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今日も寝坊……こうしてみると、朝ドラを観るのは早起きの習慣づけのためには良いことかもしれません。しかし、今期はなぜかあまりその気になれないんですよね。いや、今日は日曜日だからどのみち放送はないのですが。
カラッと晴天というわけではないけれど、少し洗濯。
午後はNHKで放送の【首都圏イチおし!】を視聴。多摩ニュータウン(南大沢 - 堀之内 - 多摩センター周辺)の大学巡りでした。南大沢や多摩センターなど、一見オシャレっぽい街と「THE 田舎」な風景が隣接しているのがニュータウンです。丘陵地だからどこへ行っても坂道だらけ、というのもその通り。
後の時間はもっぱら読書。発売当初に買っていながら、なぜか今まで読んでいなかった(取っておいた)米澤穂信さんの『黒牢城』にようやく取り掛かり、読み耽りました。
さて、今夜は夕食準備も早めに整え、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』に備えたのですが——
もう何を言っていいやら……どういう展開になるか知ってはいたけれど、こちらの予備知識や予想を遥かに超えるつらく、衝撃的な話でした。
頼朝の跡取り・万寿の五百日の祝いとして、文覚により「足固めの儀式」(今回のサブタイトルでもあります)なる偽儀式が提唱される。その同じ日に、鎌倉の御家人たちは鹿狩りという名目で集まり、万寿を人質にクーデターを起こし、義高を担いで坂東から頼朝を追放しようと企んでいた。
内通者として送り込まれていた上総広常のリーダーシップや小四郎の説得により、一触即発のところで戦は未然に回避される。
上総広常はもちろん、比企能員や畠山重忠、土肥実平、そして和田義盛など、それぞれの立場や思惑や動向の描き方も面白かったです。
首謀者であった千葉常胤ら、御家人たちには寛大な処置が下される。しかし誰もお咎めなしではしめしがつかぬ——というわけで「見せしめ」に選ばれたのが、上総介その人だった。
それは、上総介を御家人たちの謀議に送り込むよう大江広元が小四郎に依頼した時から既定の謀りごと。しかも頼朝自身も初めから全て関わっての謀略だった。上総介排斥が、頼朝と広元の間で密かに着々と進んでいたことに戦慄する小四郎。
謀反に加担した御家人たちを集めての席上、皆の見る前で惨殺される上総介。実行役となったのは梶原景時だった。
驚きおののく御家人たちの前で「わしに逆らう者は何ぴとも許さぬ!肝に銘じよ!」と宣言する鎌倉殿。
いやもう本当に凄まじい回でした。誰よりも「武衛(ぶえい)」を信じ、忠誠を誓っていた上総介が、なぜ自分がそんな目に遭うのか殆ど理解できないまま、無惨に殺される。むしろそういう人間だったからこそ上総介が犠牲として選ばれ、その死を「足固め」とし、礎石として、頼朝の恐怖政治が始まる——
上総介への想いと、これは必要な犠牲だという政治的判断の間で引き裂かれ、ただボロボロと涙するしかない小四郎も、衆人環視の中で汚れ仕事に手を染めることとなった景時もつら過ぎます。
昨日の【土スタ】で佐藤浩市さんのインタビューを見た時も、まさかここまでやるとは思っていませんでした。本日の放送後には、ツイッターでも「鎌倉幕府なんて早く滅んでしまえ!」とか「敗けないで平家」などの言葉や慨嘆や怒号が飛び交っていましたし……
そして『吾妻鏡』にも記されている、上総介の鎧の中に結びつけられていた祈願書。子供の手習のような拙い文字で懸命に書き付けられたそれは、ただ鎌倉殿の大願成就と東国の泰平を願うものだった——
このシーンだけで涙がこみ上げてきましたが、小四郎と八重の間に赤ちゃんが生まれるラストで決壊しました。この世の悪も汚れもまだ何も知らない、文字通り無垢な赤ちゃんの顔と泣き声——この子が後に三代執権・北条泰時となるわけですが。
前半の節目の一つとなる今回、政子には、夫にできない形で御家人たちを束ねる「尼将軍」の萌芽が見えましたが、小四郎にとってもこのつらい経験が「執権・北条義時」のスタート地点、またはベースとなるのでしょうか。
この姉弟がそうなってからが、またつらく悲惨な展開が待ち受けていると思うと、これからも胃が痛む日々が続きそうです。
大河の後はEテレで【クラシック音楽館】。尾高忠明指揮でバーバーやブリテン、エルガーの『エニグマ』など、英米作曲家の曲を中心としたプログラムでした。