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今朝は、涼しかった。やはり暑さ寒さも彼岸まで?
地下鉄の駅まで歩いて、図書館へ。公園の中を通ります。
四連休で、子連れの親子が楽しそう。
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ホッとしますね。
![2020/09/16](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/8b/5eb972382797e7fb5a512a2cd6a2ee4f.jpg)
諸田玲子 著 『狐狸の恋 お鳥見女房』 新潮文庫
諸田玲子 著 『巣立ち お鳥見女房』 新潮社
物語は、水野忠邦全盛(天保の改革)の時代から、失脚、強制隠居・謹慎の時代に遷って行きます。
幕府の御家人・御鳥見役も、幕府の執政者が変れば、水野忠邦に対する見かたも変ります。久太郎に恋した、水野忠邦の家臣の娘・恵以は、弱い立場となってしまいます。久太郎が、恵以との縁談を断ったのは、父に対して辛い隠密の仕事を強いた水野忠邦への怨みから。忠邦が失脚すると、恵以をおもう気持ちに変わって行きます。久太郎と恵以の恋は・・・
もう一つは、久之助の恋ですね。久右衛門は、隠密の仕事をしていた時に上意によって人を斬っています。その時、その人に妻と娘・綾の行く末を頼まれていました。しかしその妻と恋仲となってしまい同棲していたらしい。その地を脱出する時に、その母娘を捨てた! 悪い奴じゃないか!!! その娘・綾が、久之助と恋仲になる。ややこしいのだ!!!
二つの恋はなり、久之助は大御番組与力の養子となって、綾を妻とする。矢島家には、恵以が嫁入りしてきます。お姫様育ちの恵以が、矢島家に馴染んでいく所は見物ですね。
物語は、この二つの恋を軸に矢島家の家族の物語を描いています。物語の主人公・珠世は、笑顔で難題を解決していく。珠世のこの姿が、作者の希望であり夢なのかも知れませんね。
『巣立ち』の巻の最後で、久右衛門が亡くなります。次巻では、きっと孫が出来、新しいエピソードが展開しますね。緊迫感の有る事柄を暖かく解決していくのが魅力です。
この小説は、作者・諸田玲子さんの妄想なのだ。江戸末期に生きた、御家人の家族はどんなだったのだろう。作者が思う、有るべき姿が描かれているように思います。
この小説のお気に入り度:★★★★☆