臨川寺のお庫裏です
92歳で旅立った母のお話の続きです
今日は通夜の日の湯灌のお話です
よろしかったらお付き合いください
「湯灌(ゆかん)」
ご存じですか?
私は今回初めて見ました
さすがに写真は撮らなかったので
フリーイラストをのせますね
気になった方は検索してみてください
施設から来る時は
パジャマを脱いで、普段着ていた洋服だったので
一晩は洋服のまま寝てました
湯灌では体を清めて白装束を着せてもらいます
イラストの右上の様な簡易な浴槽を部屋に持ち込み
ハンモックのようなネットが付いているので
そこに寝かせてお湯で実際に洗ってもらいます
着ていた物を脱がせてもらい
裸は見られないように
バスタオルを体にかけてやってもらうので
見ていることができます
最初に家族が
柄杓に入れたお湯を足元から胸元にかけて掛けます
その後、湯灌師といわれる女性2人で洗っていきます
ちなみに・・・
「水にお湯を注ぐことをやってはいけない」
と、聞いたことはありませんか?
飲み水が冷たくてお湯を入れようとしたら
母によく叱られたものです
「それは人が死んだ時にやることだからダメ!」って
よく意味がわかりませんでしたが
今回やっとわかりました
この湯灌の時にその行為をするのです
「逆さ水」と言うのだそうです
知らなかった方
是非覚えておいてくださいね
湯灌の続きです
本当にお湯のシャワーで体を洗ってもらいます
頭もシャンプーしてもらい
ドライヤーで乾かし
へぇ~ へぇ~ な感じです
顔も洗ってもらったら
なんと!
パックまで
普通の紙のパックです
みんなで笑っちゃって・・・
まさか死んでからパックの顔を見られるとは
母も笑っていそうでした
高齢になってからも化粧水や乳液をかかさず
肌が本当に綺麗な母でした
体を拭いてもらったら白装束にお着替えです
白装束もただの真っ白では無く
薄紫の重ね衿が付いてます
オシャレさんだった母もうれしそうです
薄くファンデーションを塗ってもらい
眉も薄らと描いてもらい
口紅を差して
今までで一番綺麗な母になりました
なんて失礼か(笑)
亡くなる前は高熱で汗をかいていて
きれい好きな母には
さぞ気持ち悪かっただろうなと思ってましたが
お風呂に入ってさっぱりした母を見て
私も何だか、とてもうれしく思いました
そしてシメはマニキュア!
みんなで選んだピンクのマニキュアです
シミも少なく、私よりキレイな母の手が
まぁ美しいこと
以前にいた施設で
マニキュアを付けてもらって
とても喜んでいたので
今回もお願いしました
湯灌をすることで硬直していた体も
若干柔らかくなり
生きているような顔と手になりました
脚絆や手甲を着けて
首からポシェットみたいな袋(頭陀袋)を下げます
この中には印刷した六文銭が入ってます
お金に困らないようにと・・・
三途の川の渡し賃らしいですね
身繕いが済むと納棺です
棺はピンクを用意してくださいました
今はこんな色棺があるんですね~
枕には母の好きだった薄紫の造花も付いてました
みんなで驚いてばかりです
みんなで母を吊って納棺です
この中に入ると
やっぱり死んじゃったんだなぁ・・・って感じです
若返った様な母はにっこり笑ってます
先に逝った父が待ってますからね!
父に「ふみ、年とったな」
なんて言わせませんよ~
それにしても
湯灌師さんって尊いお仕事です
ありがとうございました
長くなりました
今日はここまでです
まだまだ続きます
湯灌後は何だか心なしかうれしそうに見えました(笑)
たぶん笑顔に仕立ててくださるんでしょうね~
お庫裏でした
ビックリでしょ!
この葬儀社さんでは、ピンクと黒っぽい色に銀色の菊か何かの花模様の2種類ありました。
好きな色を伝えておいたら、ピンクをご用意してますが・・・って。
是非!
となりました~
白か白木しか無いと思ってました。
葬儀界隈も時代とともに変わってますね。
お庫裏でした
ピンクがあるってことはいろんな色があるのかしら?