ネット、新聞、テレビ・・・毎日いろんなニュースが報道されますが、タイトルだけ見て中身をすっ飛ばすものがほとんどだし、そもそもアンテナに引っかからない記事のほうが何十倍も多い。
そんな中で、俺の場合、興味を持った記事の中には、生物に関係するものが結構多い。
これもちょっと前の話題。
天然記念物魚を違法飼育=「増え過ぎた」相談の男送検―警視庁
http://headlines.yahoo.co.jp/cm/main?d=20140114-00000055-jij-soci
絶滅危惧種「増やし過ぎて」1121匹に 無許可譲受容疑で書類送検
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140114-00000527-san-soci
興味深かったのでそのうちブログに載せようと思い、こういう草稿を書いておりました。
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
いや、確かに違法飼育は良くないですよ。良くないんだけど、1年余りで28匹の天然記念物を1,000匹に増やすなんて凄腕じゃないですか。俺なんて去年買ったメダカ5匹がたった半年で1匹になったんだから。まさに日淡界のトップブリーダーだよ!とか思った。
この人に対する罰として、強制的に繁殖に携わらせれば良いと思いますよ。知識や技能といったノウハウを伝授せよということです。Wikipediaを見ると「関東各地の内水面水産試験場や淡水魚博物館等、あるいは一部の自治体関係機関によって系統保存を目的とした飼育・繁殖やそれに伴う一般展示が行われている」ってあるじゃないですか。こんな有能な人を利用しない手はないぞ。
とりあえず増えた1,000匹のうち半分くらいは繁殖用に確保し、残り半分は放流などと素人考えに走ってしまうのですが、問題点がいくつかある。
【1】メダカでもそうなんだけどエリアごとにDNAが違うらしい。厳密な話をすると、九州のメダカを関東の川に放流してはいけないんだそうな。環境破壊なんですと。そういう観点から、このミヤコタナゴを自然界に放流して良いものなのかどうか。
【2】近親交配が進みすぎていないかどうか。まあ1,000匹くらいなら大丈夫かとは思いますが。
【3】可能性は極めて低いだろうけど、他種との交配種(=雑種)が出来ていないかということ。言っちゃあ悪いけど、素人の日淡マニアです。研究機関とかじゃあない。同じ水槽で本種だけ飼育していたのかどうか。
【4】これが一番難しいんだけど、いくら魚だけ増やしても適切な生息環境が確保できないと全く意味がない。繁殖ができる環境に放流できるかどうか。
【5】繁殖出来得る環境に放流できたとして、今後さらなる密漁を防ぐことが出来るかどうか。
魚ってのは水の中に住んでいます。言わずと知れたことですが、水生生物ってのは陸生生物に比べて環境変化に敏感で、かつ弱いんですよ。例を挙げるとトキ。なぜトキが自然絶滅したか。トキそのものの乱獲もあったでしょうけど、餌となるカエルやドジョウが農薬で激減したというのも大きな要因だと言われていますよね。
これまたWikipediaを見ると、ミヤコタナゴは、
>湧水を水源とした細流やため池に生息し、
>本種の生息地の下流域はヤリタナゴの生息河川である(あった)ケースが多い。
>天然分布域が東京近郊に偏在しているため、戦後の高度成長期を中心とした都市化で
>生息環境が次々に破壊され個体数が激減、絶滅に瀕している。
つまり「もともと分布が関東近郊と非常に狭く、比較的水量の少ない川や閉ざされた水域で生息・繁殖する」といった、いかにも絶滅危惧種ドストライクな条件なわけです。こういうのは、ほんと一筋縄じゃいかないんですよね。絶滅危惧にはそれなりの理由があるということです。
↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑
つまり、繁殖が難しいということを前提に原稿を書いていたわけですよ。
ところが、この話には続きがあって、繁殖自体は技術的にそれほど難しくないということを知りました。
絶滅危惧種を大繁殖で送検に疑問も
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140122-00000011-rnijugo-sci
