羚英的随想日記

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■ひとひら■

2025-01-01 19:05:37 | 大河は流れる



本当に久々にこのカテゴリーで記事を書いています。

昨年一年は、日曜の夜のために週を過ごしていたと言っても良いぐらいでした。
もともと普段からテレビドラマを観ることがそんなにない自分にとって、吉高由里子さんはCMの人という印象しかなく、あの紫式部をどのように描き演じるのかと様子見的な心持ちで観始めた『光る君へ』でした。

最終話を観終わってみれば、テレビドラマとして可能な限り史実や風俗を織り交ぜ、音楽や漢詩、文学、花鳥風月などを幾重にも幾重にもエピソードの中に包み込み、その構成のレベルの高さに感嘆するばかりでした。

第一話でリムスキーコルサコフのシェヘラザードの曲をイメージする曲が流れ、最終話ではまひろ(藤式部/紫式部)が千夜一夜物語のごとく道長のためだけの物語を語る…。
シェヘラザードは自分の命を長らえるために毎晩王に物語を語って聞かせた。
まひろは道長の消えゆく命を長らえようと、あくる日もあくる日も物語を語りました。

ラストの場面でも流れていた曲は、ベートーベンのテンペストをイメージした曲。
そして、まひろの「嵐が来るわ」の言葉。

ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番だ!と思う曲もありましたね。
私個人としてはエリック・カルメンのオールバイマイセルフが先に頭に浮かびましたが(笑)

心に残る場面は沢山あります。
そしてそこには必ず素晴らしい音楽がありました。

清少納言が定子のために枕草子を綴り始める場面。
夏は夜…を書く場面も本当に感動的で美しかったです。
ビオラの旋律もことのほか美しかった。

また、個人的には石山寺での逢瀬、道長の望月の歌の場面で流れた曲は一番心に染み入りました。
メインテーマのスローバージョンで、弦楽器の織りなす旋律が哀しいほどに美しく、開催されたドラマ楽曲のコンサートの東京シンフォニー交響楽団の演奏を録画で聴くと、望月の歌を詠んだ後に振り向く道長の寂寥とした笑顔が思い浮かばれて、胸が苦しくなるほどでした。

源氏物語とリンクした場面や、清少納言が枕草子を、まひろが源氏物語の冒頭を書き始めるシーンなども、実に感慨深いものでした。
ああ!日本史も漢詩も古文も、もっとちゃんと学んでおけばよかった…。



『光る君へ』は今までの大河で二番目に古い時代のもので、一番古いものは(私の大好きな)『風と雲と虹と』だとか。
あとには『炎立つ』『平清盛』『義経』『鎌倉殿の13人』と、時代は重なりつつ時代が続きます。

何度か言ったことがあるかも知れませんが、『平清盛』はもっと評価されるべき作品。
でも再評価されつつあるようですね。
平安時代の物語である『光る君へ』のお陰で、引き合いに出されることも再考される機会も増えたようです。
嬉しいことです。


『義経』の時にも書きましたが…。
実在しない創作の人物、史実と異なる人間像・人生であっても、私はそこには魂が宿るように感じています。
藤原道長と紫式部がどういう関係性であったのか。
妾であったのか召人だったのか、ただのスポンサーと作家の関係だったのか。
本当のところは誰にも分かりませんが、この物語での哀しいまでの二人が、登場した人物たちの魂がどうぞ安らかにと、光り輝くところへと昇華して欲しいと願わずにはいられないのです。

道長が命を終えようとしている時に、まひろは道長のためだけの物語を語りました。
三郎のアナザーストーリーは、身分も状況も現実とは異なるもの。
まひろは道長の心にあった直秀たちへの後悔と自責の念を慮り、彼らを生かした物語にして、あの頃と同じ少女(まひろ)との出会いを盛り込み、飛び立った鳥(失っていったもの)がその手に戻ってくるという、死にゆく三郎(道長)のために違う人生を物語にし語り聞かせ、心を癒してあげていました。

脚本家の方はインタビューで「来世で一緒になって欲しいと願い、お線香を焚きながら二人の別れを書きました」と仰っておられましたが、何か心が救われた気持ちになりました。

本当に良いドラマでした。

また、『光る君へ』は源氏の物語を創作した紫式部(藤原為時の娘)やその家族、藤原道長・内裏の人々を描いた大石静氏による『藤原の物語』でもあったなと思います。
大勢の藤原の人々がおかげさまで随分判別できるようになりました(笑)
百人一首も今読むと、これはあの人だ!と演者さんたちの顔が浮かんできます。

私の心にひとひらの感動を残してくれた、素敵な物語でした。





■追記■
冒頭の画像は撮影で使用されたまひろの草履です。
次の大河も楽しみです!


