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オスマン帝国外伝 第43話「愛の反乱」

2020年02月01日 | 映画&TV


第41話「愛の反乱」

愛するが故の反乱…。
なんだろう、ドキドキするわー。
という事で、陛下とヒュッレムからの物語の始まりですー。

陛下は、ヒュッレムに怪訝そうに聞くのよね。
「一体何のつもりだ?」

だけど、もうこの時点で涙ウルウルなヒュッレムの答えは……。
「今日まで、あなたを敬い追放や中傷にも耐えてきた。なのにこの仕打ち? 
愛の詩を詠みながら他の女を抱くの? そんな愛がある? 扉の外で私は毎日死んでる。
…いっそ短刀で私を殺して」

は、反乱ってこういうことなのねー(;^_^A
そんなヒュッレムの言葉を聞いた陛下は、ハッキリ言って狼狽えています。
瞳を左右に動かして、驚いています。


そんなやり取りを知らないスンビュルは廊下でヒュッレムを待っているニギャールに
問い詰めるけれど、なんだろう。
ニギャールさん、余裕の構えに見えるのはワタクシだけ~?
我関せずな新しい側女のターニャは、伽をするために控えています。
ある意味、こっちもドキドキ。


大分落ち着きを取り戻した陛下は、ぎゅうっと短剣を握りしめているヒュッレムの
右手首を掴んで短剣を奪うと、反乱を鎮圧するために怒り出したー。

そりゃ、そうだよー。
だって、陛下のためのハーレムじゃん。
陛下のためだけの、後宮じゃん。
陛下が誰とナニをしようと、陛下の勝手じゃんよー。

「私に盾突くとは、覚悟のうえか?」

ほらー。陛下が怒ってるよーってワタクシがハラハラしてどうするよッッ
ヒュッレムはどうしたのか、冷静だわ。

「この覚悟は、私の愛と貞節ゆえ。私はここで魂をささげる。愛がなければ
生きていけない」
何時もなら、怒り狂ったかのようにして陛下に言うけれど、今回のヒュッレムは
いつもとなんか違うわ。
何かが、ちがう。

陛下もそれを感じ取っているのかな? 怒りながらも諭しているようにも感じるわ。
「正気に戻れ。 私の忍耐と良心を試すな」

そう優しく言う陛下の気持ちに何故、自分の意思を貫くのよ、ヒュッレムは。
「短刀はある。喉はここ。苦しみから解放して。…でなければ、出ていく」

この言葉に、陛下はちょっとムッとしましたねー。
えぇ、えぇ。分かりましたよ。ワタクシには。
そんな陛下に尚も言い募る。
「あなたには、二度と会わない」

ぎゃー。ヒュッ、ヒュッレムさまぁ~
な、何という事を。
何という事をっっ。

と思ったら陛下まで同じような事を。
「正気とは思えぬ。出て行くだと?」

と言われました。
ワタクシもそう思います。
そして、陛下はヒュッレムに背を向けた時に、ヒュッレムはまた口をだしたんだけど…。

「苦難には慣れている。流刑も平気。自分を追放する。……自尊心を潰されずに済む」
ウルウルとしていた瞳からは伝い落ちて涙となりながら、話をしている。
けれど、その言葉は、トリガーだったのかな。

陛下は、今までにない表情でヒュッレムに対して言う。
「気をつけろ。私に敬意を払え。これ以上は勘弁ならぬ。子供の世話をしろ。私に構うな」
と歯をむき出しにして起こり始めたよー。
どうするのよー、と私がオロオロとしているわ。

けれど、ヒュッレムの反乱はまだ終わらない。
「敬意を払うわ。でも、あなたは傷つけた私を踏んでいくの? 私は全て見てきた。
ギュルニハル、マヒデブラン、イブラヒム大宰相邸のサドゥカ。扉の外の側女…」

と、ヒュッレムがまだ言い終わっていないのに、突然怒り出した陛下。
あらら…。
本当の事を言われて怒ったら陛下の負けなんだよー…。
都合が悪いと、怒ったりするのは、負けなんだよー…。
「黙れ! ウンザリだ」

と言ってヒュッレムの手を握り追い出そうとする。
そして、止めにヒュッレムは、というと。
「他の女と一緒にしないで。私はマヒデブランじゃない。あなたも愛も一切分かち合わない。
……明日までにロシア女を追い出さなきゃ、私が出て行く。あなたが決めて」
と言って、漸く陛下の部屋から出て行ったヒュッレム。

