それでも私は生きている

常時30頭前後の動物と同居し、労災で障害4級になった私は猫や犬と伴に山間部の小さな村に移り住んだ、このぼろ屋が私のお城

福、来てくれて有り難う、

2015-03-10 19:36:12 | 動物保護

家に遣って来た白い犬脇腹とお尻、数か所に床擦れの跡が有る、痩せ細った白い犬、遠くを見る空ろな目、話しかけると震える、狭いケージでは可愛そうなので大型犬用の犬小屋に移した。小屋から一歩も出ない生活が続いた。散歩に行っても尻尾をお腹に巻き込み急いで帰ろうとする、3日目リードが離れ山道を駆け上がった。どこを探しても見当たらない、保健所と警察署に連絡しなくては、帰ると犬小屋で音がする覗いて見ると福帰ってたんだね、よく此処が解ったね、中々心を許してくれない福と向かい合ってよく話をした。散歩から帰って鎖の留め金が掛って居ないのを明くる日の散歩で気が付いた、福何処にも行かなかったんだね、雨の日も家に入れようとしても、頑として犬小屋から出ようとしなかった福、自分の居場所を見つけられない様に生きていた福、、福が吠えた日、福、声が出るんだね、前足を採り喜ぶ私を不思議そうに見ていた福、里親探しの行き帰り自分から車に乗る様に成った福、少しでも私が席を離れると不安そうに立ち上がって私の姿を追った福、

福里親さん見つからなくて良いよ、此処で一生暮らそうね、福の里親希望者さんから連絡がなく少しほっとしていた自分がいた。3月に成って桜が咲く頃、桜並木の散歩を楽しみにしていた。福の事が忘れられずやはり里親に成りたいと連絡が有って、一頭だけで可愛がられた方が福の為と分かっているのに、車の中で話しかけても福は2度と私の顔を見ようとしなかった。福お母さんを忘れないでね、玄関で見送る時も私と目を合わせようとはしなかった福、さようなら福幸せに、福の大好きだった小屋は此の儘にして置くね、涙が止まらない。


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