今日は、朝から一日雨です。
雨でも散歩! 強い雨の中、頑張って歩いたら、汗ぐっしょりになりました。
午後からは、喫茶店へ行きました。コロナ禍で中断していた、喫茶店通い。私はなんだかホッとしますが、妻は心配げです(-_-;)
やっと、『椿姫』読み終えました。手持ちのCDを聞き直したり、歌の訳を確認したりで楽しかった。
デュマ・フィス 作 永田千奈 訳 『椿姫』 光文社文庫
ヴェルディの歌劇『椿姫』の原作小説です。歌劇の原題は<道を踏み外した女>を意味する『La traviata(ラ・トラヴィアータ)』です。小説の方はマルグリットが椿の好きな女性だったことから『椿姫』
若くして亡くなった高級娼婦マルグリットの遺産(家具やら装飾品)の競売に作者が立ち会う所から物語は始まります。借財が多く、債権者は遺産を売り払わないと元が取れなかった。作者は、一冊の本「マノン・レスコー」を手に入れます。その本には”アルマン・デュヴァル”の署名がありました。競売の有った日からしばらくして、作者の所にアルマン・デュヴァル氏が訪ねて来て、その「マノン・レスコー」を譲って欲しいと云ってきます。
これは、作者がアルマン・デュヴァルから聞き取った、マルグリットとアルマンとの恋の物語です。歌劇『La traviata』では、マルグリットがヴィオレッタ、アルマンがアルフレードですね。
歌劇の第一幕は、ほぼ小説と一緒ですね。細かくは全然違いますが。(笑)
二人が愛し合ったあと、歌劇の方は、すぐ(第二幕第一場)パリ郊外の二人の生活へと舞台が移ります。小説の方は、そう簡単には行きません。マルグリットは借財も多く、遊び好きで金のかかる女だったのです。その生活を維持するには娼婦を生業として貴族等からの援助を受けなければなりませんでした。アルマンは強く嫉妬して、別れる所迄行きますが・・。
マルグリットも少しづつ生活を改めます。パリ郊外に家を借ります。しかしマルグリット用で家賃200万円/月は老侯爵が払います。アルマン用には5万円/月のアパートを借りました。それでも二人は幸せでした。マルグリットは、益々生活を改めます。老侯爵との縁を切り、借財は手持ちの物を売り払ったりして工面しようとします。アルマンの収入だけで倹しくすれば生活できるのです。
ついに、アルマンの父親がパリにやって来ます。大事な息子を、娼婦と一緒にさせるなど、世間が許しません
この小説では、アルマンが知った順に書かれているので、歌劇の(第二幕第一場)で、アルマンの父親がマルグリットに承諾させた内容は、ここでは書かれていません。アルマンはマルグリットの死後、マルグリットの日記を読んで知ることになります。
マルグリットは、アルマンから離れて行きます。アルマンは失望し、父親に引きずられるようにして故郷へ帰ります。どうしてもマルグリットの事が諦められず、アルマンはしばらくしてパリに戻って来ます。
歌劇の(第二幕第二場)ですが、小説の概要を上手くまとめていますね。話は大分違っていますが・・。どうしてもよりを戻せないアルマンは、失望してオリエントへ旅に出ます。
結核でマルグリットは死んでいきます。歌劇(第三幕)では父親も謝罪しアルマンはパリに戻りマルグリットの最後を看取りますが、小説では間に合いません。事のすべては、パリに戻ってから、マルグリットの日記で知ることになります。
ヴェルディ《椿姫》「さようなら過ぎ去った日々よ」
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