COSMOS 宙色のきらめき

徒然なるまま思うこと…

全国ツアー「ベルばら」観劇

2014-08-30 18:24:51 | 宙組
今日は宙組全国ツアー「ベルばら フェルゼンとマリーアントワネット編」を観劇。


美しくまとまった「ベルばら」ではあったけれど、全く心に響かない「ベルばら」だった。
宙組の歌の弱さも露呈。

ビジュアル的には美しく、申し分ない。

でも、全く心を打たない…。

それぞれが役柄に成りきっていない…。
表面を整えただけに見えた。

主演の朝夏まなとさんは丁寧に、丁寧にフェルゼンを演じている。

でも、歌になると心を打たない…。きちんと歌うことを意識し過ぎていたのか?


逆にマリーアントワネットの実咲凜音さんは歌は技術的に上手いけど、心底マリーアントワネットになっていない。今日の出演者の中で一番、心に響かない演技だった。表面だけ、声色だけ、自分自身の上手さに溺れているのか?

そんななか一番良かったのはオスカルの七海ひろきさん。

オスカルの女性としての悩みや苦しみが伝わってくると同時に、衛兵隊の隊長としての、誇りや自信など武人としての強さも十分で、やっぱり芝居が上手いと感心。

比べてはいけないけれど…花組中日公演「ベルばらフェルゼンとマリーアントワネット編」とは雲泥の差だった。

泣けてたまらない花組と全く泣けなかった宙組…。

フェルゼン邸をメルシー伯爵が訪れる場面。
マリーアントワネットを共に違う立場で想い、フェルゼンとメルシー伯爵が口論するところでは、魂がぶつかり合い感動した花組と、ただ言い合うだけの宙組…。

宙組は稽古不足かだったのか?舞台への思い入れが違うのか?残念な観劇となった。


そんななか印象的だったのは、朝夏まなとさんと実咲凜音さんのショーでのデュエット場面だ。

二人は幸せ一杯で、本当に楽しげ。

共に花組時代にコンビを組んだ仲。コミュニケーションの良さが伝わって来る感じで、良かった。

実咲凜音さんも相手役が変わるとこんなにも可愛くなれるのね。

ショーは収穫だったと言えるのかな?