男性が絶滅危惧種の天然記念物「ミヤコタナゴ」を大量繁殖させることに成功 / ネットで激賞されるものの淡水魚マニアは「ちょっと待て!」
http://rocketnews24.com/2014/01/20/405275/
ふーむ、素人考えってのはダメだなぁ、やっぱり興味を持った話題ってのはしばらくの間は後追いで情報を集めなければならないなぁ、と思ったわけです。
んでもって、これまた全くの素人考えなんだけど、水抜きをやってる井の頭公園の池で繁殖をやってみてはどうなのかと思ったり。もちろん二枚貝の繁殖も併せて。とりあえず押収した千何百匹かを放流するわけにはいかないんだろうか。
などと思っていたら、井の頭公園の話題でこんなのが。
モビーディック捕獲w井の頭の主を釣り上げる→釣りでしたwww
http://geitsuboo.blog.fc2.com/blog-entry-8633.html
魚だけに思いっきり釣りというかガセネタなんだけどさ。画像見ただけで元画像がわかったw
投稿者がどういうつもりでこんなツイートをしたのか知らないけど、動物好きにとってガセネタを流されるのはたまらなく嫌なこと。特に巨大生物ネタってのは誇張が多いんだわ。10年ほど前に東南アジアで15mの巨大ニシキヘビが公開されたとかいう胡散臭いニュースが流れたんだけど、実際に記者が測ったら7mくらいだったってことがあった。ワニでも野ブタでも魚でも、とにかく誇張されてしまう(というかわざとそうする)んだな。逆に夢がなくなるんで、そういうのは大嫌いなんです。7mでも充分デカいんだから、ちゃんと7mって報告しろや。巨大動物ってのは見世物的要素も大きいから、誇大宣伝に走っちゃうんだよね。狩猟の場合だと名誉欲もあるし、単純に驚かせたいという気持ちもある。目撃情報の場合も、自分が凄いものを見たというアピールはさておき、普段見慣れないものについてはどうしても正確なサイズなんて判断できないから、ついつい大きめに報告してしまう・・・嘘を言うつもりがないとしても。
というわけで、ミヤコタナゴの繁殖の話からは逸れてしまったままこの話は終わるけど(笑)、まあなんかいい方向に向かってくれると嬉しいな、と思います。
そんな中で、俺の場合、興味を持った記事の中には、生物に関係するものが結構多い。
これもちょっと前の話題。
天然記念物魚を違法飼育=「増え過ぎた」相談の男送検―警視庁
http://headlines.yahoo.co.jp/cm/main?d=20140114-00000055-jij-soci
絶滅危惧種「増やし過ぎて」1121匹に 無許可譲受容疑で書類送検
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140114-00000527-san-soci
興味深かったのでそのうちブログに載せようと思い、こういう草稿を書いておりました。
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
いや、確かに違法飼育は良くないですよ。良くないんだけど、1年余りで28匹の天然記念物を1,000匹に増やすなんて凄腕じゃないですか。俺なんて去年買ったメダカ5匹がたった半年で1匹になったんだから。まさに日淡界のトップブリーダーだよ!とか思った。
この人に対する罰として、強制的に繁殖に携わらせれば良いと思いますよ。知識や技能といったノウハウを伝授せよということです。Wikipediaを見ると「関東各地の内水面水産試験場や淡水魚博物館等、あるいは一部の自治体関係機関によって系統保存を目的とした飼育・繁殖やそれに伴う一般展示が行われている」ってあるじゃないですか。こんな有能な人を利用しない手はないぞ。
とりあえず増えた1,000匹のうち半分くらいは繁殖用に確保し、残り半分は放流などと素人考えに走ってしまうのですが、問題点がいくつかある。
【1】メダカでもそうなんだけどエリアごとにDNAが違うらしい。厳密な話をすると、九州のメダカを関東の川に放流してはいけないんだそうな。環境破壊なんですと。そういう観点から、このミヤコタナゴを自然界に放流して良いものなのかどうか。
【2】近親交配が進みすぎていないかどうか。まあ1,000匹くらいなら大丈夫かとは思いますが。
