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小室眞子さんを「税金で生活しているくせに」とバッシングすることの間違いと怖さ

2021-11-16 11:00:00 | 日記

下記の記事は日刊ゲンダイデジタルからの借用(コピー)です。

 残念ながら、小室さんの米ニューヨーク州の司法試験は不合格だった。考えてみれば、小室バッシングというストレスの中での留学生活と司法試験だったのだから、あり得ないことではなかった。安心できる環境で、来年の再チャレンジを期待したい。

 これまで小室さんがチャラい男とかジゴロみたいに見られたおかげで、小室さんが受けるストレスも半端ではなかったはずだが、眞子さんも同様に追い詰められてきた。その一例が、皇籍離脱時にもらう一時金は元皇族としての品位を保つためなのに、「税金泥棒」と呼ばれ、果ては「税金で生活しているくせに」と、税金で維持される皇族には自由な生き方がないような言われ方をしてきた。要は、皇族は国民の言うことを聞けということだろう。

税金をもらったら国民の言うことを聞かなくちゃダメなら、公務員はみんなまともな結婚もできないことになる。現在、生活保護をもらっている人に対しても同じようなバッシングはあるが、根はまったく同じだ。

 眞子さんと小室さんが、なぜこれほどバッシングを受けたかといえば、眞子さんが皇族だったからである。恐らく憲法第1条に「天皇は……主権の存する日本国民の総意に基く」とあるのを錯覚したのだろう。

 これは天皇制というシステムのことであって、天皇の私生活を指しているわけではない。仮にそれを承知で眞子さんに当てはめたとしても、国民の「総意」であって「一部の意見」を聞けということではない。それなのに、ああだこうだと書かれて、結果的に眞子さんは朝見の儀を含めた儀式はもちろん、一時金まで辞退することになってしまった。

「眞子さんに1億円余を払うな!」なんて本気で思っている国民がどれほどいたのだろうか。

それなのに、ヘイトも同然の声がデカ過ぎるものだから、つい世間の総意と勘違いしてしまったのだろう。もしこんな風潮が広がれば、税金で支えられている人間は「国民の言うことを聞け」から、やがて「政府の言うことを聞け」になってしまうだろう。

■根っこは日本学術会議問題と同じ

 典型的な例は日本学術会議の任命拒否だ。税金をもらっているなら国民の代表者である政治家の言うことを聞け、でないと任命できませんよというわけである。これも眞子さんらへのバッシングと五十歩百歩だ。この連中に共通しているのは、使われた税金が自分のお金だと錯覚していることである。眞子さんのケースは、妄想した一部の連中が大騒ぎしたことが広がったために堂々と「世論」になってしまった一例だが、これが同じように「政治家の言うことを聞け」となったら、もうファシズムである。

それにしても、なぜ皇室は税金で維持されるようになったのだろうか。日本が戦争に負ける直前の皇室には、推定2兆円の財産があった。戦争に負けたことで、皇室にお金を持たせちゃ危ないというわけで、日本を占領したGHQは皇室財産を解体して国に移管させた。多くの国民は、その財産を享受してきたはずだ。例えば皇居外苑を散歩したとする。自由に出入りできるのも国に移管されたおかげなのだ。

 皇室が税金で支えられるようになったのはわずか75年前のことであり、それも皇室が望んだことではなく、外国の軍隊によって強制されたことを、当時の国民が認めたということだ。最初から税金で賄われていたわけではない。

 ただ、そういったことを知った上でも、「税金泥棒」うんぬんは、税を循環させることで支えられている民主主義国家を否定することになるだろう。

 



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