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「日本維新の会」国政進出

2012年09月09日 | 国内政治経済

「日本維新の会」国政進出 「八策の下結集」 理想と打算交錯

産経新聞2012年9月9日(日)08:02

「日本維新の会」国政進出 「八策の下結集」 理想と打算交錯
(産経新聞)

 ■TPP慎重派参加/公明推薦前のめり

 橋下徹大阪市長率いる「大阪維新の会」がいよいよ、国政進出の号砲を放った。「既成政党の打破」を掲げ、次期衆院選での勢力拡大と政権獲得を目指す。その支柱になるのが基本政策「維新八策」であり、橋下氏は「集団(維新)をまとめるための軸」ともいう。しかし、政策を軸に政治を動かす「理想」と、打算が渦巻く「現実」とのギャップが早くも表面化している。(今堀守通)

 「価値観を一緒にしないと、困難を一緒に乗り越えていけない。既存の政党では決定できないようなことが、維新八策の下に集まったメンバーなら決定できる」

 維新八策の意義をこう訴える橋下氏は、とりわけ環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)問題を強調する機会が多い。「農協改革なんて自民も民主もできない。TPPに賛同できる人は農協改革も賛同できるメンバーだ」として、既成政党との対立軸になる政策だというのだ。

 一方、大阪維新幹事長の松井一郎大阪府知事は「日教組、自治労、官公労にべったり支援されてきた方とは無理だ」と、民主、共産両党の議員を激しく突き放す。

 ◆政策すり合わせなく

 しかし、現職議員らの維新新党への合流の可否を判断する9日の公開討論会には、松野頼久元官房副長官ら3人の民主党議員が出席する。しかも松野氏は、民主党の「TPPを慎重に考える会」の幹事長だった。

 松野氏は先月下旬のテレビ番組で「政策論でTPP反対なのではない。民主党はTPPでなく、EPA(経済連携協定)やFTA(自由貿易協定)推進だったからだ」と釈明したが、すでに新党参加が認められるのは確実とみられている。自民党の石破茂前政調会長は8日のテレビ番組で「政策はどうでもいいから入れてね、というのはよくない」とクギを刺した。

 一方、7日には、橋下、松井両氏が公明党の白浜一良副代表と会談、公明党が次期衆院選で擁立する9小選挙区の候補者を支援することを伝えた。大阪と兵庫の計6選挙区については、維新として推薦を出す方針だ。しかし、公明党とは八策を基に政策のすり合わせをしていない。「大阪都」構想実現に向け、大阪市議会で公明の協力を得るための「見返り」なのだという。

 ◆首相は市長の部下?

 橋下氏は8日の記者会見で、自らの国政進出を改めて否定した。新党本部を大阪に置くことも含め、「大阪から国を変える」ためで、市長と新党代表との兼務についても「プライベートな時間を削ればいいだけだ」と強調する。

 しかし、政治判断を迫られる場面で代表が東京にいないと政党活動、場合によっては国政の停滞を招く。維新が衆院で第一党になると、国会議員団長が首相候補になる。国会議員団長は代表の部下なので、市長が首相に指示するという異常な現象も生じかねない。

 
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国家社会の変革というのは実に大変な大事業である。橋下徹氏が、既成政党の劣化にともなうて、国民の政治や日本の将来に対する不安に乗じて、国民の支持を集めていることは理解できる。
 
しかし、この会議に集まった人々が、本当に既成の政治家や官僚たちと比較して、優れた哲学、卓越した行動理論を持っているかというと、大いに疑問である。「維新の会」も徐々に具体化されその実態がわかってくると、それに託した期待が大きかっただけに、その失望も反動として大きくなるのではなかろうか。
 
国家の哲学について、この維新の会に集まった人たちが、まともな理念や綱領を持ち得ているかというと、本日の公開討論会を聞いていてもわかったように、失望を味わった者も少なくないというのが実感ではなかったろうか。が多いのというのが実態ではなかろうか。
 
むしろ、共産党のように、また、カトリック教会のように、50年、100年、150年といった時間のスタンスで、しっかりとした哲学と理念をもって地道な日常の実践に徹底的に従事する団体の方がよほど尊敬に値するのではないだろうか。
 
 


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