のち
昨日は行けなかった TAMA CINEMA FORUM 映画祭、今日こそはと意を決し、頑張って早起きして、ミルクティーだけ飲んで朝からバスで出かけました。
お目当ての作品はこちら。
春原さんのうた
いわゆるインディペンデント系映画ですが、地元が舞台になっているシーンもあり、以前から気になっていたものの、いかんせん上映館や上映場所が限られて、なかなか観る機会を得ませんでした。このたび地元の映画祭で或る意味凱旋上映が行われることとなり、前売り券まで買っての鑑賞となりました。
——と、ここまで書いておいて何ですが、感想はまた改めて。静かなやさしい作品で、上映後の監督、主演俳優さん、そしてモチーフとなった短歌の作者さんも出席してのトークも意義深いものだったとだけ言っておきます。
上映会場のVita(ヴィータ)ホールは市の公民館ホール。最寄りの聖蹟桜ヶ丘駅にバスで着いて、まずしたことは《おむすび権米衛》でおにぎりを2個買うことでした。ショッピングビルでもスーパーとここは朝から開いていることを事前に確認しておいたのです。
買ったものを持って公民館のあるビルおエレベーターを上り、まずロビーで朝ごはんにしました。権米衛のおにぎりは久しぶり。いつもはちょっと量が多いかと思うのですが、お昼が遅めになることも考えて2個とも美味しくいただきました。
その後、ロビーの広々した窓から撮った写真がこちら。
そう、ここは京王の「城下町」。下の画像ですが、晴れていれば向こうに富士山が見えるはずです。
さて、映画を観た後、仕事終わりの娘に電話して、ショッピングビル内で待ち合わせ。娘が着く前に少し買い物も済ませておきました。
娘もお昼を食べていないと言うので、あちこちのカフェなど覗いてみましたが、どこも混んでいたため《ウェンディーズ》に寄ることにしました。こちらも久しぶり。ファストフードのハンバーガーは結局ここが一番美味しいと思います。メニューにチリが残っているのも嬉しかったです。
食後はドラッグストアやスーパーでそれぞれの買い物をして、駅前で別れ、自分はまたバスで帰りましたが、その頃には既に雨が降り始め、自宅近くの停留所で降りた時にはかなり大粒になって、思ったよりもリュックやバッグが濡れてしまいました。
夕食は動物性原料を使わないヴィーガンラーメン。以前も食べましたが、あっさりしてはいてもちゃんとラーメンの味になっています。サラダチキンやゆで卵、いろいろな野菜を載せていただきました。
食後はもちろん大河ドラマ『鎌倉殿の13人』視聴。サブタイトルは不穏にも「審判の日」。
実朝の右大臣任官に北条家の皆が沸き立つ傍ら、公暁と三浦義村による実朝暗殺計画は着々と進行する。彼らの動きを怪しむ平盛綱、そして泰時は、鶴岡八幡宮に於る拝賀式を取りやめるよう義時に進言。義時も実朝および源仲章に忠告するが、仲章はそれを一蹴。そして実朝には、後鳥羽院の親王を新たな将軍として迎えたのちは、御所を京都に移す意志があった。
親王を新たな鎌倉殿の後継者とするところまでは認めた義時も、これには怒りを覚えずにいられなかった。大江広元とも相談し、まずはその野心を隠そうともしなくなった仲章の暗殺をトウに命じる。
一方、襲撃計画の発覚に勘付いた三浦義村は早々に手を引こうとする。母つつじの懇願もあって苦悩する公暁は、それでも自分と門弟たちだけで計画を実行に移すと決意する。
その頃、公暁が自分の命を狙うことを訝る実朝は、三善康信に詰問し、公暁の父であり自らの兄でもある頼家の死の真相を知ることとなった。憤りにかられ母・政子をも非難する実朝。ついに人知れず公暁の許を訪れ、手を突いて何も知らなかったことを詫び、これからは北条に頼らず、共に手を携えて源氏の世を作っていこうと訴える。その場では納得したかに見えた公暁だが、心底では実朝を信頼などしていなかった。
そして、初めは拝賀式を滞りなく執り行うつもりだった義時も、もはや実朝を見限っていた。拝賀式に警護の兵を増やすべきとの泰時の進言を退け、仲章を誅した後は公暁に実朝を殺させて、その公暁は自らが討ち取る所存であると時房に伝える。「ここから先は修羅の道だ」——
え、今までだって十分「修羅の道」だったじゃないですか、と視聴者からのツッコミが多数ありました。
ところで、死んだと思った仲章さんはちゃっかり拝賀式に姿を見せ、楼門前で義時から太刀持ちの役を奪い取ります。トウは暗殺に失敗し、捕らえられた模様。この時の仲章さんの「驚いた?残念でした〜」みたいな顔には、義時ならずとも腹が立ちますね(笑)。何しろ生田斗真さんなので、毎度「顔だけはいいのに」と言われています。
