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緑茶習慣で「血液サラサラ」! 「認知症予防」にも

2022-01-22 12:00:00 | 日記
下記の記事は日経グッディ様のホームページからお借り紹介します。(コピー)です。

薫り高く、心を落ち着かせてくれる“お茶”(緑茶)。近年、緑茶に秘められた健康パワーが次々と明らかになっている。日本人だからこそあらためて見直したい「緑茶の健康効果」を知るべく、専門家の方々に話を聞いた。
 今回、話を伺ったのは、「血液サラサラ」という言葉の名付け親である、栗原クリニック東京・日本橋院長の栗原毅さん。栗原さんは、健康のためにお茶を活用することを積極的に勧めており、昨年は『緑茶を食べると、なぜ糖尿病や認知症に効くのか』(主婦の友社)という著書も手掛けた。前編では、緑茶の最新研究事情と、日常の食生活への取り入れ方について話を聞いた。
緑茶は血液サラサラ食材の「基本」
緑茶は「食品と健康」という視点で考えたときに基本となる食材。緑茶を多く摂る静岡県は健康寿命が長い(©longtaildog -123rf)
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栗原先生は、「血液サラサラ」という言葉の提唱者です。そんな栗原先生が、数ある食材の中でなぜお茶に着目されたのでしょうか。「血液サラサラ」と緑茶は関係があるのでしょうか。
栗原さん まず、血液サラサラについてご説明しましょう。
今から20年以上前になりますが、1990年ごろに、血液のドロドロやサラサラといった性状や循環性がわかる「MC-FAN(Micro Channel array Flow Analyzer:マイクロチャネル法」という装置が開発されました。人の血管の総延長は約9万キロ、地球を2周以上回ると推測されていますが、そのほとんどを占めるのが毛細血管です。MC-FANでは、採血した血液を、毛細血管と同じような細い管に流してその様子を観察することができるのです。血管の状態は、その人の健康状態と密接に関係しています。つまり、その人の健康状態が“目に見える形で”わかるようになったのです。
では、どうして血液の流動性が大切なのでしょうか。たとえば、体重が60キロの人ではおよそ5リットルの血液が50秒間かけて全身を巡ります。毛細血管は髪の毛の14分の1という大変な細さです。この細い隙間を血液が巡りながら、酸素や二酸化炭素を運んだり、栄養分やホルモンを届けたり、体温調節をするなどの働きを担っています。血液がサラサラと流れた状態でないと、全身でさまざまな問題が生じるわけです。
なるほど、「血液サラサラといえばメタボ」と安直に結びつけて考えていましたが、全身の健康に関わっているのですね。
栗原さん そうなんです。ストレスや過労、喫煙によって白血球の粘着性が高まると、血液は「ベタベタ状態」になってしまいます。糖尿病になると、赤血球が変形しにくくなり、「ネバネバ状態」になります。アルコールや糖分のとりすぎによって血小板の凝集能と粘着能が高まると、血小板が「ザラザラ状態」になってしまいます。
このように血液の流動性が悪くなった状態をMC-FANで調べると、各種の生活習慣病が発病する前段階の“未病”を発見する手がかりとなるのです。
そして、血液をサラサラにするには、血液の材料となる日頃の食事を改善することが極めて大切なのです。
血液サラサラといえば、一時期、タマネギや青魚、納豆などがブームになりましたね。これらの食材を積極的に摂取した方がいいと。
栗原さん それだけではありませんよ。私は、血液の流れを良くする食事として、「オサカナスキヤネ」食を提唱しています(下図)。これは、それぞれの食品を摂ってもらい血液の流れを計測することによって、血液サラサラ効果があると判明した食品の頭文字をとったものです。
血液サラサラ食品「オサカナスキヤネ」とは?
