一寸の兎にも五分の魂~展覧会おぼえがき

美術展のおぼえがきと関連情報をすこしばかり。

ユルスナールの夜

2012-09-01 | 読書
仕事柄、毎日いろいろな文章を読むので、まったく自分の趣味の本を読む時間というのは、格別の楽しみがある。

毎晩、眠る前に少しでもいいから、ほとんど意識を失いながらでも読む。

今は、ユルスナールの気分。

流れる水のように』に所収の「姉、アンナ」はあらゆる小説のうちで3本の指に入る、もっとも好きな短編なのだが、何度読んでも、全編を貫く強靭でしなやかな美意識に魅入られる。

ユルスナールの、「愛」(「愛」にもいろいろあるのだが、とりあえず「愛」といっておこう)に潜む残酷さを見つめる、あのゆるぎないまなざし。

でも、今リンクを貼っていて気づいたのですが、絶版みたいですね。

白水社、再版予定はないのかしら。

厳しいなあ……。



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