【3】可能性は極めて低いだろうけど、他種との交配種(=雑種)が出来ていないかということ。言っちゃあ悪いけど、素人の日淡マニアです。研究機関とかじゃあない。同じ水槽で本種だけ飼育していたのかどうか。
【4】これが一番難しいんだけど、いくら魚だけ増やしても適切な生息環境が確保できないと全く意味がない。繁殖ができる環境に放流できるかどうか。
【5】繁殖出来得る環境に放流できたとして、今後さらなる密漁を防ぐことが出来るかどうか。
魚ってのは水の中に住んでいます。言わずと知れたことですが、水生生物ってのは陸生生物に比べて環境変化に敏感で、かつ弱いんですよ。例を挙げるとトキ。なぜトキが自然絶滅したか。トキそのものの乱獲もあったでしょうけど、餌となるカエルやドジョウが農薬で激減したというのも大きな要因だと言われていますよね。
これまたWikipediaを見ると、ミヤコタナゴは、
>湧水を水源とした細流やため池に生息し、
>本種の生息地の下流域はヤリタナゴの生息河川である(あった)ケースが多い。
>天然分布域が東京近郊に偏在しているため、戦後の高度成長期を中心とした都市化で
>生息環境が次々に破壊され個体数が激減、絶滅に瀕している。
つまり「もともと分布が関東近郊と非常に狭く、比較的水量の少ない川や閉ざされた水域で生息・繁殖する」といった、いかにも絶滅危惧種ドストライクな条件なわけです。こういうのは、ほんと一筋縄じゃいかないんですよね。絶滅危惧にはそれなりの理由があるということです。
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つまり、繁殖が難しいということを前提に原稿を書いていたわけですよ。
ところが、この話には続きがあって、繁殖自体は技術的にそれほど難しくないということを知りました。
絶滅危惧種を大繁殖で送検に疑問も
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140122-00000011-rnijugo-sci
男性が絶滅危惧種の天然記念物「ミヤコタナゴ」を大量繁殖させることに成功 / ネットで激賞されるものの淡水魚マニアは「ちょっと待て!」
http://rocketnews24.com/2014/01/20/405275/
ふーむ、素人考えってのはダメだなぁ、やっぱり興味を持った話題ってのはしばらくの間は後追いで情報を集めなければならないなぁ、と思ったわけです。
んでもって、これまた全くの素人考えなんだけど、水抜きをやってる井の頭公園の池で繁殖をやってみてはどうなのかと思ったり。もちろん二枚貝の繁殖も併せて。とりあえず押収した千何百匹かを放流するわけにはいかないんだろうか。
などと思っていたら、井の頭公園の話題でこんなのが。
モビーディック捕獲w井の頭の主を釣り上げる→釣りでしたwww
http://geitsuboo.blog.fc2.com/blog-entry-8633.html
魚だけに思いっきり釣りというかガセネタなんだけどさ。画像見ただけで元画像がわかったw
投稿者がどういうつもりでこんなツイートをしたのか知らないけど、動物好きにとってガセネタを流されるのはたまらなく嫌なこと。特に巨大生物ネタってのは誇張が多いんだわ。10年ほど前に東南アジアで15mの巨大ニシキヘビが公開されたとかいう胡散臭いニュースが流れたんだけど、実際に記者が測ったら7mくらいだったってことがあった。ワニでも野ブタでも魚でも、とにかく誇張されてしまう(というかわざとそうする)んだな。逆に夢がなくなるんで、そういうのは大嫌いなんです。7mでも充分デカいんだから、ちゃんと7mって報告しろや。巨大動物ってのは見世物的要素も大きいから、誇大宣伝に走っちゃうんだよね。狩猟の場合だと名誉欲もあるし、単純に驚かせたいという気持ちもある。目撃情報の場合も、自分が凄いものを見たというアピールはさておき、普段見慣れないものについてはどうしても正確なサイズなんて判断できないから、ついつい大きめに報告してしまう・・・嘘を言うつもりがないとしても。
というわけで、ミヤコタナゴの繁殖の話からは逸れてしまったままこの話は終わるけど(笑)、まあなんかいい方向に向かってくれると嬉しいな、と思います。