先日Bookoffで数時間、幸せな時間を過ごした。旅先でしかできないことの一つだ。
良く書くように村上春樹さんの長編は初読感の無駄遣いをしないようにするために、最近のモノは読まずに温存してある。でも本自体は読もうと思った時にいつでも読めるようにそろそろ買っておかないとなと見ていたら、1Q84などの文庫本はかなり古書が出回っているらしく、安めにたくさん出ていた。
よしよし。
綺麗で安いものを見つけ次第少しずつ買いためておこう。
新品の書店にしても古本屋にしても、いろんな本があって好奇心が非常に刺激される。贅沢な時間だ。
そうは言っても、今日どうしても買いたい本もないし、さて、帰ろうかとふと右を向いたら棚にあったのがこの本。アフィリエイトは一切やってないんだけど(笑)、どんな本かを紹介するためにアマゾンのリンクを入れておく。
もし面白そうだな、でもQOOTESが嘘ついてアフィリエイトやってたら癪だなと思った方は、リンクじゃなくて新規に書名を検索して買ってみてね(笑)。
節約本と言えば節約本ではあるんだけど、最近よくある主婦の時短レシピとか言って、掲載されているのが全部鶏ガラスープ味の料理だとか、ワンパンパスタばっかりとか、ああいうのとはちょい違う。
あ、少し前に炎上していた化学調味料界隈の話については全然賛成派です。美味しけりゃいいじゃん派。少々身体に悪くても僕もあと20年くらい生きたら終わりだし、ドクターストップがかからない以上は、少々のことでじたばたするより化学調味料が入っていても美味しいものを食べた方がいい。
だけど、自分で料理するときは味の素やハイミーを入れなくても美味しくできるのでわざわざ自宅には置いていない。反対ではないけど、無くても美味しい料理できるし、化学調味料は他の調味料のどこかに入っているし、余計なお金と(台所の)スペースを使いたくない、ただそれだけ。
で、この魚柄さんの本は、そういう「全部鶏ガラスープのレシピ」みたいな節約料理本とは違って、実は簡単な本格出汁を取る方法とか、実は簡単な魚のさばき方とか、実は簡単にできるよ手打ちうどんとか、そういう感じのオーソドックスな技や料理が実は手軽にできるんだよっていう「知恵」がたくさん書かれている。
僕が一番お気に入りなのは「ウニは高いからイカのワタを使って自分で作る」方法。日本酒一升飲めそうですよね(笑)。
和食寄りって言ってもいいのかな。これをパラパラッと読んで気になったものを実践すると酒の肴もいろんなバリエーションで作れると思う。
実は、この本、年収200万円くらいで生きてた頃に持っていて自分の飯を作るのにたまに参考にしていた書籍。あの時もBookoffで出会った。
脱線しますが、僕は年収200万円くらいのフリーターで生きていた20代から32~33歳くらいまでの時も、特に人を妬んだりしたこと一切ないですからね。ああいう妬み体質な貧乏人とは違う貧乏人だったので一緒にしないで(笑)。
妬んでないけど、妬みに聞こえるかもしれない表現もしないように特に気を付けていましたね。例えば友人がどこかに旅行に行って帰ってきたときに、
「オレはそんな金ない、いいよなぁ、おまえは。」など、わざわざ言うとか。
こういうこと言ったり、ネットに書き込んだことありませんか?
みすぼらしいですよ。
例えばネットアンケートで「今年のGWはどこに行きたいですか?」と言う質問に「お金がないからどこにも行けません。」ってわざわざみっともないこと書いたことないですか?おまけに「みなさん生活に余裕があるんですね。」とか嫌味を付け加えたり(笑)。
同じことを言うなら「今年はお金をかけられないので家にいる予定です。」とかね。でもそもそも「どこに行きたいですか?」って質問なんだから、どこにも行く予定がないなら書きこまなくてもいいんじゃないかって思いますね。
自分は事実を言っただけかもしれませんが、楽しんで帰ってきた人は嫌でしょ、そんな卑屈ないい方されたら。貧乏は貧乏でもそういう「みみちい貧乏人」にだけはならないようにしようと思ってました、あの頃(笑)。
本題に戻ります。
そんなフリーター生活のある日妹がやってきて「お兄ちゃん、何この本?面白そう、ちょっと貸して。」というので貸してやったら、面白いし、食事作りの参考になると絶賛して返してくれなくなった。いまも彼女のキッチンに置いてあると思います。
兄としてはこの男女平等の時代に専門職でバリバリ働いて年収もともすれば旦那よりも多い妹が家事を一切やらされているのはほんとにイラっとするので旦那をぶんなぐりたい気分だったのだが、ま、それは僕が口を出すことでもないかもしれないので置いておくと、
主婦が毎日の食事を作るうえで一番面倒なのが、献立を考えること。栄養を考えることもその一つではあるが、一番厄介なのか食う奴らが自分で作らねえくせに同じようなものが続いたら文句言ったりすること。
そういう問題を解決するのにもこの本は彼女の参考になったようで、それで「僕の本だから返して」とも言いにくくなっていた(笑)。
そんなのがもう20年強ほど前の話で自分でもほとんど思い出しもしなかった。しかし、最近は「思う存分孤独死するための家」計画がどんどん具体化してきて、そこでどういう生活をするかについて考えることも多くなってきているので、美味しい酒の肴を作るという計画の一環でこの本のことも思い出し、そのうちまた古書店で同じものを手に入れなきゃなと思っていた。
そんな折に、偶然札幌のBookoffで再会☆
運命。
手に取ってみたら、ほとんど劣化もなく古書としてとてもいい状態だったので迷わず購入したというわけ。税抜き定価1500円のところ、500円で販売されていた。
いい買い物ができたと思う。
因みに、同時期に同じように妹が返してくれなかった料理本で、栗原はるみさんの『もう一度、ごちそうさまが聞きたくて』というのもあった。もう一度と言うのは『ごちそうさまが聞きたくて』という書籍が先に刊行されて、それの第二弾と言う意味だ。
この本に載っていたので特に美味かったのは2品。
エビチリを作るときに最後に卵をふんわり炒り卵にして混ぜ込むというレシピ。これはマジ美味かった。えびのないときには牡蠣で同じようにふんわり卵入り牡蠣チリにもしてみた。それも美味かった。
もう一つは混ぜるだけチャーハン。炒り卵やエビやネギなどお好みのチャーハンの具だけをちょっと味強めにして作っておいて、それを炊きたてのご飯に混ぜ込むだけの混ぜるだけチャーハン。これも美味すぎてよく作ったが、食べすぎて肥った(笑)。