‘Think For Yourself’。ビートルズの中期の傑作“RUBBER SOUL ”
に収録されたジョージの作品で、「嘘つき女」という邦題がつけられ
ました。ビートルズの作品に邦題が盛んにつけられたのは、“RUBBER
SOUL”あたりまで(1967年の「愛こそはすべて」と1969年の「ジョン
とヨーコのバラード」を除く)でしょうか。このアルバムでも、「嘘
つき女」の他に「ひとりぼっちのあいつ」「愛のことば」「消えた恋」
「君はいずこへ」「恋をするなら」「浮気娘」・・・と、なかなかの
ものです。「嘘つき女」に「浮気娘」、そして「消えた恋」となれば
もう無敵。何も言うことはありませんね。しかし「嘘つき女」の命名
については、いささか「?」がつくところです。そのことについては
以前、この記事でお話いたしましたので、ご覧ください。
1965年11月 8日。‘Think For Yourself’がレコーディングされま
した。ビートルズは、クリスマスの時期に発売する予定の“New LP”
とファン・クラブ向けの「クリスマス・レコード」の「ダブルの締め
切りというストレス」を感じていま(いや、感じていなかったのかも)
した。そこで、レコーディング途中の4人の会話の中から「ネタ」と
して採用するために、セッション中の打ち合わせの時なども含めて、
常に録音テープがまわされ続けることになりました。
このテープは、後に映画“YELLOW SUBMARINE”やラスベガスで行わ
れたショー“LOVE”に使用されるに至りました。
それはさておき、この会話を聴くと「嘘つき女」のコーラスワーク
にジョンがいかに苦労したかがわかります。それもとても「コミカル」
な雰囲気で・・・。
John :覚えられね~よ。“about the good things that we
can have if we・・・”
George :違うってば。そこはメジャーだよ。
John :“can have・・・”
George :“close your eyes ・・・”こう。
John :“about the good things・・・”
George :だから違うって。ここのコードは・・・。
John :あ”~!!!(発狂)
Paul and
George:(笑)
John :“close your eyes ・・・?”
George :そう!
John :オレ、歌わんほうがええとちゃう?
Paul :ブッブー。ダメ。(笑)
ハリスン先生にレクチャーを受けている「駄々っ子ジョン」の姿が
目に浮かんできますね。ジョンにとってジョージのメロディ・ライン
はどうも苦手のようです。そして、会話はシュールな展開に・・・。
どうやら、誰かが直前に「タマネギ」を食べたようです。
John :思うんだけどさ?
Paul :“go where you're going・・・”
Martin :もう少し練習したほうがよいかもね。
John :そうなんだ。でもなんだ? この臭いは?
ALL :(笑)
Paul :タマネギじゃないかな?
John :誰だ? 食ったのは? 言うまで始めないぞ!
Paul :ボクじゃないもんね。
John and
George:(突然大声で歌い始める)
Paul :シッ。お静かに。真面目にやろうよ。
John :あっしだけが間違えているとでもおっしゃるんで?
Paul :そんなことは言っておりませんが、何か?
George :(笑)
この後、ジョンを中心とした「コント」が始まり、ドイツ語が混ざ
った意味不明の会話がスタジオに響きます。そんな混沌とした状況を
ハリスン先生が引き締めるのでした。
George :自分で考えてよ。“and you've got time to・・・”。
もう、ちゃんとやってみない?
↑If this article is quite good, will you please click?