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■大河は流れる…始まりと終焉と■

2013-01-09 16:03:42 | 大河は流れる

大河 『平清盛』 が終了し、『八重の桜』 が始まりましたね。
『平清盛』 が武士の世の始まりの物語なら、『八重の桜』 は武士の世の終焉とそれに続く新たな世の物語です。



『平家は常に一蓮托生』

『平清盛』 で一貫して描かれていた、武士による新たな世を一族郎党で作り上げた平家の強い結束、揺ぐことのない一族の意思の根幹部分が、最終話で今一度使われたこの言葉によって統べ括られました。

一蓮托生…極楽浄土に往生して同じ蓮華の上に身を託し生まれ変わること、転じて結果がどうであろうとも行動・運命を共にすること。

壇ノ浦の冷たい海に沈み滅んだ平家のその哀しい最期ばかりではなく、笑顔溢れる平家の夢の都が海の底で永遠(とわ)に続くという場面で終えられていたことに、心が救われた思いがしました。

大河は、鎮魂・供養の役割もあるのではと思っています。
善も邪も、有名・無名も、後の世の人間が知り、推し、学び、思いを馳せ、語り、そして演じ、それらの魂がより高きに昇華するのではと。

鎮魂という意味で、今回演じる側・製作側も特に思い入れがあった人物が崇徳院だったそうです。
数百年の時を超えて安らかな眠りへ極楽浄土へと導き鎮魂するために、劇中の崇徳院の壮絶な最期の場面では穏やかに成仏させることに力尽くしたと。

崇徳院の魂も、物語のすべての人々の魂も、浄土にあると私は思います。

素晴らしいドラマでした。
その一言に尽きます。



会津が舞台で始まった今年の大河 『八重の桜』 も、心に残る物語になることを願います。



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■大河は流れる…遊びをせんとや■

2012-05-09 11:48:46 | 大河は流れる

大河 『平清盛』 が面白いです。
今回記録的に視聴率が低迷しているそうですが、私には何故なのかよく分かりません…(汗)

ほとんど内容は記憶にないのですが、昔の大河 『新・平家物語』 の仲代達也さん演じる平清盛がただただ恐ろしくて…の印象とともに、平家に関してはごく一般的な知識しか持っていなかった私にとって、今回の大河は平家を詳しく知るにもよいきっかけになっています。
調べてみて、親族一族同士の諍い・争い・殺害など、どうも仲の宜しくなかった源氏の対極にある平家のありかたも知るに至りましたし、私の想像していたものとは違う清盛の意外な素顔を知ることも出来ました。

それにしても源氏は…(笑)
大河では毎回のイザコザに苦笑いの私たちです。(反面教師としたいところ)

今回のドラマの作りに関して、読売新聞のコラムにも同様の内容が載っていましたが、HP内にある坂東玉三郎さんの見解に大変共感します。
公家化粧や鉄漿、主要女優陣の抑えたメイク、薄汚れた武士たち、荒れ果て混沌とした京の街模様等々、それら史実にそった演出も映像のコントラストも、よくよく考えられて作られているのが分かります。
またこのドラマは、ここのところ主流(?)だった揺ら揺らとするワザとらしいカメラワーク(場面表現)もなく、軸がしっかりしていて私の好みです。
当初どこぞの知事さんが、『画面が汚い』 などとクレームをつけたようですが、そんなことは物語が進み平家の台頭とともにどんどん彼らの身なりも画面の中も雅になっていくことは誰もが想像がついたことです(笑)
そんなクレームつけること自体、可笑しいですね。 


さて、私は実は第一話を観損なっていたのですが、適法ではないサイトで(!)観る機会を得ました。
それを観てどうにか今回の平清盛の出自設定とその背景にあるもの、キーワードであるこの

遊びをせんとや生まれけむ 戯れせんとや生まれけん

の歌の意味合いを理解したつもりでいました。
オープニングの最後の部分で子どもが歌うこの歌は、第一話で清盛の生母の白拍子・舞子がたびたび口ずさんでいた今様でした。
この歌が清盛の耳に、亡き舞子を慕う義父・平忠盛の心に常に在る歌として、また今回の大河のテーマとして、オリジナルで作られた歌だと勝手に思い込んでいたのです。

が、浅学でありました。
いやはや、お恥ずかしい限りです。

第18話の 『清盛紀行』 で紹介された岐阜県大垣市・青墓のある石碑にこの歌が刻まれていたのを見てびっくり、オリジナルではないことを知らされました。
すぐに調べてみると…何とあの 『梁塵秘抄(りょうじんひしょう)』 に収録された歌のひとつではありませんか!

