい。「一番苦しんでいるのはあなたでしょ。あなたのせいじゃない。」と言ってくれた嫁さんの言葉に少し軽くなってきた。今は感謝の気持ちより、申し訳ない気持ちの方がデカい。こんな事ばかり書いてて「大丈夫大丈夫！」って言ってもみんなは信じられかもしれない…でもまだ大丈夫。人生、泣いて高笑いしての繰り返し。上向いて歩きましょ。