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栗原さん なかでもお茶は、食品と健康、という視点で考えたときに基本中の基本となるとても重要な存在です。手に入りやすく毎日の習慣にしやすいものとして一番最初に持ってきています。
そもそも、お茶は昔から薬として扱われてきたものです。鎌倉時代には禅僧の栄西が『喫茶養生記』の冒頭で『茶は養生の仙薬なり。延齢の妙術なり』、つまりお茶が長寿のための優れた食品であると述べています。
今こそ日本人は、こんなにも長い期間、飲まれ続けてきたお茶に目を向けるべきです。
緑茶摂取が多いほど、がんリスクが下がる
昨年の国立がん研究センターによる発表では、長期にわたる疫学研究によって「緑茶を飲む量が多くなるほど死亡率が下がる」という研究結果が明らかになりました(1回目はこちら)。
栗原さん そうなんです。特に近年、がんに関しては以下のように続々と説得力のある国内の研究報告が積み上がってきています。まさに緑茶パワーにスポットが当てられるようになったのが今なのです。
  • <緑茶の健康効果に関わる最近の研究例>
  • 緑茶を1日5杯以上飲む男性は、1日に1杯未満の男性に比べて進行性の前立腺がんリスクが約50%低い(Am J Epidemiol.;167,71-77.2008 )
  • 緑茶を1日5杯以上飲む女性は、1日に1杯未満の女性に比べて胃がん発症リスクが21%低い(Gut.;58,1323-1332.2009)
  • 緑茶を1日10杯以上飲む人は、3杯未満の人に比べてすべてのがんに対してリスクが約2分の1に減少。がんにかかった人の診断時年齢を比較すると、がん発生が女性では7.3年、男性では3.2年遅延する(J Cancer Prev.;20,1-4.2015)

静岡県はがん死亡率が低く、健康寿命が長い
栗原さん 厚生労働省が発表する市区町村別の「がん死亡率」によると、がんによる死亡者が少ない自治体には不思議な共通点があるのです。
男性の2位と3位に掛川市と藤枝市、女性の1位と2位にも掛川市と藤枝市が。磐田市や浜松市や所沢市もあります。いずれも緑茶の産地として有名な場所ですよね。やはり、緑茶を飲む習慣ががんを遠ざける、と考えて正解だといえるでしょう。
がんによる死亡率が少ない市区町村ランキング(男女別)
女性男性順位市区町村標準化死亡比順位市区町村標準化死亡比1掛川市77.01国分寺市80.12藤枝市80.32掛川市80.73うるま市81.03藤枝市81.04磐田市82.14飯田市81.55津山市84.05練馬区81.66飯田市84.96三鷹市81.97桑名市85.67浜松市83.88浜松市85.88所沢市84.29成田市86.59仙台市泉区84.610横浜市青葉区87.110横浜市青葉区84.7
人口10万人以上の市区町村の中で、がんでの標準化死亡比を集計した結果。少ないほど、がんによる死亡率が少ない(※厚生労働省 人口動態特殊報告平成15~19年 人口動態保健所・市区町村別統計。標準化死亡比は、年齢構成比の異なる集団と比較するための指標で、100以上だと死亡率が高く、100以下では低いと判断できる)
都道府県別「健康寿命」の男女トップ5
お茶の消費量が日本一の静岡県は健康寿命が長い(2010年のデータ、厚生労働科学研究費補助金「健康寿命における将来予測と生活習慣病対策の費用対効果に関する研究」より)
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健康寿命を都道府県別に出したランキングでも、面白い結果が出ています。女性健康寿命のトップは静岡県、男性の健康寿命でも静岡県は2位となっています。「静岡県の生活習慣」は、健康寿命を延ばすのに役立っていると言えるでしょう。この最大の理由として考えられているのが、緑茶の消費量です。ご存じの通り、緑茶消費量が最も多い件は静岡県で、2位以下を大きく引き離しています。
緑茶摂取で認知機能がアップ! 認知症予防にも
栗原さん 今、私が注目しているのが、認知機能アップ効果です。静岡県立大学で行われた研究によると、1日2~3杯に相当する緑茶粉末を3カ月摂取したところ、認知機能検査における平均点が摂取前よりも上昇したという結果が出ています。
特に、数分前から数日前といった短期記憶の向上効果が高かったのです(下表)。短期記憶は脳の海馬が司っていて、初期の認知症は海馬の衰えから始まります。緑茶を積極的に摂ることが、認知症予防の有効な手段となるのではないかと考えています。
緑茶の継続摂取は認知機能の向上に効果あり
65歳以上の認知機能が低下した12名を対象に、緑茶粉末を1日2g、3カ月摂取してもらった。その結果、投与前よりも投与後の認知機能(MMSEスコア:数値が高いほど認知機能が高いことを意味する)、短期記憶が有意に改善した(Nutrients. ;6,4032-4042.2014)
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緑茶で認知機能がアップするとは、物忘れが気になる世代には朗報ですね。また、認知症は65歳以上ではその罹患率が15%に達すると言われます(認知症有病率推定値、2013年厚生労働省)。高齢化率が年々上昇する中で、誰もが気になる問題ですし、何とか予防したい病気でもあります。これらの効果は、カテキンの作用によるものですか?