私が 『梁塵秘抄』 で覚えていたものは、舞え舞え蝸牛~のくだりだけでした。
その “舞え舞え蝸牛~” の前に、あの歌の部分があったんですね。
ああ、ちゃんと(あの頃)勉強しておけばよかった!
(大河 『義経』 のときのように、うっこれは!とピーンと来ることも出来たでしょうに)


遊びをせんとや生れけむ、戯れせんとや生れけん、遊ぶ子供の声きけば、我が身さえこそ動がるれ。
舞え舞え蝸牛、舞はぬものならば、馬の子や牛の子に蹴させてん、踏破せてん、真に美しく舞うたらば、華の園まで遊ばせん。



『梁塵秘抄』 は当時の平安後期の今様歌謡を集成したもので、編者は第18話の最後で新たな天皇となった後白河天皇(法皇の頃に編集)。
物語では、清盛は若かりし頃耳に残るこの歌で命を救われ、虚無感の中にあった雅仁親王(のちの後白河天皇)は老齢の白拍子の歌うこの歌に心を揺り動かされ、自分の在りかたを悟りました。
この老齢の白拍子・乙前が、実は都を離れた祇園女御(清盛の生母・白拍子の舞子の理解者で、幼少の頃の清盛と碁を打つなど親しく交友のあった人物。清盛の実の父・故白河院の晩年の寵妃)ののちの姿である、というのがこの大河の設定です。

この歌にはいくつか解釈がありますが、ドラマでは“人生さまざまなことがあるけれど、時が経つのも忘れて遊び戯れる子どものように、今を夢中で生きたい”という意味で節々で登場させているそうです。


義父・平忠盛(中井貴一さん)も亡くなり、次回は鳥羽法皇(三上博史さん)もいなくなります。
圧倒的な存在感を醸していたベテラン勢がドラマを去る中、これから若手がどれだけ魅せてくれるか楽しみですね。



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■大河は流れる…平清盛■

2012-01-29 14:23:16 | 大河は流れる

大河 『平清盛』 が面白そうです。

臨場感を演出したのでしょうが、あの 『龍馬伝』 はカメラワークがウザったくてウザったくて結局一話で観るのを諦めた経緯があるので、今回もそんな感じなのかなと気構えていましたがそのようなこともなく、画面からグッと引き付けられる魅力とパワーを感じる出来になっています。
荒廃した京の都の雰囲気など、デフォルメされながらも上手く表現されていると思います。

オープニングは大河らしくない仕上がりで、まるでお金をかけた質の良いPVを観ているような感覚になります。
意表を衝かれた感がありましたが、これはこれでよいのではと。
シーンに出てくる白拍子の踊りが速くて、当時はこのような速いテンポだったのではとの説もあるようですし、これもまた清盛の突き進む激動の人生の脈動をよく表現しています。

清盛役の松山ケンイチさんの演技ももちろん素晴らしいし、脇を固める役者さんの面々も適役。
かつての役柄を思い出して少々画に違和感を覚えることもありますが… 

平家の棟梁・平忠盛役の中井貴一さんは、未だに(今回は敵方となる)源頼朝に見えてしまうし、山内一豊/上川隆也さんが清盛の側近にいるし、土方歳三/山本耕史さんは藤原摂関家の次男役でとっても怪しい(笑)
仁友堂の福田先生がお公家さんの藤原家成(史実では清盛の義母/和久井映見さん、藤原得子/松雪泰子さんの従兄弟)になっているし、勝海舟/小日向文世さんが源氏の棟梁・源為義になっているし、西郷隆盛/藤本隆宏さんが平家家臣になっているし。

…それも時間が経てばしっくりいくことでしょう(笑)