この義時が太刀持ちから外れた理由、吾妻鏡ではにわかの腹痛に襲われて仲章にその役を譲り離脱したとあるし、別の史料では、実朝自らの命により外されたともあるそうですが、更にひとひねりした展開となりました。
右大臣実朝の謎多き暗殺については「北条義時黒幕説」「三浦義村黒幕説」「公暁単独犯説」等、諸説ありますが、その全部を盛り込んで「結果として」公暁の単独犯行に持って行くという流れも巧みです。そう言えば2年前の『麒麟がくる』の本能寺の変もそのような流れで、しかし従来のどの説とも異なる理由での謀叛(すべては愛のため)となっていました。
今年も、実朝と公暁の心のすれ違いと言うか、純粋な人が誠心誠意説得しても通じないことはあり、通じない相手もいるというのが実に残酷だと、ツイッター感想などでも言われています。
ともあれ、雪降りしきる鶴岡八幡宮の大階段を静かに登って行く実朝、階段下大銀杏の影に潜む公暁——というところで本日これまで。「その時」に至るのは次回持ち越しとなりました。焦らしますねえ。
ところで、冒頭で義時が白い犬の夢を見たことを不吉に思い、薬師堂を建てて、運慶に戌神像を造らせるくだりがありました。北条家の皆さんがそれぞれ十二神将のポーズの真似をするというコメディパートもあり、久しぶりにネタで笑い合う家族の姿が見られましたが、自分は太宰治『右大臣実朝』の、実朝公の有名な言葉を思い出しました。
——アカルサハ、ホロビノ姿デアロウカ。人モ家モ、暗イウチハマダ滅亡セヌ。——
大河の後はEテレで【クラシック音楽館】。ブロムシュテット特集の3回目で、グリーグのピアノ協奏曲など。
音楽館の前に【日曜美術館】の「アートシーン」コーナーも流し見したのですが、五島美術館で開催中の西行展紹介に、一瞬「なぜ鎌倉殿紀行で西行の話が?」と勘違いしそうになりました。このところまた崇徳院関係の記事や本を読んでいたので、ちょっと不思議な気持ちです。
それにしても大河ドラマ『平清盛』の西行も、仲章さんほどではないにしろ、「顔だけはいい」のに(藤木直人さん)腹が立つ人でした
昨日は行けなかった TAMA CINEMA FORUM 映画祭、今日こそはと意を決し、頑張って早起きして、ミルクティーだけ飲んで朝からバスで出かけました。
お目当ての作品はこちら。
春原さんのうた
いわゆるインディペンデント系映画ですが、地元が舞台になっているシーンもあり、以前から気になっていたものの、いかんせん上映館や上映場所が限られて、なかなか観る機会を得ませんでした。このたび地元の映画祭で或る意味凱旋上映が行われることとなり、前売り券まで買っての鑑賞となりました。
——と、ここまで書いておいて何ですが、感想はまた改めて。静かなやさしい作品で、上映後の監督、主演俳優さん、そしてモチーフとなった短歌の作者さんも出席してのトークも意義深いものだったとだけ言っておきます。
上映会場のVita(ヴィータ)ホールは市の公民館ホール。最寄りの聖蹟桜ヶ丘駅にバスで着いて、まずしたことは《おむすび権米衛》でおにぎりを2個買うことでした。ショッピングビルでもスーパーとここは朝から開いていることを事前に確認しておいたのです。
買ったものを持って公民館のあるビルおエレベーターを上り、まずロビーで朝ごはんにしました。権米衛のおにぎりは久しぶり。いつもはちょっと量が多いかと思うのですが、お昼が遅めになることも考えて2個とも美味しくいただきました。
その後、ロビーの広々した窓から撮った写真がこちら。
そう、ここは京王の「城下町」。下の画像ですが、晴れていれば向こうに富士山が見えるはずです。
さて、映画を観た後、仕事終わりの娘に電話して、ショッピングビル内で待ち合わせ。娘が着く前に少し買い物も済ませておきました。
娘もお昼を食べていないと言うので、あちこちのカフェなど覗いてみましたが、どこも混んでいたため《ウェンディーズ》に寄ることにしました。こちらも久しぶり。ファストフードのハンバーガーは結局ここが一番美味しいと思います。メニューにチリが残っているのも嬉しかったです。
食後はドラッグストアやスーパーでそれぞれの買い物をして、駅前で別れ、自分はまたバスで帰りましたが、その頃には既に雨が降り始め、自宅近くの停留所で降りた時にはかなり大粒になって、思ったよりもリュックやバッグが濡れてしまいました。
