7月27日、カトリック二戸教会で行われた「シュトルム神父帰天10年ミサ」に参加しました。
シュトルム神父はスイスで生まれ、ローマやスイスの大学や神学校で哲学、神学を修め中国語を学び、ベトレヘム宣教会(スイスに本部がある)の神父として中国に派遣されました。戦後、共産党が政権を執って国外追放されたため他のスイス人神父と共に日本にやって来たのです。
シュトルム神父は県内の教会を回り、最後に二戸教会の神父になられました。二戸では木を植える神父として有名です(岩手県の小学4年生の道徳の本に取り上げられています)がその他に絵を描いたり、バイブルソングを作曲したり、農業を指導したり、多彩な能力を備えた方でした。そんな神父の生活は畑を借りて麦を植え、山羊を飼い、薪になる丸太を山から運び出す自給自足のようだったそうです。
私は四ツ家教会の信者さん達と一緒に一度だけお目にかかりました。教会でお話を伺った後、神父が植木した大平球場に案内していただきまいした。そんな些細な関係なのですが神父を知る程、私の胸に刺の様にささっているような気がします。
生前のシュトルム神父(二戸の国香さんが撮った写真です。ミサのために持参されました。)
二戸市内の旧4号線沿いにある郵便局を左折(盛岡側から)すると白い十字架が見えます。
看板でカトリック教会である事がわかります。何時でも,誰でも入れるそうです。
お御堂の玄関です。
神父お手製の看板が見えます。
祭壇です。木像や絵は神父の作品です。木像はすべて一木作りでキリスト像も木の枝を利用して作られたものです。
左側の柱に掛かっているギターは神父の愛用ギターです。左にある椅子に座って演奏していたそうです。
記念ミサは八戸鮫町教会の佐藤神父の司式でした。シュトルム神父が蒔いた種を大事に育てていこうではありませんかと呼びかけておられました。
信徒の席です。冬は薪ストーブが焚かれミサが終わった後、神父お手製のパンやソーセージをご馳走になったそうです。
*パンは神父がスイスから持ってきた麦を使った美味しいパン(ドイツパン)です。今でも社会福祉法人「カナンの園」がこの麦を使ったパンを焼いています。
ミサの後、昼食をいただき、神父の思い出を分ち合いました。涙ながらに神父に助けられた思い出を語る若い女性、神父のコックとして長年に渡り働いて来た方、信仰を授けられた方、神父の人間性にうたれた方等、感動的なお話でした。
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