他にも源義朝/玉木宏さん、西行/藤木直人さん、信西/阿部サダヲさん等々、これからどのように物語を紡いでいくのかとても楽しみです。

でも源頼朝・政子には正直ドン引き(汗)
それに何故義朝の妻に田中麗奈さんが?そんなに演技上手いですかね?枠でもあるのかしら。

…などとまぁ勝手に個人的見解で書いていますが、苦手な平安後期の勉強にもなるし、仲代達矢さんが清盛を演じた 『新平家物語』 の印象がまだ残る私にとって、どのような清盛になるのかが楽しみでもあります。
それにしても松山ケンイチさんは体格がいいのでとても迫力がありますね。
同じ身長でも玉木さんが弱々しく見えてしまう→頑張れ!源氏(笑)

加えて今回の大河には、平清盛の物語なのでもしかしたら詳しくは語られないのかも知れませんが、かの不遇の帝・崇徳天皇が登場しています。
諸賢はご存知かと思いますが、あの日本三大怨霊のお一人で、史上最強と云われる(云われた?)方です。

そのようなところも目を向けて、今は埃にまみれる平家も今後どんどん雅になるであろうところも注目し、宿敵源氏との攻防・朝廷との駆け引きなど見所満載な今年の大河を、じっくり楽しんで観ようと思っています。



↑どーもくんも清盛になっちゃったよ!
 


 
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■大河 『義経』 のテーマ■

2011-10-19 16:35:52 | 大河は流れる

2005年の大河 『義経』 のテーマ曲がもう一度聞きたくて

ずっとYoutubeで探していましたが、見つからず。

でも最近、ふと思い出して検索してみたところ

アップロードされているのを見つけました。


N響の演奏、アシュケナージの解釈。

ピアニストとしてのアシュケナージの曲の解釈も

時として賛否両論あったようですが、私は好きです。

義経の悲劇の生涯を見事に表現した、素晴らしい曲。


著作権問題で配信停止になる前に…NHK大河ドラマ 『義経 op』

義経 オープニングテーマ~しずやしず は 『義経』 のクライマックスのひとつ

静の舞の場面です。


『吾妻鏡』 のよれば、このあと静は義経の男児を生み

その赤子は、鎌倉の由比の海に沈められたのだと…。 


■参考記事 『しづやしづ』  『大河は流れる…陵王の舞』 

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■連綿と■

2011-06-28 20:42:37 | 大河は流れる
幕末の物語は哀しい。
官軍側のものであっても、旧幕府軍側のものでも。

「日本」 が終わりを告げてしまうこの時代の物語は、いつも無常観や寂寥感に包まれてしまいます。

「JIN-仁」 が終了し、その物語の結末に遣る瀬無い切なさを感じるだろう自分を想像していたら、私の心により押し寄せたものは、時代・人が遷り変わることへの寂寥感でした。
『江戸の人たちの笑顔というものを大切に撮ってきた』 とあるように、仁先生はじめ笑顔が沢山のドラマでしたね。

いいドラマだったな。

今の日本の情勢と連結したり示唆するような部分もそこかしこにあり、ときとして、ナレーションの言葉のひとつひとつがまるで今の我々に投げかけられているようで、深く心に染み入りました。
主演の大沢さんは、くしくもあの3月11日がお誕生日だったそうです。

私は、人が創り上げたいわゆる無生物であるドラマや物語にも、関わる人々の思念によって魂が宿ると思っています。
その宿った魂が、想いが、どうぞ光り輝く処へ昇華されますように。
そう心から願います。



         



2013年の大河ドラマ 『八重の桜』 の主人公・新島八重(旧姓 山本)は、代々藩の砲術師範を努める会津藩士・山本権八の娘で、鳥羽伏見の戦いで命を落とした弟の衣服をまといスペンサー銃を携えて鶴ヶ城に篭城し、断髪して新政府軍と勇敢に闘った女性です。
『明日の夜は 何国(いづこ)の誰かながむらん なれし御城に 残す月影』 
奮戦むなしく明日は開城というその日の月夜、八重はその無念の思いを歌にしてお城の天守の壁に刻みました。

鶴ヶ城開城後、女性はお咎めなしのところを八重はそれを潔しとせず、捕虜になるべく弟の名をつけ男装しましたが、移動の途中で女と見破られてしまい追い返されたという逸話もあります。
後に兄を頼り京都に移り、同志社を創設する新島襄と再婚し、夫婦で創立・キリスト教の布教に努めるなど、当時としてはとても先進的な女性だったそうです。

