COSMOS 宙色のきらめき

徒然なるまま思うこと…

梅田芸術劇場「フライングサパ」観劇

2020-08-04 18:52:50 | 宙組
本文を入力ほとんど歌がない、ダンスがない。
歌劇でもミュージカルでもない、お芝居を観たという感覚でした!

作演出の上田久美子先生の強いメッセージを感じる作品で、一幕目はとにかく暗い世界。

「へその緒」「血の匂い」など普段の宝塚歌劇ではなかなか聞かない台詞が飛び交う。
全ての情報が操作され、争いのない水星の総督の跡取り娘が、自殺願望を持ちながら自由な場所サバを目指し、兵士である主人公とそのサポーターが同行する。
全ての情報は操作されて、個人の意思はない。
自暴自棄になり、売春婦まがいのことを繰り返すこの娘もある部分から記憶がない。
サバでは自由を求めて、総督に反旗を翻そうとする人々が宿に集っている。

この一幕、幕開きからクールに暗い。
地球ではない、水星はこんなイメージなのか?
水星に住む人々の腕に光るグリーンのへその緒だけがキラキラしている。
低く鳴り響く音楽に合わせてうごめく人々。
摩訶不思議な世界が暗く広がるなか、あっという間に一幕目は終了!

二幕目は記憶を無くした主人公や娘の過去が取り巻く人々との関係が明らかになり、最終的にはハッピーエンド!

一幕目のあの暗さが嘘のようにラストは都合よく、収まり過ぎた感がある(笑)
あくまでも私的にはですが。
でも、一幕目の暗さが続いたラストだったら…救いようがない!😅
あれはあれで良いかも。


それにしても、歌わない、踊らないのは少し物足りない感じがしました。
せめて、お芝居のあとに軽くミニショーが欲しかった。
でも、これはウエクミ先生の拘りで敢えて、無くしたと思います。
「フライングサパ」の世界観を崩さないために。

歌は野営する主人公と娘、仲間たちの中で、精神科医が歌う歌だけ。
でも、静かなこの歌は良かったです!🎵

登場人物では真風涼帆さん演じるサーシャ(オバク)は、クールだけど、冷たくはない?安定の雰囲気。

星風まどかちゃん演じるミレナは強い雰囲気がお似合い。
でも、やっぱり可愛い❤️

精神科医のノア役の芹香斗亜さんは穏やかな雰囲気が一杯。

そして、存在感一杯だったのが、復讐に燃えるイエレナ役の夢白あやさん。
戦う女戦士がピッタリ!
過去の記憶のなかでは、優しい女性の姿も披露していて、好演!
以前観た「ウエストサイドストーリー」の中でも存在感が凄かったけれど、やっぱり上手いと思った。

そして、今回男役の松風輝さんが女役でしかも母親役。
劇中での数少ない歌、子守唄だけど…歌っていたのが印象的だった。
良かったです!🎵
でも、わざわざ男役さんに女役を振るのであれば、もう少しこの母子の物語を掘り下げでも良かったと感じました。
例えば、組長扮するサポーター、タルコフとの心のふれあいなど。
…たぶん、上演時間的に無理ですね!

あとは、専科の汝鳥伶さんはさすがの上手さでした!
同じく専科の京三沙さんも舞台を締めていました。

星組から組替えとなった紫藤りゅうさんも水星のスポークスマン役を王子様的にスッキリと演じていました。




【以下、あらすじ、配役は宝塚歌劇公式サイトより引用】


『FLYING SAPA -フライング サパ-』
作・演出/上田 久美子

未来のいつか、水星(ポルンカ)。
過去を消された男。
記憶を探す女。

謎に満ちたクレーター“SAPA(サパ)”。到達すれば望みが叶うという“SAPA”の奥地。
夢を追い、あるいは罪に追われてクレーターに侵入する巡礼たち。過去を探す男と女もまた、その場所へ…。

追撃者から逃れて、2112時間続く夜を星空の孤児たちは彷徨する。禁じられた地球の歌を歌いながら──


主な配役

オバク

真風 涼帆

ミレナ

星風 まどか

ノア

芹香 斗亜

キュリー夫人

京 三紗

総統01

汝鳥 伶

タルコフ

寿 つかさ

ユズ

綾瀬 あきな

テウダ

松風 輝

ロパートキン

星月 梨旺

パンプルムース

春瀬 央季

アンカーウーマン777/タマラ

瀬戸花 まり

スポークスパーソン101

紫藤 りゅう

タオカ

留依 蒔世

難民ブコビッチ

穂稀 せり

ペレルマン

瑠風 輝

グリープ

若翔 りつ

記者8324/アンナ

天瀬 はつひ

ズーピン

優希 しおん


愛海 ひかる

ターラ

湖々 さくら

キターブ

真名瀬 みら

アクバル

雪輝 れんや

イスカンダル

湖風 珀

イエレナ

夢白 あや

ハックルベリー

亜音 有星

ララ・サラーマ

有愛 きい

キプー

栞菜 ひまり



宙組3人娘

2020-05-09 08:23:49 | 宙組
星風まどかさん、遥羽ららさん、天彩峰里さんの3人、可愛い❤️


宙組マイ初日

2020-01-17 21:23:35 | 宙組
やっと観られた宙組公演!

