上司が「こんな感じでいいと思う」と決めた方針でGISでデータ解析をやっていたんだけど
内容が発注者の気に入らなかったらしく、結構ごっそりやり直しになった。
で、あーでもないこーでもないとやってたんだけど
「こんな感じで分類すればこんな感じの共通点が出そう」と言ったら
採用された上にやたら高評価で、部内でなぜかすごい人扱いされるようになった。
でもそれって、ロウデータを自分で触ってると何となく分かる類のものだと思うんだよね。
ロウデータを触ってない状態で、他人が要約したものだけ見てると
型通りのことしかできない気がする。
でも大きい会社だと「全体をまんべんなく広く浅く」ってのをやれる人が上に行くし
基本的に人間ってのは確証バイアスがかかるものだから
そういう人は「広く浅く」って人を評価して、深く狭い人は評価されないことになりがち。
結果として構造的に「面白いものは大きい会社からは出てこない」って状態になるんだと思う。
ハリウッド映画は、停滞期に入ると「ナイスな変わり者」を引き入れることで成長しつづけた、みたいなことを
糸井重里さんが昔どっかで書いてたんだけど、これって普通にやろうとするとかなり難しい。
内部の常識ってのは自然と構築されて行くものだから「ナイスな変わり者」って内製するのが難しいけど、
上の方に確証バイアスが強くかかってると外部の「ナイスな変わり者」を評価することも難しい。
んで確証バイアスってのはほとんど人間の本能みたいなもんだから、
意識しないと確実に強くなって行く。
で、停滞期に「ナイスな変わり者」を引き入れることができないと
面白いものが作れなくなって、停滞したまま相手にされなくなって行くんだろう。
どっか一カ所、めんどくさいことを生データを触るところから初めて最後までやり切ってみて
「広く浅いけどどっか一部が結構深い」って状態になると多少はマシになりそうなんだけど。
データ探しから現地調査、処理、理屈の組み立て、整理ときて結果を出すところまでやるとかすると
見えてくるものも増えるんだけどねー。
いまどきの建設コンサルの人はここまでやらないか。