JINで咲さんを演じていた綾瀬はるかさんが演じるという八重の実家の山本家は、実は、龍馬を演じていた内野聖陽さんが大河 『風林火山』 で演じた山本勘助の流れなのだとか。
また、八重の兄の山本覚馬は、佐久間象山やあの勝海舟らに学び薫陶を得ています。

勝海舟が山本覚馬と新島襄を引き合わせたとの話も聞きますが、いずれにしても二人は意気投合し、覚馬は同志社を創立する新島襄のよき協力者となるのです。
『同志社』 の命名は、京都復興の立役者でもあるこの山本覚馬だとも。
ちなみに、八重の夫・新島襄の墓碑銘は勝海舟の筆によるものです。

どのようなドラマになるのか、楽しみです。
『JIN-仁』 のような、素敵なキャスティングだといいですね。


■おまけ■
『詮するところ教育は個人の事業でもなければ、政府のみの事業でもない。国民共同の事業であるから、資力ある人は率先して、新島君の事業を援助されたい』
大隈重信はこう述べて、同志社の創立者である新島襄への援助の手助けをし、同志社大学設立の際に当時のお金で壱千円を寄付したそうです。
新島襄が亡くなった後も同志社と大隈重信の交流は続き、大隈は京都に来るときは必ず立ち寄り 『何だか親類のような気持ちがしている』 と同志社に対して親愛の情を抱いていたといいます。
今日、同志社大学と早稲田大学の間で学生交流(国内留学)制度があるのは、そういう経緯があったためなのだそう。

同志社大学の歌のひとつに 「若草萌えて」 というのがあり、その2番の歌詞の冒頭が “紺碧の空 隈なく晴れて” とあります。
早稲田大学の第一応援歌にも 「紺碧の空」 と言う曲があり、冒頭の歌詞は “紺碧の空仰ぐ日輪”。
興味深いですね~。


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■大河は流れる…八海山■

2009-01-14 17:20:20 | 大河は流れる
   
 




大河 『篤姫』 も終了し、年末のゴタゴタでとうとう〆の記事も書けずに年を越し、新大河ドラマ 『天地人』 もすでに第2話が過ぎてしまいました。
まったくもって、面目ないです。

『篤姫』 は、終わってみるとなかなか良かった作品だったと思いましたが、どこか頭の中で納得がいっていない部分がありまして…。
物語も俳優陣も良かったと思えるのに、何故だろう?とよーん考えてみたら、そう、主役の篤姫がやっぱり個人的には納得いかなかったんですね。
私の中では、別の人に演じてもらいたかった篤姫でした。正直なところ。
まだ若いんだから大目に見てよ~の声には聞く耳持ちません(笑)
最初の(主役の)オファーがあった女優さんはいったい誰だったのかな(そういう話を以前に耳にしたので)なんて、意地悪だけど思っちゃいました。ごめんなさい。


『篤姫』 のラストの(時代が遡ってゆく)場面は、最近の大河のような陳腐なラストと異なり、心地よい余韻が心に残って良かったと思います。
篤姫がたいそう大切にしていたという、わが子のように慈しんだ家達が留学先のロンドンから送ってきたという老眼鏡を最期の場面で出さなかったのは、脚本家の意図だったのかな。
私だったら、きっと盛り込んだと思うけどネ。


最近の大河はあまり大河然としていなくて、キャスティングも(視聴率を意識した)民放の時代劇ドラマのようだし、台詞の言い回しなどもいたって現代風だし、何か“大河の重厚さ”と言うかそのようなものがあまり感じられなくなったような…これも時代の流れなのでしょうか。
それとも私が年取ったのかな?
ですので、今まで(何十年と)持っていた私の大河に対するイメージを、ここでいっちょ払拭することにしました。
そうすれば、眉間にしわを寄せることなく(笑)観ることが出来そうで!