なーんーだーけーどー…。
廊下で待っていたニギャールは、瞬時にヒュッレムの右手を見てビックリする。
そんなニギャールを無視して、廊下で待機していたロシア女…ターニャをひと睨みして、
立ち去る。

ここで、一波乱は終わったけれど、陛下の心にかなり深く刺さったことだろうなぁ、と思うワタクシ。
先だって自分の妹であるベイハンに、「立派な皇帝だけど、家族の者への感情がない」って言われたばかりだものね。

興奮しながら、自室に戻って来たヒュッレム。
その後をニギャールが付いていくけれど、ただ付いて行くだけになったニギャール。
ギュルニハルに、「戻ったのね」と声を掛けられても返事をしないヒュッレムに余り驚かない。
流石、マリア。
そんな事では物怖じないのよね。
けれど、次の瞬間、声を詰まらせて驚いたのは、ギュルニハルの方。
手の怪我をみて、「大ごとだわ。……娘を襲って殺したの?」と聞く。

お、おーい。ギュルニハルさんよー。
仮にもあなたのご主人様にそんな軽口叩いちゃダメでしょうよー。
苛々しているヒュッレムによくもまぁ、そんな事が言えたわねぇ、とワタクシ感心してしまった。

「黙らないとあんたを殺す」ってヒュッレムに言われてかどうかわからないけども、だんまりを決め込んだギュルニハル。
その隙を狙ってニギャールが陛下と何があったのかを問いただすんだけど…。

帰ってきた答えが、全然違う答えに。
「……。ギュルニハル、荷造りをお願い。明日、出て行く」

一生懸命、ヒュッレムの右手に包帯を巻いているギュルニハルにそう言うと、ビックリしてニギャールと見つめているだけ。
そして、段々と落ち着いてきたヒュッレムは、ニギャールの問いにポツリ、ポツリと答えだす。
「陛下に追放された?」
とニギャールが問うとヒュッレムは、「二度と追放にはならない」と、淡々と答える。
そこで、つぎにギュルニハルが質問をするんだけど、顔がコワイよー、ヒュッレムさまぁ~。
「なら、何故出て行くの?」

あっ、若しかして。
其処は聞かれたくなかったのかな? だからコワイ顔になっちゃった?
「……陛下に迫ったの。あの側女と私、どちらが出て行くのかって。そして、部屋を出た」

とここまで答えると、ギュルニハルは何にも言えない表情になってしまい、今度は女官長である
ニギャールが口をはさむ。
「畏れ多くも陛下になんたる無礼を」

でも、ヒュッレムには耐えられなかった、と。
口を閉じても、心が叫ぶのに、どうしろというのか。直接言わないと、耐えられない。
とニギャールに詰めよる。

そこへ、ギュルニハルのポツリと一言。
「もうお終いだわ。誰にも救えない」

そうして、夜が更けていくんだけど…。
あぁ~モヤモヤするわ。


そうそう。
手のひらが血だらけなのを目撃した、ギュルシャーは、直ぐさまマヒデブランに報告。
ギュルシャーの報告だけではイマイチ不足していると思ったのか、ニギャールを呼べと命令する。
マヒデブランは、ニギャールから分かりうる事を聞き出して、この件についてはもう少し調べるように伝えると、ニギャールは「努めます」と答えたのよね。
ワタクシ、このニギャールの対応に、素晴らしいわーって思った。

ニギャールって、本当に賢いよね。


翌朝になって、イブラヒムに「ご機嫌麗しゅう」という挨拶に陛下は思わず本音を漏らした。
「麗しくないぞ」と。
それは、つまりなにか。夕べのヒュッレムの件で考えさせられた、という事か、陛下よー。
これこそ、「愛」なのかも?

母后さまは、母后さまで、ヒュッレムの素行の悪さを非難しているけれど、ここにきてハディジェが
ヒュッレムの気持ちが「理解」できるようになってきたらしい。
やはり、結婚すると気持ちの変化ってあるのかな。
母后さまは、そんな体験はしていないのか、それとも王族だからか…。複雑すぎる女心の気持ちは理解できないのかな。
ハディジェは、「愛するがゆえに苦しいのでしょう」とヒュッレムの気持ちに寄りそうんだけど、その気持ちを母后さまには分からないのは、なんだか、可哀想に思えてきた。
結婚までちゃんとしているっていうのに…。「愛」のない「時代」だったのかもしれないね。母后さまの若かりし頃は。
それとも、当時の王族ってここういう感覚なのかな…?