に収録されたジョージの作品で、「嘘つき女」という邦題がつけられ
ました。ビートルズの作品に邦題が盛んにつけられたのは、“RUBBER
SOUL”あたりまで(1967年の「愛こそはすべて」と1969年の「ジョン
とヨーコのバラード」を除く)でしょうか。このアルバムでも、「嘘
つき女」の他に「ひとりぼっちのあいつ」「愛のことば」「消えた恋」
「君はいずこへ」「恋をするなら」「浮気娘」・・・と、なかなかの
ものです。「嘘つき女」に「浮気娘」、そして「消えた恋」となれば
もう無敵。何も言うことはありませんね。しかし「嘘つき女」の命名
については、いささか「?」がつくところです。そのことについては
以前、この記事でお話いたしましたので、ご覧ください。
1965年11月 8日。‘Think For Yourself’がレコーディングされま
した。ビートルズは、クリスマスの時期に発売する予定の“New LP”
とファン・クラブ向けの「クリスマス・レコード」の「ダブルの締め
切りというストレス」を感じていま(いや、感じていなかったのかも)
した。そこで、レコーディング途中の4人の会話の中から「ネタ」と
して採用するために、セッション中の打ち合わせの時なども含めて、
常に録音テープがまわされ続けることになりました。
このテープは、後に映画“YELLOW SUBMARINE”やラスベガスで行わ
れたショー“LOVE”に使用されるに至りました。
それはさておき、この会話を聴くと「嘘つき女」のコーラスワーク
にジョンがいかに苦労したかがわかります。それもとても「コミカル」
な雰囲気で・・・。
John :覚えられね~よ。“about the good things that we
can have if we・・・”
George :違うってば。そこはメジャーだよ。
John :“can have・・・”
George :“close your eyes ・・・”こう。
John :“about the good things・・・”
George :だから違うって。ここのコードは・・・。
John :あ”~!!!(発狂)
Paul and
George:(笑)
John :“close your eyes ・・・?”
George :そう!
John :オレ、歌わんほうがええとちゃう?
Paul :ブッブー。ダメ。(笑)
ハリスン先生にレクチャーを受けている「駄々っ子ジョン」の姿が
目に浮かんできますね。ジョンにとってジョージのメロディ・ライン
はどうも苦手のようです。そして、会話はシュールな展開に・・・。
どうやら、誰かが直前に「タマネギ」を食べたようです。
John :思うんだけどさ?
Paul :“go where you're going・・・”
Martin :もう少し練習したほうがよいかもね。
John :そうなんだ。でもなんだ? この臭いは?
ALL :(笑)
Paul :タマネギじゃないかな?
John :誰だ? 食ったのは? 言うまで始めないぞ!
Paul :ボクじゃないもんね。
John and
George:(突然大声で歌い始める)
Paul :シッ。お静かに。真面目にやろうよ。
John :あっしだけが間違えているとでもおっしゃるんで?
Paul :そんなことは言っておりませんが、何か?
George :(笑)
この後、ジョンを中心とした「コント」が始まり、ドイツ語が混ざ
った意味不明の会話がスタジオに響きます。そんな混沌とした状況を
ハリスン先生が引き締めるのでした。
George :自分で考えてよ。“and you've got time to・・・”。
もう、ちゃんとやってみない?
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くよくて、それにジョンのカジノだと思うけど
タンタンと重いリズムギターがうまくマッチし
て、じっくりとうまい音作りがなされてます。
リードギターのディストーション・・・ファズ
思いっきりかけてますけど、これもいい。
オルガンもさりげない隠し味になって。
しかも、その音が次の"The Word"に続いて、
連続した曲の流れになっている。
これもたまらない。
こういうアルバムをシャッフルするのは、実に
失礼だと考えています。
その裏でこういうメンバー間のわきあいあいも
あったということを想像するのも楽しいです。
バックコーラスのキーは、ジョンには高すぎた
かな?
音作りについて、おっしゃる通りですね。
非常に緻密に考えられていると思います。
‘The Word’との連続性についても然り。
>しかも、その音が次の"The Word"に続いて、
>連続した曲の流れになっている。
>これもたまらない。
>こういうアルバムをシャッフルするのは、実に
>失礼だと考えています。
このご意見を伺い、興味を持ちました。
“YELLOW SUBMARINE SONGTRACK”に収録されている
‘Think For Yourself’→‘Sgt. Pepper's'の流れに
違和感がございますか?