夕食は動物性原料を使わないヴィーガンラーメン。以前も食べましたが、あっさりしてはいてもちゃんとラーメンの味になっています。サラダチキンやゆで卵、いろいろな野菜を載せていただきました。
食後はもちろん大河ドラマ『鎌倉殿の13人』視聴。サブタイトルは不穏にも「審判の日」。
実朝の右大臣任官に北条家の皆が沸き立つ傍ら、公暁と三浦義村による実朝暗殺計画は着々と進行する。彼らの動きを怪しむ平盛綱、そして泰時は、鶴岡八幡宮に於る拝賀式を取りやめるよう義時に進言。義時も実朝および源仲章に忠告するが、仲章はそれを一蹴。そして実朝には、後鳥羽院の親王を新たな将軍として迎えたのちは、御所を京都に移す意志があった。
親王を新たな鎌倉殿の後継者とするところまでは認めた義時も、これには怒りを覚えずにいられなかった。大江広元とも相談し、まずはその野心を隠そうともしなくなった仲章の暗殺をトウに命じる。
一方、襲撃計画の発覚に勘付いた三浦義村は早々に手を引こうとする。母つつじの懇願もあって苦悩する公暁は、それでも自分と門弟たちだけで計画を実行に移すと決意する。
その頃、公暁が自分の命を狙うことを訝る実朝は、三善康信に詰問し、公暁の父であり自らの兄でもある頼家の死の真相を知ることとなった。憤りにかられ母・政子をも非難する実朝。ついに人知れず公暁の許を訪れ、手を突いて何も知らなかったことを詫び、これからは北条に頼らず、共に手を携えて源氏の世を作っていこうと訴える。その場では納得したかに見えた公暁だが、心底では実朝を信頼などしていなかった。
そして、初めは拝賀式を滞りなく執り行うつもりだった義時も、もはや実朝を見限っていた。拝賀式に警護の兵を増やすべきとの泰時の進言を退け、仲章を誅した後は公暁に実朝を殺させて、その公暁は自らが討ち取る所存であると時房に伝える。「ここから先は修羅の道だ」——
え、今までだって十分「修羅の道」だったじゃないですか、と視聴者からのツッコミが多数ありました。
ところで、死んだと思った仲章さんはちゃっかり拝賀式に姿を見せ、楼門前で義時から太刀持ちの役を奪い取ります。トウは暗殺に失敗し、捕らえられた模様。この時の仲章さんの「驚いた?残念でした〜」みたいな顔には、義時ならずとも腹が立ちますね(笑)。何しろ生田斗真さんなので、毎度「顔だけはいいのに」と言われています。
この義時が太刀持ちから外れた理由、吾妻鏡ではにわかの腹痛に襲われて仲章にその役を譲り離脱したとあるし、別の史料では、実朝自らの命により外されたともあるそうですが、更にひとひねりした展開となりました。
右大臣実朝の謎多き暗殺については「北条義時黒幕説」「三浦義村黒幕説」「公暁単独犯説」等、諸説ありますが、その全部を盛り込んで「結果として」公暁の単独犯行に持って行くという流れも巧みです。そう言えば2年前の『麒麟がくる』の本能寺の変もそのような流れで、しかし従来のどの説とも異なる理由での謀叛(すべては愛のため)となっていました。
今年も、実朝と公暁の心のすれ違いと言うか、純粋な人が誠心誠意説得しても通じないことはあり、通じない相手もいるというのが実に残酷だと、ツイッター感想などでも言われています。
ともあれ、雪降りしきる鶴岡八幡宮の大階段を静かに登って行く実朝、階段下大銀杏の影に潜む公暁——というところで本日これまで。「その時」に至るのは次回持ち越しとなりました。焦らしますねえ。
ところで、冒頭で義時が白い犬の夢を見たことを不吉に思い、薬師堂を建てて、運慶に戌神像を造らせるくだりがありました。北条家の皆さんがそれぞれ十二神将のポーズの真似をするというコメディパートもあり、久しぶりにネタで笑い合う家族の姿が見られましたが、自分は太宰治『右大臣実朝』の、実朝公の有名な言葉を思い出しました。
——アカルサハ、ホロビノ姿デアロウカ。人モ家モ、暗イウチハマダ滅亡セヌ。——
大河の後はEテレで【クラシック音楽館】。ブロムシュテット特集の3回目で、グリーグのピアノ協奏曲など。
音楽館の前に【日曜美術館】の「アートシーン」コーナーも流し見したのですが、五島美術館で開催中の西行展紹介に、一瞬「なぜ鎌倉殿紀行で西行の話が?」と勘違いしそうになりました。このところまた崇徳院関係の記事や本を読んでいたので、ちょっと不思議な気持ちです。
それにしても大河ドラマ『平清盛』の西行も、仲章さんほどではないにしろ、「顔だけはいい」のに(藤木直人さん)腹が立つ人でした