私が最近読んだ宮本輝さんの本で1番好きな本です。地道な努力をしている人たちが、50代から、縁のある新しい道を悩みながらも切り開いて行く過程が、見事に描かれていると思います。45歳、これから新しいことをさあ始めましょうとなると、私の場合はちょっと腰が重いですが、今の人生本当に長いですし、縁があれば新しく何かをチャレンジするのもいいことかなとちょっと背中をしてくれます。
この本に出て来る、“心は巧みなる画師の如し”という言葉がとても好きです。自分の心に、良いことを思い描いていると、それが実現するといった意味の言葉です。そして、下巻に出てくる、“他者への畏敬”という言葉も、とても印象に残っています。
私は、人に注目されなくとも、地道に自分でコツコツと努力をしている人達は、年齢、国籍、性別関係なく素敵だと思います。
私はこの本に出てくる、主人公夫婦がとても素敵だと思います。本は心の栄養といいますけれども、何度でも読み返したいと思えるおすすめの本です。