今日はまあまあの時間に起きられましたが、猛暑が戻ってきたせいか、このところ毎日眠いです。
生協配達日につき在宅。そろそろ息子が帰省して来るので、今週分も来週もそれを考えて食材を購入しなくてはなりません。自分ひとりならテキトーでも良いのですが……逆に外食も増えそうだし、あまり大量の作り置きもできないかもしれませんね。
ネット注文書に記入が終わり、商品が来るまでの間、羽生結弦さんが YouTube 公式チャンネルからライブ配信してくれた公開練習動画を観ました。観られたのは後半だけでしたが、プログラムは「SEIMEI」。ミスをするとそのつど初めからやり直して、3回目にノーミス演技となりました。試合ではなくショーの本番でもない場で、なんとオリンピックの時と同じ構成でこの演技を——と感動しました。
配信後にツイッターのニュースアカウントで残っているツイートはこれ ↓ くらいです。
羽生結弦さん YouTube公式チャンネルで練習生配信 世界のファンからコメント#日テレNEWS #羽生結弦https://t.co/2yFyFgB5Zp
— 日テレNEWS (@news24ntv) August 10, 2022
自分もコメント(チャット)欄を眺めていましたが、激流と言うか滝のようと言おうか……ニコニコのように画面に流れるタイプだったら大弾幕で演技など見えなかったことでしょう。
そして、既に「選手」ではない一人のアスリートのため、あれだけの数のメディアが仙台を訪れたというのもすごい話です。ミーハーファンとしては笑いが止まりませんが、彼が離れることによって、いったい競技としてのフィギュアスケート(男子シングル)に何が残ったでしょうね?
なお、このライブ映像はアーカイブも残してくれているそうです。
羽生結弦「SharePractice」アーカイブ全部フルで残してくれてる!https://t.co/sfr2Am1zdo #SharePractice#羽生結弦公式YouTubeチャンネル
— 宙 (@tyugaeri) August 10, 2022
午後はまた加納朋子さんの本を読みました。多分これが最新刊だと思います。
加納朋子週間になりました。短編集ですが、何作か読むうち「あれ、これ連作?」と少しずつ気がつき、最後の大団円に涙しました。SFではないけれど、壮大な宇宙ロマンと人の心の繊細な描写が綺麗に結びつき、心地良く読めます。空をこえて七星のかなた 加納 朋子 https://t.co/O0LfcxEEAe
— レイチェル (@Rachel2012R) August 10, 2022
全ての謎が解けるその「大団円」では「あの人がこの人だったのか!」という驚き(なんとなく推察できるものもありましたが)と共に、まさに涙あり笑いありでした。その反面、昨日読んだ本の「悪魔」とは違う意味で恐ろしい人たち——自らの「正義」や「善意」を疑うことなく、そこから外れて行こうとする人の心身を傷つけて平然としている人たちの姿も散りばめられています。彼らを倒すことはできなくても、そこから逃れるためにどうしたらいいか、ということも裏テーマかもしれません。
同時に、生まれついてのヒーローの傍らにいて、翻弄されながら見ていることしかできない人たちの心に寄り添う話でもあり、そのヒーローにだって一人の人間としての苦悩や葛藤は当然ある、ということも描かれています。それでもなお、その人は「重力」を脱して飛翔して行ったのです。
幾つかのネット書評に「登場人物や各エピソードが最後に星座となる」というような言葉があり、まさにその通りだな、と思いました。美しい物語でした。
夜はNHKで【歴史探偵】。戦時下の「アイドル」というテーマですが、重い内容でした。この「アイドル」には歌手、女優、宝塚歌劇団などが含まれますが、彼女たちを取り巻く環境は「探偵所」所長の佐藤二朗さんが思わず涙してしまうほど苦しみに満ちたものでした。
当時のプロパガンダ、「時局」に背くと思われた者への非難や筆誅(ほぼ公開私刑)、翻って現代のコロナ禍に於る演劇界の苦難などを見ても、「芸能」とは実に危うい立場にあるものなのですよね。それを、そして彼らや彼女たちを「消費」する自分たちファンや観客も、心しておかなくてはならないことです。
上で書いた羽生結弦さんは、アイドルではなくアスリートですが、何ものかに翻弄され利用されることに自ら「否」を突きつけた人だと思います。今日読んだ本を読みながらもそれを感じました。自らを圧殺しようとするものから翔び去ろうとする人の前には無限の「宇宙」が広がっている。そう信じたいです。