ユゴー 著作 西永良成 訳 「レ・ミゼラブル5」 ちくま文庫
第五部 ジャン・ヴァルジャン
非常に読みづらい小説だった!
同じような事を、言い回しを変え何度も何度も書いている。くどい!!まどろっこしい!! これが、こんなに有名な小説でなければ、決して最後まで読む事はなかっただろう!!
この小説の魅力はなんだろう。世界中の人たちが愛し、ミュージカルにもなっている。
話が劇場的で、感動場面が幾度も出てくる。
1832年6月のパリでの暴動が舞台。その時代に生きた、”惨めな人達”が主人公。
この巻では、暴動のバリケードの中で、ガヴローシュは歌いながら死んで行く。
ジャン・ヴァルジャンはバリケードの中で、警官ジャヴェールを助け、マリユスを助ける。
瀕死のマリウスを背負い、地下の下水道を潜って助け出す。
すべて劇場的で感動的なのだ。
ジャヴェールの自殺は思いがけない!?
法を神とした実直な警官ジャヴェールは、バリケードの中で共和主義者の若者を見、ジャン・ヴァルジャンを見、何が正義か判らなくなり、ジャン・ヴァルジャンを許し自殺の道を選んだ!? ジャン・ヴァルジャンを許すことは、今迄の自分を否定する事! 自死しか道は無かった?
テナルディエは、最後まで悪者だよね。
最後は、ハッピーエンドで終わってよかった。
コゼットとマリユスは結婚。ジャン・ヴァルジャンは死ぬことにより二人の幸せを願う。
1832年の暴動は、7月革命や2月革命とは違って成功できなかったテロに過ぎなかったのだろう。
18世紀末のフランス革命から、フランスの共和政が定着する19世紀末まで、こういった市民の蜂起は何度も起こった???
この小説のお気に入り度:★★★★☆
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