デイヴィッド・ウェナム・インタビュー、本日は今後のお仕事やこれからの展望について。
まず気になる次のお仕事ですが「まだ決まっていない」そうで…
でもLAに来たのは、"300"のナレーションの収録と共に、新しいお仕事に向けてなのか、何件か人と会ったりする用事もあったみたいです。
「何かいい結果になればいいけどね」
あれ?じゃあ、デイジーデイジー・103で触れた "The Sweet Light of Change" という作品の企画はどうなったんでしょうか?
そして、もっと大局的に見たこれからのこと。
「あなたにとって今後の理想的なキャリアとは?主役級の役を得ることか、キャラクター・アクターであり続けることでしょうか?」
"character actor" を「性格俳優」と訳すと、ちょっとニュアンスが違う気がします。それよりはもう少し「色もの」寄りの感じでしょうか。
「それは両方できれば理想だよね。12ヶ月という期間で主役を一つ、本当に面白そうな役を一つとか。毎年そんなだったらボーナスを貰ってもお釣りが出るね。
でも、そういう役を見つけることは難しい。多くの資料(原作や脚本?)を読んでも、それでピンと来たり、どうしても演じてみたいと思えるようなものに出会えることは稀なんだ。
オーストラリアの映画産業には問題があるし、俳優(や業界人?)にとっては大変厳しい状況だ。でも、アメリカに来て、それは万国共通の現象であることが判った。素晴らしい脚本を書くのはとても難しい。すぐれた才能を持つ脚本家には頭が下がるよ。大変なことだと理解しているからね。良い脚本に出会うことは、藁の山から針を見つけ出すようなものだよ」
「あなたはコメディの(または喜劇的な)役でも幾つかのすぐれた仕事をしていますが、コメディとシリアスなドラマと、どちらがやり易いですか?」
という質問に、どのジャンルがやり易いということはなく、その時その時によるとしか言えない、と答えた後、以前から一部のファンの間では問題になっている件についての話題に。
「プロデュースを考えたことは?または、ご自身で脚本を書こうと思ったことはないですか?」
と問われて、自ら主演した三本の映画では製作にも名を連ねていると答えていますが、これは(古い順に)"The Boys"、"Stiff"、"The Brush-Off" のことです。
その中で、ジョン・メイナードから製作もやってみないかと声をかけられたと言うと、"The Boys"でしょうか。メイナード製作のデイヴィッド・ウェナム主演映画と言えば、他に "The Bank"、"Three Dollars" がありますが、そちらではプロデュースの方で名前は出ていなかったと思います。
「或る意味、自分の運命を自分でコントロールする訳だから面白い」
と言ってますね。
「カメラの反対側に立つことの勉強にもなった」
と述べて、自ら監督もしてみたいとも。
「ジョンと彼のビジネス・パートナーは、監督したい作品があるならプロデュースは引き受けると言ってくれている。今のところはまだそういう企画を探している段階だけどね。作品はいつも探しているけど、特に急いでいる訳じゃない」
「監督もしてみたい」ということ、彼は以前から口にしていますが…
えーと…少し前、或る所でも話題に上ったけど、彼が現場でてきぱきと采配をふるう姿って、ちょっと想像し難いんですが…
でもご本人にはその意欲があるんですよね…まあ、オーストラリアで演劇系の学校を出ているような人は、舞台でも映画でも、一つの作品を作り上げることをトータルで学んでいるはずだし、狭い業界だから、出演者もスタッフも割とツーカーで行けるのかも知れません。
余談ながら、ジョン・メイナード氏の次のプロデュース作品は、リチャード・ロクスボロ監督、エリック・バナ主演の "Romulus, My Father" です。
さらに続く。