Loomings

映画・舞台の感想や俳優さん情報等。基本各種メディア込みのレ・ミゼラブル廃。近頃は「ただの日記」多し。

今日のおでかけ

2022-10-16 22:18:35 | 雑記
ときどき
今朝もやや寝坊。雲は多いけれど晴れ間も見えたため洗濯。
午前中は昨夜録画した【新美の巨人たち】イッタラ特集を視聴。イッタラの器も少し欲しくなりました。

午後は娘のところへ。昨日のうちに約束していたのです。気温も湿度も上がり、ぎりぎり夏服でいられるくらいの陽気でした。
娘と会うのは法事以来、一週間ぶり。出かける前に息子とも電話で一週間ぶりに話(近況報告)ができました。
娘の家では、例によって You Tube で《QUIZ KNOCK》動画視聴。「地理」語りが楽しかったです。地理については、自分もまだまだ学びたいこと、学び足りないことが多いですね。

それから駅方面に歩いて、まずカフェで一休み。モンブランが売り切れていてショックでしたが、これも一週間ぶりにコーヒーを飲めてスッキリしました。
駅前ショッピングビルでは調理器具や本を探し、目的のものも少し買えました。
夕食は久しぶりに《鳥貴族》にて。秋の新メニューその他、お腹いっぱいいただきました。久しぶりに釜飯も。今日はいろいろな「久しぶり」が嬉しい日でした。
食後はスーパーで食料品を買い、駅前で娘と別れ、バスに乗って帰りました。

大河ドラマ『鎌倉殿の13人』にはどうにか間に合いました。サブタイトル「穏やかな一日」。
冒頭、侍女姿で登場の長澤まさみさんにびっくり!昨年の『青天を衝け』の家康に近いメタな登場の仕方でしたが、ツイッターでは『真田丸』のきりちゃん説、タイムスクープハンター説、吾妻鏡の擬人化(?)説などが飛び交っていました。

本編の内容は——
実朝が疱瘡を患い、回復したものの顔に痕が残ってしまう。
和田義盛が、気安い関係と思っている実朝に、自分を上総介に推挙してくれるよう頼み込む。しかし鎌倉殿といえども独断でそんなことはできない。すっかりブラック化した義時からも、非常に陰湿な感じの圧をかけられ(下手に出ると見せかけてのパワハラ)、鎌倉殿としての権限など実質なきに等しく、単なるお飾りの存在であることに思い悩む。
義盛は義時の専横目に余ると、三浦義村に謀叛の相談を持ちかける(義盛は今や三浦一族の長老的立場でもある)が、例によって義村の本心は見えない。
前将軍頼家の遺児・善哉が鎌倉を訪れ実朝に引き合わされる。やがて彼は鶴岡八幡宮の別当・定暁の元で出家し公暁(今作では「くぎょう」ではなく「こうぎょう」と発音)と名乗ることとなる。
義時と比奈の子である朝時(名越氏)が御台所の官女(実朝の側室候補でもあった)に手を出し、父・義時の怒りを買って義絶される。
泰時の幼馴染であり家人でもある鶴丸が、義時より「平盛綱」の諱を授かり、更に御家人にも推挙される。前例なきこととして一度は拒否する実朝だが、上に記したような義時の「圧」に押し切られる。
その実朝は京都の藤原定家卿に和歌三十首を送り、添削を受ける。源仲章の指導もあり、以後ますます和歌に打ち込む実朝。

と、様々な出来事が「一日」のことであるように語られますが、そんなことはどうでもよくなるくらい実朝公の「秘めた想い」に胸打たれ、切なさに泣きました。
正室・千世との間にいつまでも世嗣ぎができないことを案じる実衣たちから側室を持つことを勧められ、しかしそれを受け入れることもできない実朝。夫が自分に触れようともしないことに苦しみ、何がいけないのか言ってほしい、自分が嫌いなら側室を持ってもかまわないとまで訴える千世。
ここにいたって、実朝はやっと告白する。自分は女性を愛することができない身であると。千世が悪いのではなく、相手が誰であれ世嗣ぎなど望めぬのだと。
初めて夫の真情と苦悩を知り、よく打ち明けてくれたと涙する千世。
そして実朝が密かに想う相手は——昔からずっと想い続けていたのは泰時だった。その泰時に歌を贈り、返歌を待っていると告げる実朝。

「春霞 たつたの山の さくら花 おぼつかなきを 知る人のなさ」

困惑する泰時に、源仲章が、それは恋の歌であると教える。
「何かのお間違いでは?」と、その歌をそのまま実朝に返却する泰時。「そうだ、間違えて渡してしまったようだ」と悲しげに微笑む実朝。

おそらく泰時はそれを受け取った時には恋の歌だとは気づいていなかったと思うし、実朝も泰時が気づかぬことは承知の上だったと思います。淡い期待も少しはあったかもしれないけれど、ただ伝えたかっただけなのだと。
しかし知ってしまったからには、そしてその想いに応えることができない以上、泰時はそれを「なかったこと」にするしかできなかったのです。実朝も同じく「なかったこと」にせざるを得ない。
代わりに、と言って実朝が差し出したもう一首が、かの名高き

「大海の 磯もとどろに 寄する波 破(わ)れて砕けて 裂けて散るかも」

壮大な叙景歌とも、孤独な心情を託したとも言われる歌を、この話では凄絶な失恋の歌としました。
そこに込められた想いを今度は理解「してしまった」泰時も、誰にも言えない秘密を抱えてただ酒をあおることしかできません。

ツイッターでは以前からそう指摘されていたし、伏線は散りばめられていました。めでたい婚姻の席でも浮かぬ顔だった実朝。何かある時まず泰時の姿を探す実朝。和田義盛に引き合わされた「おばば」の、全てを察した上での優しい言葉。今日の話でも、実朝が鶴丸と泰時の仲の良さに嫉妬し、御家人への推挙を拒否する場面などがありました。
それらを経ても、視聴者として「ほらやっぱり!」などという気持ちにはなれません。ツイッターなどの感想でも「きゃーBLよ!」とか「大河でやおいw」とか「腐女子受け狙い」とかいう言葉は全く見られませんでした。そういう類の言葉を安直に発することができないくらい、これまでもそして今回も、丁寧に配慮して、真摯に繊細に描かれた恋でした。脚本だけでなく、役者さんたちの演技や演出も合わせて。

泰時と実朝、そして千世。愛する人から自分が望むような愛を返してもらえない悲しみ。身近な人の愛に応えることができない苦しみ。三人それぞれの、言葉にしたら壊れてしまいそうな想いが切なくて堪りません。
でも実朝は、千世を妻として愛することはできなくても、秘密や苦しみを共有する唯一の理解者を得ることはできたわけで、それだけはせめてもの救いでした。そういう夫婦の形もあるのだと思いたいです。

次回はついに和田合戦。しかし、そんなこと(?)より、誰か実朝公を救ってあげて!と思わずにいられませんでした。

大河の後は、いつものようにEテレで【クラシック音楽館】。ファビオ・ルイージ首席指揮者就任記念コンサートの3回目でしたが、せっかくの音楽も耳に入ってこないくらい、鎌倉殿に打ちのめされた夜でした。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 日記です | トップ | 今日のおでかけ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

雑記」カテゴリの最新記事