NHK大河ドラマ第48作目 『天地人』 。
直江兼続(なおえかねつぐ)の物語ですが、すみません、私はこの方があの家康を激怒させた“直江状(「直江状」の原本は無く、今伝わる複数の文書の真贋は不明だそうですね)”の差出人だったことを認識しておりませんでした。
その直江状が、家康を(関ヶ原の役の幕開けとなる)会津征伐へと決意させる要因となったのは周知の通りですね。
あの小さい顔とのバランスがなってないヅラで話題になっちゃった小栗三成と懇意だったことも、私の興味・好奇心をくすぐります。
実際に関ヶ原を訪れたことで、それまでの私の中でのイメージが一転した石田三成さん。
(私の大好きな)会津を領した上杉景勝(北村一輝)さん。
獅子丸が昨秋農家生活体験学習のホームステイでお世話になった雪国の出自の景勝は、江戸の時代に減移封され、羊子が昨秋研修旅行の農家体験ホームステイでお世話になった置賜を含む出羽米沢藩の初代藩主になったんですね。
(無理やりですが)えにしを感じるなぁ~、うん!(笑)

第1話・2話で、おのおのの母の愛に包まれて成長する、予六と喜平次。
兼続の兜に冠する“愛”というキーワードが、そこここに散りばめられている物語ですね。
当時の“愛”という言葉の意味合いや使われ方は、現代とそう大して変わらなかったようですし、云われているような 「愛染明王」 や 「愛宕権現」 だけではなく、こういった意味合いも込めて兜に掲げていたのかも知れませんね。
そうだったら、ちょっと粋じゃあありませんか、兼続さんって!

『天地人』 の読み方(イントネーション)を、羊子とふたりで喧々諤々と語り合ったりもしました。

「天地(の)人」 という意味で、てんちじん なのか…
それとも 「天・地・人」 という意味で、てんじん なのか…。

NHKのアナウンサーは同一文章の中で両方の発音をするので、分からなくなりました。
勝手な結論は 「天・地・人」 ということにあいなりました(笑)

オープニングのタイトルバックで映し出される山のピーク(頂上)はどこなのかと思ったら、あの八海山なのですってね!
ここまでどうやって登ったんだろーっ?と羊子が言うので、ヘリコプターに決まってるでしょ、文明の利器よ文明の利器!といい加減なことを獅子丸と言っていたら、実際は本当に途中から“まるで登山状態”で登ったそうですね。
切り立った山肌が荒々しくも美しい、八海山がこんな山々だったことを知ることが出来て、とっても嬉しいです。
ついでに、八海山と聞いて一番に思い浮かぶのは…、一升瓶に入った八海山、それに続いて越乃寒梅雪中梅
下戸なのに、若い頃飲まさせたなぁ。。。甘口の雪中梅が口に合ってたかも。
っと、これ全部越後のお酒よね~!
清らかな雪解け水、それに育まれる美味いお米、で醸造される越後の旨い酒。
うーん!下戸だけど、飲めないけど、(八海山の頂上で)越後の旨いお酒を冷でクイっと…、そんなことを頭の中で妄想しながら 『天地人』 を観ることにしようっと(爆)

■追記■
タイトルバック映像で
「愛の旗を掲げて歩く稲田は岩手県遠野市」
「このほか、新潟県妙高山、十日町松代などが登場」
しているそうです!
松代の棚田は本当に美しいですね!








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■大河は流れる…熱き越後■

2008-07-08 23:05:21 | 大河は流れる
  
 




大河 『篤姫』 も後半に入り、次回は将軍家定が…と怒涛の展開になりそうですね。
でも、鬼気迫る場面の時に決まって流れる音楽が、ドラムスの音が入る何だかちょっと陳腐な感じの曲なのが妙に気になるこの頃です(汗)

さて、『篤姫』 を挟んで前後の大河が、越後上杉家に大きく関わりのある物語になっているのが嬉しい私ですが、先日上越市からこれまた羨ましいニュースがありました。
今年の 『第83回 謙信公祭』 には、昨年に引き続きGacktさんが上杉謙信役で登場し、8月23日(土)の出陣行進で上杉軍を率いるそうですよ!
昨年度も相当の盛り上がりだったそうですし、今年も熱ーい一日になること間違い無しですネ。

来年の大河 『天地人』 の配役も発表されました。
主役の直江兼続(なおえかねつぐ)は、ご存知妻夫木聡さん。
上杉謙信阿部寛さん。へ~阿部ちゃんかぁ、Gacktとはまったくタイプが違うね。
謙信の姉の仙桃院高島礼子さん。うん、いい感じ。
仙桃院の息子で、謙信の養子の上杉景勝北村一輝さん。濃ーい景勝になるのかな。
直江兼続のお父さんの樋口惣右衛門高島政伸さん。
弟の樋口与七(のちの大国実頼)小泉孝太郎さん。阿部ちゃんとともに 『義経』 以来ね。
妻のお船(おせん)には常盤貴子さん。
その他、東幹久さん、田中美佐子さん、玉山鉄二さん、長澤まさみさん等。

