怖い話その5
苦手な方はココをクリック(翌日の食べ物の絵をお楽しみください)
体験したマジ怖最強シリーズ第一弾!
さ、ファブリーズの準備はいいですか?
では、始まります
あの時は、まさかこんなことになるとは
全く思っていませんでした。
なぜ、
あの時間にあの道を通ったのか?
その後の出来事が強烈過ぎて
未だに忘れることができない話です。
深夜の帰り道。
車2台に分乗して
私は、
先頭の車の助手席に乗っていました。
阿蘇方面から市内へ。
県では有名な心霊スポットのA橋を渡り
T山を通って帰るのですが
T山は、普段から私が避けていたルートです。
自分で運転する時は、
そこは絶対に通らない。
何があるとか、そんな事はわかりませんが
「近づいてはいけない」と、
霊感が働いていたのでしょうか。
ただ、
その日はグループで行動していたし
私の意志とは関係なく、
帰るルートは決められており
助手席で、真っ暗な山道をひたすら見ておりました。
その頃のT山は、
夜はいっさい街灯はなく、
左手は山側で
右手は闇に包まれている。
(今は新道と大きなトンネルができてます)
長いゆるやかな上り坂の先は、
(恐らく)右側にカーブしているのだろうが
闇の中を走っているので
よく見えません。
ヘッドライトを上向きに、切り替えた時
それは視えた
場を白けさせるのは、悪いと思い
黙っておりましたが、
車が右カーブでハンドルをゆっくり切った時に
正面に視えていたソレは
運転席の窓の外に、移動していました。
マズいな・・
「今の、視た!?」
と、運転手のAが口を開きます。
私- 「うん・・」
A- 「ハンドル切った時に、正面に女の人の顔があった」
Aは霊感はない。
ただ、
霊感が強い人の近くにいると
一緒に視えてしまうことがある。
私は、
その女性の容姿や、表情まで視てしまった
という話をしたけれど、
表情が・・
明らかに良からぬモノだった
私- 「今、紙とペンを渡してくれたら描けると思う・・」
(人物画は想像にまかせますがヒドイものです)
Aのアパートまで、
気持ちが落ち着きませんでした。
後方車もしばらくして追いつき、
みんなでAの部屋に集まり
コタツに入り、ホッとしていたのもつかの間。
後方車に乗ってた連中が、
(小さな声で)「ねぇ、見た?あそこに女の子が立ってたよね・・」
と、話し始めたのです。
「白いワンピースの子」
「あんな真夜中に、一人でって変だよね・・」
と、口々に見たことを話す。
後方車は、
道の正面に佇んでいたソレを見て
パニックを起こした運転手Bが、
猛スピードでカーブを走ったらしい。
みんなの話から
ソレを見た場所などは同じと推測されました。
B- 「アレは危ない・・。
立ってたけど
居てはいけないモノだよ・・。」
いつもは、ふざけた事を言って笑わせるBでさえ
弱気な発言をする。
(Bは霊感があったように思う)
全員が見たと言っているが、
誰も 『生きている人』
とは言わない。
霊感がみんなあるわけではないのに、
視えていた。
アレは、視えてはいけないモノ・・
みんな揃って話しをし
恐怖を共有したことと、
コタツで身体が温まったこともあり
空気が和んだ瞬間、
トン!トン!トン!トン!
ドアをはっきりとノックする音に
みんなの視線が張り付く。
今は、
人が訪ねて来るような時間ではない。
いつも集まる連中は、
みんなここに揃っている。
集まった人数にしては、深夜なので
騒いでもおらず
話が話だけに、静かにしていたはず。
その音は、
全員を沈黙させるには十分だった。
それぞれに顔を見合わせ
Aの知り合いではないか?という顔をしたのだろうか
A- 「こんな時間に訪ねてくるって、
(誰か)わからんけど
見てくるわ」
『ドアを開けてはいけない』
という、言葉が出てこなかった。
あの時、
開けなかったら・・・
Aは、その後
体調を崩し高熱が続き
仕事も辞め、実家へ戻り
入院していたそうです。
ドアを開けて、
Aは何を見たのでしょうか。