新日だまりの樹

喉摘者の日常を綴っていこうと思います、
このブログが多少でも皆さんに理解を深めていただく一助になればと思います。

QOL クオリティ・オブ・ライフ

2015年03月14日 | 日記
「日だまりの樹 No.32」今日は食べ物のお話をさせていただきます。術後間もない頃は色々な疑問をお感じではないですか?(喉摘出手術を受けられた方に)私の場合に困ったことやダメだったことをお話ししたいと思います。
検診の時にドクターから「そばはダメだと聞くがどうですか?」と尋ねられて?答えは「そばは江戸っ子のようにはすすれません、だから外人のようにたぐって食べる、あるいは吸い込むんです、だから脇から汁がたれるので困ります」 汁もの、味噌汁も具もすすれない。特に油揚げやお麩は汁がたれますから注意して食べます。


そして、第一にしてはいけないことは「犬食い」です。器をおいたまま口からお迎えに行く食べ方です。こういう食べ方をすると食べ物が逆流します。喉摘者は声帯と同時に気管弁も切除しているのでふたがない状態なので、食べ物が逆流しやすくなっているのです。ではどうするか?私は必ず小皿を用意して、食べたいものを少しずつとって食べるようにしています。うどんなども小皿で食べていました。
小皿はもうひとつ意味があります。熱物を冷ますためにも小分けにしていました。


二番目にしてはいけないことは「口一杯にほおばって食べることです」 基本は少しずつ、よく噛んで食べることです。私も術後1年近くは「おかゆ」をメインにしていました。私の場合は放射線治療の影響で唾液が出にくくなっていたのもあります。
更に新声門という部位は手術で細くなっています。イメージはパイプの半分を切り取って縫合する感じです。これは何度も知り合いに説明しても分かってもらえなかったですが。細くなっているから「しない」食べ物が食べにくいのです。椎茸は良いがエノキはだめ。高い牛肉は良いが安いOGビーフはだめ、生ハム、メロンのせは家では食べませんが野菜サラダに入ってたりする、これは喉に詰まらせたことがありました。まあ呼吸は大丈夫なのでなんとか水で飲み込みました。
最後にそう、お酒は1年以上飲みませんでした。でもいまは毎晩晩酌しています。やはりQOL(クオリティー・オブ・ライフ)楽しく生きることが大事ですから。画像はイメージです