一方、陛下は荷造りをしているヒュッレムの許にやって来て、「手の傷はどうだ」と心配している。
これだって、「愛」でしょーよ。ヒュッレムの欲張りーって言ってやりたい。
「手よりも、心の傷にうめいている。でも、声は届かない」
と、陛下に物申すから、朝からドキドキしてしまうワタクシ。

「この荷造りは?」とヒュッレムに尋ねると、「言ったでしょ、あなたの決断しだい。出て行くのは、
側女か私か」と迫るのを、陛下はひら~とかわす。
「よく考えよ。私の許可なくば、どこにも行けぬ」と、どこか勝ったかのように話をする陛下。

ダメ、だよ、陛下。
ヒュッレムは本気で言っているのにまだ分からないの?
「子どもたちを呼べ。連れて行かせぬ」なんて、悠長な事を言ってる場合じゃないんだってば。

「私は出て行く。どんな力にも屈しない。生きて出られないなら、屍となって出て行く」
陛下には、その言葉が行き過ぎたと感じているのかな。だから「口を慎め」なんて発言が出てくるのだろうか。
しかも…。
しかも、「それでは、身を滅ぼすぞ。後悔してからでは遅い」って助言をしている表情はどこか優しく感じるのは、ワタクシだけか?
それとも、優しく脅していのか?

ゴクリ、とヒュッレムは息をのんでその言葉に対応するんだけど…。
「私は耐えてきた。あの側女たちと同じ屋根の下では暮らせない。側女たちが出て行くか、
私が命を絶つかの二者択一」

と、ヒュッレムの意気込みをここまで深いものなのか、と肌で感じたのだろう陛下。

この後、母后さまにお願いをしている陛下。
何のお願いなのかしら? 早く教えて欲しいわー。

その頃後宮内の誰しもがヒュッレムの負けだとイブラヒムも、マヒデブランも、母后さまも、ギュルフェムだって思っていた。
けれども、「ヒュッレムの陛下への愛が強い行為」を唱えてもその事は誰にも伝わらないため、ただ黙っているハディジェ。
でも、彼女だけはそうは思わなかったらしい。
「愛」を信じている彼女は、とても輝いているなぁ、と感じる。

特にマヒデブランは、喜んでいますね。
「陛下に盾突くとはすごい度胸」とギュルシャーと話しながら庭を歩いている。
ギュルシャーも、「ですが、好都合です」とにっこり
マヒデブランの表情も心なしか明るいわー。
「墓穴をほったんだもの。公正なお裁きよ」
と、言いながら歩く2人の姿も軽く感じてしまったワタクシ。


どれくらいの時間がたったのか、テラスで庭を眺めているとマヒデブランがにこやかな表情をして見せているのをみて、
思わずヒュッレムは「私が出て行けば、一番喜ぶわね」とつぶやいていた。
逆にヒュッレムの表彰は、どこか苦々しい…と言うのかな。
そんなヒュッレムの背後からギュルニハルが声をかけると、荷造りは終わったのか、と直ぐに尋ねる。
けれども、ギュルニハル。
「……あと少しよ」と答えるが、本当に荷造りしているのですかーって思わず疑ってしまっているワタクシです。
だって、ギュルニハルは何かと引き留めているから…。

ヒュッレムがあれこれ色々と考えている(しかも逃亡まで)と、直ぐに「無理よ」、「ダメよ」よとか言うでしょう?
ならば、とヒュッレムが「宮殿の岬から船に乗る」と言い出すと。
「正気なの? 海に沈められるだけ。私たちの事より、子どもたちのことを考えて」と、一刀両断。
そして、ヒュッレムを見つめては「お願いよ、諦めて」と懇願するギュルニハル。

……それだけ、ヒュッレムには冷静さが失われているのでしょうか。
だったら、と更にヒュッレムは更に続く。「イブラヒムなら船を手配してくれる。」
この言葉にビックリしたのかギュルニハル。
「あの方を面倒に巻き込むのはやめて」と更に言い募る。

だけど、ワタクシは、「え? 何でギュルニハルはイブラヒムを巻き込むな」と言っているのか、わからない。
いいじゃん、別に、と思うんだけど。
……ダメ、らしい。

ヒュッレムはふふ、と笑ってギュルニハルに言う。
「喜んで私を追い出すわ。心配ない」

……って、ソレもどうなのよー!!!

