Loomings

映画・舞台の感想や俳優さん情報等。基本各種メディア込みのレ・ミゼラブル廃。近頃は「ただの日記」多し。

古代メキシコ展

2023-08-11 21:28:30 | 雑記

昨日ちょっとだけ触れた通り、昨日8月10日は上野の国立博物館(通称トーハク)で開催中の特別展へ、娘と共に行って来ました。本日はざっとその記録を。

朝早くに娘の最寄駅で待ち合わせ、カフェで朝ごはんを食べた後、電車に乗っていざ上野へ。
上野に着いた時には11時過ぎていたでしょうか。本当はもっと早く出たかったのですが、諸般の事情で少し遅くなりました。でも午前中に着けて良かったです。
駅から博物館まで、上野公園内をカートを引いて歩いて行くのはとにかく暑かった!先週の予報では今日あたりから雨が降り始め気温も下がるという話でしたが、とんでもなかったです。まあそれは台風16号がもっと早く来ると見ての予報だったと思いますが、昨日は相変わらずの酷暑、「命の危険を感じる暑さ」でした。
また上野駅からの道は、トーハクだけでなく科学博物館やその他の美術館に動物園、それらとは別のイベントへ向かう人たちで、平日と言うのに大変な人出でした。外国人観光客も多かったです。

というわけで、トーハクに辿り着く前に既にかなり消耗していました。



本館の威容。



表慶館も変わらず美しいです。

しかしお目当ての展覧会が開催されているのは一番奥の「平成館」。そちらの写真は撮っていませんが、トップ画像のパネルは平成館入口に掲げられたものです。トーハクまで来ること自体が数十年ぶり(?)の自分、平成館に入るのも初めてかもしれません。
館内もまた混み合っていて、古代メキシコやメソアメリカ文明に興味ある人がこんなに大勢いたとはびっくりです。正門のチケット売り場にもかなりの列ができていて、前もってネット経由で購入・発券しておいて良かったと思いました。

特別展「古代メキシコ」公式サイト

サブタイトルに「マヤ、アステカ、テオティワカン」とある通り、それらの遺跡発掘の成果——遺物や工芸品等が展示されています。
自分が興味を持った頃、テオティワカンは「マヤ文明」の一部と見られていましたが、現在では独立した文明とみなされているのですね。
まずはオルメカ文明の展示品などにより、マヤ文明の起源や文化の概要を伝えてからテオティワカンへ。
館内の展示品は全て撮影OKとあって、自分も撮ってみました。以下、主だった展示品の中で少しはマシに撮れた物を何点か貼っておきます。



テオティワカンの「太陽のピラミッド」正面「太陽の広場」から発掘された「死のディスク仮面」。
太陽のピラミッドと月のピラミッドの巨大パネルを向かい合わせに配置した展示構成も良かったです。



「羽毛の蛇のピラミッド」壁面を飾る羽毛の蛇神石彫。
マヤでは「ククルカン」、アステカで「ケツァルコアトル」と呼ばれた羽毛の蛇神ですが、テオティワカンでどういう名称だったかは判っていないようです。



「トランペット」と呼ばれる巻貝を使った吹奏楽器。つまり法螺貝ですが、表面に図像が彫られています。



香炉台



鳥形土器

続いてマヤから——



支配者層の土偶



ヒスイとウミギクガイの首飾り。ちょっと欲しいかも。マヤ後期(紀元500年〜800年くらい?)となると、土器や土偶も巧緻で、彩色も鮮やかなものが多くなりますね。



球技を表す石彫。この球技自体は現実には存在しないものらしく、描かれているのは王が二人、のようです。

そして今回の展示の白眉とも言えるパレンケ遺跡から——



これも香炉台。



96文字の石板。パレンケ王位の歴史が語られているそうです。



パレンケで70年近く王位にあった偉大なるパカル王とみられる男性頭像(複製)。

そして——



この展覧会最大の話題となった「レイナ・ロハ(赤の女王)」。1994年、13号神殿(王墓?)から発見された女性が身に着けていたとされる仮面や装飾品が、埋葬当時と同じように配置されています。この女性はパカル王の王妃であったと考えられているそうです。「赤の女王」がアメリカ大陸以外で公開されるのは史上初ということ。自分がマヤに興味を持った頃、この人はまだその存在も知られていなかったわけで、このたびお目にかかれて良かったです。



ユカタン半島北部最大の都市国家チチェン・イツァからはチャクモール像。この上に生贄の心臓を置いたとも言われていますね。



最後はアステカの「鷲の戦士」像。等身大くらいの大きい像です。

マヤ、アステカ、テオティワカンなど北米〜中米の文化文明についてはまだまだ研究途上で、発見・発掘されていない遺跡や遺物、解明・解読されていない文物も数多あり、自分が好んで関連書を読んでいた頃の知識や情報もどんどん古くなっていっているのですね。なんだかワクワクします。よく判っていないだけに、ひと昔前はそれこそ「宇宙人」説だのパレンケの「宇宙飛行士」説だのトンデモネタとして語られたりもしていましたが、その場所でちゃんと生きて暮らしていた人たちがいたということが、実際「そこ」にあったモノを間近に見て実感できました。

実は娘の希望もあって訪れた特別展でしたが、見に行けて本当に良かったです。図録も母娘それぞれ買いました。特設ミュージアムショップには楽しそうな物もいろいろありましたが、お財布と相談して殆ど何も買わず……

そして昨夜、NHKで7:30から放送された【上白石萌音のはるかなる古代文明 マヤ】もホテルの部屋で観ました。展示を見に行った当日というのは本当に偶然でしたが、目にしたばかりのあれこれを映像で振り返ることができて、感動ひとしおでした。

なお、昨日は本館にも久しぶりに入館して、自分の興味あるコーナーや物だけざっと見ました。こちらのミュージアムショップでは、あまりの品数多さに圧倒されて何も買わず……上野はやはり二泊くらいする予定でスケジュールを立てないと、なかなか余裕をもって見て回れませんね。

東京国立博物館 - トーハク

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 今日のおでかけ | トップ | 上野プチ旅行記 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

雑記」カテゴリの最新記事