2007年6月29日金曜日
みみおは9歳と6ヶ月で月へと帰っていきました。
みみおは兎まま、そして兎せんせいはもちろん、ご近所のみなさま、宅急便のおじさん、新聞の集金に来るおばさんにも愛されておりました。
小さい頃は良く跳ね、部屋中を走りまわり、畳をがじがじ、コンセントを食いちぎり、紙をもしゃもしゃ、柱をがりがりと、やんちゃで暴れんぼうの兎でした。
みみおは真っ白で目が赤く、正しい兎だったので、よく
「万が一のことがあっても、こんなに一般的な兎だからペットショップで買ってきてすりかえてもわかんないわかんない!わははははーっ!」
などとふざけたものですが、やはりそんなわけにはいかず、
みみおはみみおでしかなく、あんなに可愛い兎はどこにもいやしないのでございます
小松菜を好み、りんごをおねだりし、たべっこ動物クッキーとじゃこをおやつに食べ、兎ままには本当になついており、夜電気を消せば兎ままの布団へやってきて一緒に眠り、台所に立つ兎ままと電話中の兎せんせいの足元でくるくると回り、じゃれつき、のびたり丸まったり、耳をかいたり、大きな後ろ足でドンドンと音をたてたり、あんなこともこんなことも、兎のくせに随分愛くるしくやってのけたのでございます。
呼んでもぴくりともせず、目をばっちり閉じているのを見た事がなく、ほんのときたまではございますが、兎せんせいは兎を飼っていることを忘れてしまうような時もあり、みみおを「うさぎ」と呼びつづけ、叱られたりもしていました。
それでも実はみみおがだいすきでしたし、みみおは兎せんせいの癒しの存在でした。
いびきをかき、うつらうつらしながらひっくり返ってしまうような時もありました。
本当に可愛い兎でした
もっとかわいがればよかった。
もっとなでてあげればよかった。
さみしくてかなしくてしかたがありません。
7/1日曜日。
兎ままと兎せんせいと、お隣のヤスオさんの三人でホネを拾い、
みみおは小さな骨壷に入り、魂はお空へ跳んで行き、そして月へと帰っていきました。
二度と会えなくなり、話のできなくなったヒトたちがいます。
おじいちゃんも
おばあちゃんも
猫のキクちゃんも
大好きなおじさんも
仲良しだったいとこも。
みんなあちらの世界で一緒に楽しく過ごしているはずです。
みみおの月もきっと近いはずです。
みみおならきっとひとっ跳びのはずです。
みみおはきっとあちらの世界でも人気者になることでしょう。
みんなに可愛がってもらってください。
今までありがとう。
本当にありがとう。
ずっとわすれないからね。