COSMOS 宙色のきらめき

徒然なるまま思うこと…

宝塚バウ公演「ロバート・キャパ 魂の記録」

2012-01-30 23:56:30 | 宙組
戦場カメラマン ロバート・キャパの青春を描いた宝塚バウ公演「ロバート・キャパ 魂の記録」を観た。


その一瞬のシャッターチャンスを逃すまいと、戦場に身を置くロバート・キャパ。


第二次世界大戦下のフランスで生き抜く為に、ユダヤ人である事を隠し、ロバート・キャパとして生きる男を爽やかに、優しく、哀しく演じた凰稀かなめさん。


戦場に身を投じて、兵士が弾丸に撃たれる瞬間を撮ったロバート・キャパ。


その強靭に見えるロバート・キャパも、兵士と共に戦い、その命を救いたいと悩む…。


そして、愛する女性と離れる悲しみ。


大人の男の可愛らしさと哀愁漂う凰稀かなめさんの演技に涙。


脇を固める汝鳥伶さんや光あけみさんの安定感と、ロバート・キャパの友人役の春風美弥さん、カメラマン仲間の蓮水ゆうやさん、星吹彩翔さんが、時にはユーモラスに舞台を盛り上げる。


そして、スペイン兵士の鳳樹いちさんが熱く悲しみを秘めた演技で好演!


ヒロインの怜美うららさんが、落ち着いた演技を披露している。


ロバート・キャパの生き抜く力に感動した舞台だった。



ただ、台詞で説明するだけの部分で、一場面として描いて欲しかったところもあった。


例えば…ロバート・キャパが路地裏の子供達を可愛いと思い、写真に撮る場面。


スペイン兵士鳳樹いちさんが身重の妻と戦いの前にロバート・キャパから写真を撮って貰う場面。


この場面が台詞による説明でなく、場面としてあったら、物語にもっと厚みが出たと思う。


多分、出演者の人数や場面転換などて、描く事が出来なかったと思うけど…私的には欲しい場面だなぁ~!


…とわがままを言っているけど…とても感動的な舞台だった。