
![]() | 夕凪の街 桜の国 [DVD] |
クリエーター情報なし | |
東北新社 |
先日のNHKドラマ版が良かったので、この2007年映画版も久しぶりに観ました。ツイッターで佐々部清監督の思いも伺うことができましたし、やはりまたちゃんと観直したいと思ったのです。
改めて、これはこれで丁寧に作られた良い映画だと思いました。そしてまた、ドラマ版がこの映画を参考にした部分もあるのではないかとも思ったり。たとえば、老いた旭父さんが現代の広島で或る一本の「木」を目印にするところ。原爆絵画の挿入。
映画独自の脚色・演出として、その「木」と原爆地蔵の並び、旭が広島に持ち帰った家族写真、皆実→フジミ→京花→七波と伝わった髪留め等、時の流れを感じさせる背景や小道具の使い方も巧みです。旭さんと打越さんの水切りシーンは今も良いなあと思います。
そして七波役の田中麗奈さんが、やはりイメージぴったりです。こうの史代先生ご自身もブックレットのインタビューでそういう意味のことをおっしゃっていました。
そう。上でリンクしたのは「初回限定スペシャルアウターエディション」。現在は通常版が出ていますが、初回版にはそのブックレットはじめ、ロケ地マップ、そしてこうの先生による描き下ろし「広島スケッチ」も付いているのです。それらの紙資料と、本編&特典映像ディスク2枚組が、「スペシャルアウター」と言う通り、桜色の綺麗なケースに収納されています。今はマーケットプレイスでしか入手できないようですが、資料的価値をお求めのかた、こうの先生のファンのかたには、こちらをお奨めします。
現在でも普通に入手できる通常版はこちら。
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調べが足りず、レンタルや配信などで今も観られるかは不明ですが、夏になると再上映の機会などもあるようですし、一度は観てほしい映画です。
NHKドラマ版の感想は↓こちらから。
『夕凪の街 桜の国2018』