お芝居は久しぶりに宝塚オリジナル作品を観た感じ!
切ない物語か?悲しいラストかと、思いきや…肩透かしのような終わり方!(笑)

まぁ~これはこれで面白いかも?😅

キキちゃん!軽い役がお似合い!
髭を生やしているから…もっと重たい影のある役かと思いました!(笑)




ショーの「アクアビーテ」好みです!
楽しみました!💕


全国ツアー『追憶のバルセロナ』観劇と今昔

2019-09-02 19:27:21 | 宙組
『追憶のバルセロナ』

17年前の初演、雪組公演から好きだった作品です!💕


初演では、スペイン貴族軍人の切ない物語という印象が強かった。

正塚先生の骨太な物語。


しかし!今回の宙組作品では印象が違った。

強く爽快に生きる男の物語。


脚本など物語自体は同じなのに演じる人が変わるとガラリと印象が変わる。

当たり前ですが~😅


初演では、主人公フランシスコの元許嫁のセシリアが憎くなるくらいだった。

ずっと待ち続けると言った恋人を裏切り、恋人の親友と結婚したセシリア。

フランシスコは戦死した訳ではなく…生死不明の状態なのに…💧

政情不安のなかとはいえ。

フランシスコの親友、アントニオも敵国フランスの言いなり。

好きになれないアントニオとセシリア。


しかし…この2人の苦悩と切なさが凄く伝わってきた。

しかも、セシリアはフランシスコよりも、アントニオを好きで堪らないのが伝わって来て、苦しい感じ💧


もちろん、恋人にも親友にも裏切られたフランシスコも辛すぎ…💧


だから、初演は切なかった。

そして、物語はフランシスコ絵麻緒ゆうさん、アントニオ成瀬こうきさん、セシリア白羽ゆりさんの3人が中心に感じていました!

ヒロインのイザベルよりもセシリアのインパクトが強かった!


でも…今回の再演では、黒い疾風となり、自国スペインの誇りを取り戻すためにフランスと戦い続けるフランシスコとともに何があっても、付いていくイザベルの前向きな姿が強く心に残った!❤️


元許嫁のセシリアの印象はとても薄くて、好きでも嫌いでもない感じ~(笑)

アントニオとセシリアの苦悩や愛は伝わって来なかった😅


あくまでも、過ぎ去った取り戻せない昔よりも、前も向いて進むフランシスコとイザベルが眩しかった!💕


物語の印象は違うけれど、やはり『追憶のバルセロナ』はどちらも好きな作品。


でも…今回の再演が初演を超えたと思ったのは、演じる人々の団結力やコミュニケーションが圧倒的に宙組が優れていたから。

台詞のやり取りや間合いが違う。


初演では笑いのないところでも今回が笑いが起きていた。

別に、コメディではないけど(笑)


例えば、フランシスコとフォエイオとのやり取り。

イザベルと仲間たちとのやり取り。

などなど…。


これは初演の雪組メンバーと今の宙組メンバー、組事情が全く違うので、仕方ないし、どちらが良いとかは一概に言えませんが。


いずれにしても、初演と再演の印象がガラリと変わった『追憶のバルセロナ』

見応えがありました!💕



【以下は初演時の宝塚歌劇公式ホームページに記載されたストーリー案内から引用】


賑やかなカーニバルの日、この地の有力な貴族アウストリア家の長男であるフラン シスコは、屋敷からの使者によって急遽呼び戻される。
フランスが宣戦布告をし、国王から招集がかかったのである。
その日の夜会でフィアンセであるセシリアに別 れを告げたフランシスコは、親友であるアントニオと共に勇躍戦場へと向かう。
 しかし物量に勝るフランス軍の優位は動かず、フランシスコは至近弾をうけて重傷 を負い、アントニオは捕虜になってしまう。
フランシスコは旅回りのカーニバルの 一座に助けられるが、彼が体力を取り戻した頃には、スペインは降伏、フランスの 統治を受けていた。
そしてフランシスコは反抗勢力の一掃を目論むフランス軍によ って、父が処刑されたことを知る。
彼らは忠誠を誓わぬ貴族達を徹底的に弾圧し、 その一族もろとも抹殺しようとしていたのだ。
その捜索の手は、生死の分からぬフ ランシスコにも及んでおり、彼は旅芸人に身をやつし帰郷の時機を待つしかなかっ た。
そんな焦燥の日々の中、彼の唯一の安らぎは一座の女イサベルの存在だった。
彼が瀕死の重傷から生還できたのも、彼女の献身的な介抱があったからである。
 一年がたち、再びカーニバルの季節が巡ってきた。フランシスコは一座にまぎれて バルセロナに潜入する。
ある夜、一座は司令官の催す宴席に呼ばれ、フランシスコ もその一員として屋敷に赴く。
そこで彼は、戦場で生き別れになった親友のアント ニオに再会する。
アントニオは今はフランス軍の協力者としてその身分を保証され ていたのだ。その上かつての許婚セシリアは、彼の妻となっていた・・・・・・。
 やがて、フランシスコは黒装束に身を固め、伝説の英雄「黒い旋風」となって、敢 然と占領軍に立ち向かって行く・・・・・・。

キャスト
(2002年・雪組) 


フランシスコ・アウストリア:絵麻緒ゆう
イザベル:紺野まひる
アントニオ・ヒメネス:成瀬こうき
ロベルト:朝海ひかる
ジャン・クリストフ:貴城けい
イアーゴー:未沙のえる
アズナワール:飛鳥裕
レオポルド:美郷真也
フェイホオ:音月桂
セシリア:白羽ゆり



【画像はお借りしました】


キャスト
(2019年・宙組)
フランシスコ・アウストリア:真風涼帆
イザベル:星風まどか
アントニオ・ヒメネス:芹香斗亜
イアーゴー:寿つかさ
ジャン・クリストフ:凛城きら
アズナワール:星吹彩翔
レオポルド:美月悠
ロベルト:桜木みなと
フェイホオ和希そら
セシリア:華妃まいあ