このアルバムは、わたしにとって
4人のアブラがのっていた1966年~1967年の創作曲を
あらためて楽しむ「編集盤」になっています。
オリジナルアルバムの方のYELLOW SUBMARINEは持ってますが。
編集盤も、製作者の意図・情熱が伝わってくるものと、「すけべ心」だけでつくったなと思わせるものがありますね。
おっしゃる通り「編集盤」もいろいろありますね。
“YELLOW SUBMARINE SONGTRACK”は
1.何よりも「リミックス」により生まれ変わった音を聴きたかったこと
2.内容がわたしの好きな1965年~1967年の創作曲であること
という理由で購入しました。
聴いてみて
新たな視点で4人と向き合うことができる内容だなと思いました♪
>1.何よりも「リミックス」により生まれ変わった音を聴きたかったこと
>2.内容がわたしの好きな1965年~1967年の創作曲であること
全く同じ思いで当時購入しました。もちろん“LOVE”も。
1965年~1967年の創作曲は明らかにモノ・ミックスの方が出来が上でモノラルt特有の「上下の奥行きの深さ」が見事だと思います。
しかしステレオ・ミックスの方はどうでしょう。当時の機器の限界もありますが明らかに「左右の広がりを無視した処理」であり、「左右の音の分離優先のミックス処理」です。
しかし“YELLOW SUBMARINE SONGTRACK”'Nowhere Man'を聞いて“RUBBER SOUL ”が少なくとも2トラックをコーラスに使っていていることを確信しました。時を経た新しい発想のリミックスの土台は4TR+αのセッションテープをデジタルダビングしたDRSによるものです。これにより3人のハーモニーが素晴らしい左右の広がりをもったステレオで聴ける事が可能となったわけです。(当時のMMかRCは初めてのステレオ・ミックスとまで言い切ってました)'In My Life','Girl'etc...“RUBBER SOUL ”はコーラスの美しい曲多いんですよねぇ、、、まだまだ聞きたい。。。
特に“RUBBER SOUL ”を筆頭に1965年~1967年の創作曲の左右に広がりを持ったリアルステレオ・ミックスを是非聞いてみたいものです。
>モノラルt特有の「上下の奥行きの深さ」
この表現、しびれました♪
1965年~1967年という年代からは少し早いのですが
「抱きしめたい」のイントロが
「やはり、モノラルのシングルでなきゃ」
とおっしゃる方が多いのことを連想しました。
>少なくとも2トラックをコーラスに使っていていることを
オリジナルがこのようになっていないと
「左右の広がり」を創出することは不可能ですよね。
この点、恥ずかしながら私自身も経験があり
いたく共感しております。
>'In My Life','Girl'etc...“RUBBER SOUL ”はコーラスの美しい曲多いんですよねぇ
同感です!
“REVOLVER”の‘Here, There And Everywhere’なんかも
同様に聴いてみたいと思っております。
>“REVOLVER”の‘Here, There And Everywhere’
'Real Love'のマキシシングルの3曲目に収録されてますよ♪
ポールのシングルトラック・ヴォーカルから始まり、途中から左右の広がりのあるコーラスが絡んで心憎い演出でミックスが仕上がってます。
2曲目の65年ハリウッドボウルでの'Baby's In BlacK 'もブートよりもかなり高音質で収録されてます♪
1.他セッションテープからミックスダウンによるベーシックトラック
2.メインボーカル+インポーズしたストラトのリード
3.コーラス1
4.コーラス2
1のベーシックトラックの元が残っていれば“REVOLVER”の'Eleanor Rigby'等のように演奏パートのステレオ化も可能という事ですね。
>'Real Love'のマキシシングルの3曲目に収録されてますよ♪
そ~でした♪
しかも、手元にあるし・・・。(^^;
1.Real Love
2.Baby's In Black
3.Yellow Submarine
4.Here, There And Everywhere ←★
が収録されているもののことを
おっしゃっていますよね。
‘Yellow Submarine’の冒頭はリンゴの「語り」が入っていました。
あらためて、聴きなおしています。
素晴らしい・・・。
このようなトラック構成を考察していくと
各曲の制作過程を知りたくなってきます。
現在ある文献や音源・映像だけでは限りがあり
事実を捉えることが難しい状況ですが
このように推察するのも、また面白いですね。