落ち着け、ワタクシ。はぁはぁ。
(*´Д`)ハァハァ


そして。いよいよ、運命の瞬間。
大部屋に偶然だろうけど、スンビュルとニギャールがやってきた。
その時にまたまた偶然だろうけどダイェがスンビュルを手招きをし、何やら指令を聞いている。
それに、驚いているスンビュルは「陛下の思し召しならば」と指令を受けた。

ダイェが出て行くと、スンビュルの許に歩き内容を伺うニギャール。
その内容を急いでヒュッレムに報告しに行く。

テラスで、イブラヒムに頼むためにニギャールを呼んで、とギュルニハルに伝えるが、
ギュルニハルは動こうとしない。
「ヒュッレム、やめよう。あとにひけなくなる。よく考えて」

と、ここでも引き留めに入るんだけど…。
その時ににこやかな表情をしたニギャールがやってきた。
陛下の判断をまだ知らないヒュッレム。
「いいところに来たわ。小舟を用意して。夜に逃げるわ」
と、ニギャールに言った途端にギュルニハルの表情は、どんよりと曇っている。
きっと、「あぁ~、言っちゃったよ~、ヒュッレムのバカっっ」とかなんとか思っていたのかな。

そして、このニギャールも役者よね。
ん~と考える振りをしてからヒュッレムに言うのだから。
「協力できないわ。したくても無理。逃げられるわけない」
ニギャールの表情に気付いてよ、ヒュッレム、と言ってやりたい。
何か企んでいる顔なのよーって。
でも、そんな余裕のないヒュッレムは更に続けて言うのよね。
オッソロシイ言葉を。
「……なら、今日で今生のお別れ。朝には死体となって出て行く」

この言葉を聞いたギュルニハルは、どんよりとしていた表情から一転、驚いた顔に。
ニギャールは、それでも表情はにこやかなまま。
そして……。
「涙を拭いて。願いはかなったのよ。ロシア人は送り返される」

このニギャールの言葉を聞いたヒュッレムとギュルニハルは一瞬きょとんとしながら、見つめては、またニギャールにヒュッレムは問う。
「本当に? 出て行くの?」
と訝しげな表情のヒュッレムに対して、にこにことしているニギャールが可愛い。
「今、荷造りしている」

ここで、満面な笑みを見せるヒュッレム。
「神に感謝を。陛下の愛を感じる」

と言って、笑い声がテラスから響き渡る…んだけど、母后さまは自室でお怒りモード。
「ゆゆしき事態だっっ」
と、息巻いている母后さまを宥めようとハディジェが「母上、落ち着いて」と声をかけるも…。
「何をのんきに。何たる屈辱。ヒュッレムの言いなりとは。息子を意のままにして。私を追放してもおかしくない」
と、母后さまの言葉が止まらないのを、ハディジェは何だろう…含み笑いをしているように見えるワタクシ。

「悪い扉が開いてしまった。今後更なる困難に見舞われよう」
と、何故か占い師のような発言まで飛び出してきた母后さまの言葉に側にいたギュルフェムが、ポツリと一言つぶやく。
「恐ろしいこと」

だけど、ハディジェは違う。
「心配なさらないで。お互いの愛を証明しただけ」

そう、母后さまに言い募るが、母后さまは古い人間なので、(失礼)それは理解できない。
「ハディジェ。後宮に愛など存在せぬ。制度が崩壊する。愛は、理性を失わせる」
そう、母后さまの自論を言い切ると…。
「我々はおしまいよ」
って言うんだけど…。
ごめんなさい、ワタクシよくわからない。

制度が崩壊するのと、我々(母后さまたちのこと?)はおしまいってどうつながるのかしら?
そこは、今後のお愉しみって事なのかしら?

