
外は晴天なのに眠くて堪らず。週明け頃からまた天気が崩れるそうだし、その予兆かもしれません。
朝食もやや遅め。高山なおみさんのご本で見たフライパン(我が家ではスキレット)トーストをバターとチーズ両方作ってみました。サラダとミルクティーも添えて、テレ朝【題名のない音楽会】にEテレ『ムーミン谷のなかまたち』を観ながら、優雅な(?)朝のひとときです。
洗濯した後、NHKで【ドキュメント72時間】視聴。2019年に放送された、試飲もできる銀座の酒屋さんの72時間です。「その後」の取材はなかったけれど、お店もそこに集まっていた人たちも、今どうなっているか気がかりです。
自分は、昨夜までは外出しようかと思っていましたが、なんだか体に疲れが溜まっている感じがしたので、家にいることにしました。
午後はNHKの【土曜スタジオパーク】視聴。フィギュアスケート グランプリシリーズNHK杯を前に、荒川静香さんと町田樹さんをゲストにNHK杯のみどころ解説。面白かったです。羽生選手の負傷欠場は残念ですが、各国出場選手の良い演技を楽しみにします。
続けてEテレで新潟の古民家集落についての番組を流し見。古民家と言ってもドイツ人とイタリア人のご夫婦はじめ移住者が多く、いわゆるスローライフや「ていねいな暮らし」系の生活模様が描かれる、Eテレらしい番組でした。こういう生活に憧れないわけではないのですが、何の技術技量もない独居老女(?)としては、やはり「便利さ」に守られていたいです。
夕方からNHKでドラマ『流行感冒』視聴。5月にBSで放映され、話題になった作品です。主演は本木雅弘さん。原作は志賀直哉の同題短編。青空文庫には収められていませんが、岩波文庫などでも読めるようです。
約100年前のスペイン風邪を題材とした作品で、主人公が神経質なまでに気をつけていても総倒れになってしまう一家。我慢できず芝居見物に行ってしまう若い女中(皮肉にも彼女だけ感染せず)。いつの間にか街なかも電車内もマスクだらけになっていたこと。昨今「マスク警察」なる言葉があるけれど、当時は本当に本物の警察官がノーマスクの人を誰何していたこと。「自粛」ムードや感染対策に敢えて背を向けようとする者。看護師不足に医療崩壊。著名人(島村抱月など)の死。客が激減して閉店に追い込まれる行きつけの呑み屋——等々、新型コロナ禍の現代に通じるエピソード満載でした。
疫病は人の心の醜い部分も暴いてしまうと反省する主人公。「失われていい命なんて一つもなかった」はずなのに。
それらを殊更ドラマチックに悲愴感を煽らず、恐怖に蝕まれながらも、ただそういう日常が過ぎて行く様を、淡々とユーモアをもって描く演出が良かったです。終わり方にも希望が感じられました。
確かに、人間そう易々とやられてたまるものではないですよね。「コロナ、コンチキショーめ!」と笑い飛ばす精神を忘れずにいたいです。
≪#流行感冒≫今から約100年前、全世界を未知なる恐怖に陥れた「#スペイン風邪」が流行る中、理性を失い無闇に人間不信に陥った主人公(#本木雅弘)が、人への信頼を取り戻し日常に帰るまでを描く。令和3年度 #文化庁芸術祭参加作品#NHKオンデマンド で配信中!https://t.co/gJt6d1rAy6
— NHKオンデマンド (@nhk_ondemand) November 6, 2021
更にその後、同じNHKで土曜ドラマ『明治開化 新十郎探偵帖』も視聴。こちらも元はBSドラマだったそうです。原作は坂口安吾の『明治開化 安吾捕物帖』。ではありますが、原作に登場しない人物もいろいろ出ているようです。
「明治版シャーロック・ホームズ」というふれこみですが、眼目は「明治」を描くことそのものかもしれません。『青天を衝け』には名前しか出てこなかった勝海舟がメインキャラクターの一人として登場し、同じく『青天を衝け』で描かれなかった西郷・勝会談も回想シーンとして描かれます。
話の中心となる殺人事件の犯人が叫ぶ「明治開化などまやかし」「明治の世などつぶれてしまえ!」という言葉。しかし、旧幕臣の有能官僚なくして明治政府は成り立たなかったということは、『青天を衝け』でしっかり描かれていましたね。
そんなわけで、青天〜と対の作品として観るのも一興かと思います。
夕食後はNHKで【ブラタモリ】。江戸東京博物館から、玉川上水のルートや構造を探査します。
何より驚いたのが、東京に於いては郷土の偉人のごとく扱われてきた玉川兄弟が、実際はどこの何者なのか、本業が何で、上水事業でどんな役割を果たしたのか、そもそも本当の兄弟であったのかさえ、何もわかっていない正体不明の二人だったということです。ネットで調べてみても、東京の小学生が社会科などで学ぶエピソードは、ほぼ伝説の範疇であるようです。大事業の割にリアルタイムの記録が残っていないというのも不思議で、俄然ミステリアスな色彩を帯びてきました。
そうは言っても、江戸時代に作られた上水が今も現役で使われているのだから、「誰が」作ったかということは、既に大した問題ではないのかもしれませんね。
更に夜9時からは、毎週土曜日のルーティーンで【世界ふしぎ発見!】【新美の巨人たち】を続けて視聴。美の巨人たちで取り上げた旧白洲次郎・正子夫妻の住居「武相荘」、家からさほど遠いわけでもなく、一度は行ってみたいと思いつつ幾年月——です。正子さんのフットワークを見習うべきですね。
今日の自分はフットワークどころか、気づけば朝から晩まで一日中TV漬けでした