栗原さん カテキンの抗酸化、抗炎症作用によるものではないかと注目されています。動物モデルを用いた研究によって、認知症の原因の一つである神経細胞死を抑制することも報告されています。
2014年には、金沢大学の研究によって、緑茶を週に1~6回飲むグループでは、5年後に認知機能が低下するリスクが約2分の1に、毎日1杯以上飲む人はそのリスクが約3分の1になることも見いだされています(PLoS One.;e96013,2014)。
緑茶、コーヒー、紅茶の摂取頻度と、将来の認知機能低下のリスクとの関係
健常者の緑茶、コーヒー、紅茶摂取頻度と、平均4.9年後の認知機能低下(認知症または軽度認知障害発症)のリスクとの関連(PLoS One.;e96013,2014)
緑茶は茶葉を「食べて」有効成分を余さず取り込む!
なるほど、とても興味深いです。静岡県立大学の研究では「緑茶」ではなく「緑茶粉末」が用いられていますね。お茶と粉末の違いはあるのですか?
栗原さん いい質問です。実は、緑茶の葉の健康成分は、通常私たちがお茶として飲んでいる液体には30%ほどしか含まれていません。残り70%が不溶性成分であるため、お湯に溶けずに茶殻に残ってしまうのです。
緑茶を粉末にして、ヨーグルトなどに入れて食べると、緑茶の有効成分を余さず取り込める。抹茶でもいいが、煎茶を粉にした「緑茶粉末」の方がカテキンの量は多い。写真は抹茶のもの(©Sitthipong Inthason -123rf)
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 「なんてもったいない!」と思いますよね。そこで私が提唱しているのが、茶葉をまるごと食べる“食べるお茶”。“市販されている煎茶”を買ってきて、ミルサーやすり鉢などで茶葉を粉末にします。ヨーグルトやバニラアイスにかけると、香りがよくておいしいですよ。お茶の葉の90%以上が水に溶けにくい不溶性繊維なので、お茶の葉を食べれば食物繊維もしっかり摂ることができます。食べるお茶、といえば抹茶もパウダー状でふりかけることができます。
栗原さん カテキンを摂りたいのならば、“煎茶から作った粉末”を摂るほうが優れているでしょう。実は、抹茶はお茶の生育方法から、通常の煎茶とは異なります。抹茶の原料となるお茶は、覆いを掛けて栽培します。日光を遮って栽培することによって、うまみ成分のテアニンを増やすのですが、カテキン量はさほど多くないのです。また、製造工程で葉脈や茎を取り除くために食物繊維量も減ってしまいます。
◇ ◇ ◇
次回は、引き続き栗原さんに話を伺い、栗原さんの専門分野である「肝臓」と緑茶の関係を明らかにしていく。「脂肪肝」が疑われている人は必見です。さらに、風邪予防のための「お茶うがい」などお茶を日常で役立てるためのポイントも聞いていく。
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栗原毅さん
栗原クリニック東京・日本橋院長
昭和26年、新潟県生まれ。北里大学医学部卒業。東京女子医科大学消化器病センター内科、東京女子医科大学教授、慶應義塾大学教授などを経て現職。総務大臣・厚労大臣主催「遠隔地医療の推進方策に関する懇談会」構成員も務める。医学博士。肝臓専門医として肝臓病などの消化器疾患、糖尿病などに対する質の高い医療を実践する。


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