陛下もイブラヒムを相手に漏らす言葉。
「三大陸に君臨する私も愛する者の反乱に振り回されることがある。妥協せずして、反乱の平定は不可能」

やれやれ、といった感を感じるワタクシ。さて、イブラヒムはどう切り返すのか? と観ていると。
「愛の妥協を「敗北」とは呼びませぬ。陛下は、愛を尊ぶ至高の魂を持つお方」

おぉー。
そう返したのか。となんか素直に感心してしまったワタクシ。
陛下は、今回の件で感じた事がもっとあるようで。
「ヒュッレムを手放せなかった。あの者は、愛のためなら命すら投げ出す。…私は、それほど愛せるか?」
と、イブラヒムを見ながら問うているが、そのイブラヒムの表情が陛下の愛を感じているのを微笑ましく思っている、そんな表情に感じられた。
「答えは否だ。……だか、前より愛おしく思う」

この時のイブラヒムの感情、これを素直にヒュッレムにも渡してあげたらよい関係になるのでは…。と思ったワタクシ。
そうこうしたら、陛下は話を戻してしまった。
あの、まったりとした雰囲気を一瞬で変えてしまった。
はぁ。(´・ω・`)

そうして、またブローチの手入れをし始めた陛下。
「贈る相手は決まっている」と言っていたので、もうあの人しかいないでしょうね。
良かったね!


と、ここで終わるのか、と思っていたら。
もう少し続いていたのねー。
マヒデブランが、今回の状況を調べてきて、とお散歩から戻って来てギュルシャーに伝えると、
そこへ、荷造り完了のロシア人がやってきた。
「この者たちは?」

近くにいたスンビュルに尋ねると、
「陛下の命で、宮殿から出て行きます」と、淡々とした表情で答える。
それを聞いたマヒデブランは、今まで柔らかかった表情が硬くする。
そして、もう一度確認するけれど、「この者たちは祖国に返されます」とスンビュルに改めて言われて、
茫然としているしかないマヒデブラン。
「何たること。なぜ陛下は処罰なさらないの。ましてご褒美とは」
そういって、涙をこぼして自室に戻っていく。

夜になって、陛下はヒュッレムの部屋にやってきた。
「命に代えても私が好きか?」
って、何を言っているんだか、陛下は。「好き」レベルじゃないだろーって言ってやりたい。
「私の命たる陛下」
そう、ヒュッレムが返答すると、自らが傷つけた右手の掌を見ている陛下。
「もう、手も痛くない。心の傷も癒えた。あなたが幸せをくれたから」

そう言うと陛下は、宝石箱からブローチを取り出した。
「欲しがっていただろう? あれから作り始めた。…チューリップは皇族の象徴。大事にせよ。跳ねっ返りのお妃よ」

陛下って、本当に器用だよねー。
何でも作ってしまうんだから。

一方、マヒデブランは、というと。
頭痛がする、とマヒデブランが伝える。最近、頭痛ばっかりよね。精神的なものなんだろうけど。
そして、突然こう告げる。
「…終わったわ。あの女は安泰」
その言葉を聞いたギュルシャーは何かの合図かのように、ピクリと反応して戸棚から短剣を取り出した。
そして、マヒデブランに見せる。小さな宝石が付いた短剣を見せられて、驚くマヒデブラン。
「私がヒュッレムを殺します」

と言った時の表情。
ギュルシャーがコワイと始めて思った。
歯をむき出しにして、目を見開いてこんな事を言うなんて…。
けれど、マヒデブランは弱っていてもまだ冷静を保てていた。
「正気なの? 戻しなさい」とギュルシャーに言うも、その声は届いていないのか。
「お妃さま。私なら、あの蛇を殺せます」

尚も言い募るギュルシャー。
ヤバイよ、目がイッチャッテるよー。
ここてマヒデブランか一生懸命宥めている。そうよ、頑張って。
…自分のためにも。
「愚か者め。私が一番に疑われる」

だーけーどー。
イッチャッテるから中々戻れないのかー。
「既に殺人鬼がおります。疑いはアイシェの殺害犯に」
確かにまだアイシェの殺害犯は捕まっていない。
良いアイディアだ。

と言われると思ったのかギュルシャー。
だけど、マヒデブランは、しっかりと握られていた短剣を取り上げた。
「いいえ。…勝手なマネは絶対に許さない。覚悟なさい」


ここで、マヒデブランとギュルシャーのやとりとが終わるけれど…。
ギュルシャーの不満は高まっている訳で…。
大丈夫、なのだろうか。



この回の終わりは、あれですな。
ヒュッレムの元恋人レオが描いている肖像画。
これも、いつ完成するのかしら?

今回の愛の反乱はとても楽しかった




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