直江兼続の兜には 「愛」 の一文字が掲げられていて、それは“愛染明王(あいぜんみょうおう)”や“愛宕権現(あたごごんげん)”からとも云われているそうですが、実のところは不明だそうです。
いずれにしても、当時の武将で兜に大きく“愛”なんて文字を掲げているなんて、生涯側室を持たずに正室のお船だけを妻とし、越後の国と民を守った兼続にぴったりの文字じゃありませんか(笑)

謙信を師と仰ぎ、謙信の死後家督を継いだ上杉景勝を支えた忠義の武将・直江兼続の物語 『天地人』。
どんなドラマになるか、今から楽しみです。


息子の獅子丸は、今度縁あって越後に滞在します。
場所は上越市のお隣で、そこに沸く湯は上杉家の隠れ湯としても有名だそうです。
上杉家の湯と知って“沸き立った”のは、獅子丸を含めて何人かいたとかいないとか(歴史フリークがどこにでもいるもので…笑)。
でも、せっかくの温泉に謙信に思い馳せながら心置きなくゆったり浸かる時間がないと聞き、ブーイングの獅子丸です(爆)








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■大河は流れる…仁義礼智信■

2008-01-08 21:27:53 | 大河は流れる





ビデオリサーチの調べによると、2008年NHK大河 『篤姫』 の初回視聴率は、大河の過去10年間では、『北条時宗』『功名が辻』に次ぎ3番目に低い数字だったようですね。
私も観ましたが、なになにどうして、結構いい物語になりそうな感触がありましたよ。

主役の篤姫を演じる宮崎あおいさんの演技を見るのは初めてでしたが、メリハリのある演技の出来る人と感じました。
出演者の顔触れもそうそうたるもので、どのように演じてくれるのかしらと今からワクワクしています。
幕末という、今からたった百数十年前の、激動の時代を知るよいきっかけになり得る物語ですので、子どもたちにもなるべくきちんと観るように言い聞かせているんですよ。

天璋院(篤姫)は、今までどちらかというと 「悲劇の皇女和宮」 が表立っていたこともあり、(和宮とは)不仲の厳しい姑としてのイメージばかりが先行していましたが、フジテレビの 『大奥』 でその人となりが再確認されたと私は思っています。
『大奥』 では和宮とのからみは描かれていませんでしたが、今回の大河では史実にのっとった物語が展開されることと思います。

天璋院を 「江戸城無血開城」 の真の功労者と誇張する説もありますが、事実はやはり西軍参謀の西郷隆盛と幕府陸軍総督の勝海舟の“男同士の談判”の解決によるところなのでしょう。
が、(もはや幕府の敵となってしまった)皇族、薩摩の出である和宮と天璋院篤姫が、江戸を、江戸城を、婚家の徳川(幕府)を守るために尽力したことは紛れもない事実。
そのあたりの展開も、とても興味があります。

子に恵まれないまま、輿入れ後2年も経たずに夫の13代将軍・家定が死去し、24歳の若さで落飾し天璋院と称した篤姫でしたが、紀州から招いた若き将軍・家茂の義母となり、その十しか歳の離れていない義息をわが子のように慈しみ、気遣ったといいいます。
明治の時代になり、晩年は東京で徳川家16代・家達(いえさと)の養育に励み、千駄ヶ谷の徳川邸で48年の波乱の人生を終えました。
家達が留学先のロンドンから送った老眼鏡をかけながら、眠るように息を引き取ったそうです。
またその時の所持金はたったの3円(現在の約6万円)だったそうで、「自分の所持金を切り詰めてでも元大奥の下々の者の就職や縁組に奔走し、金を恵んでいたため (Wikipediaより)」 だったといいます。

仁義礼智信(五常の徳)の人・天璋院篤姫。
今年も日曜日の夜が待ち遠しくなりそうです。


大河ドラマ 『篤姫』 第2回 「桜島の誓い」
 1月13日(日)放送です。







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■大河は流れる…終曲■

2007-12-18 17:08:10 | 大河は流れる





  

久々に骨のある 『大河』 が終了し、年の瀬がいよいよ迫るのを感じます。

『風林火山』 の最終話は、勘助の最期は、余韻のあるいいものになったと思います。
群雄割拠の時代の一つの物語が終わり、あとに残るのは少しばかりの空虚感。
願わくば数多の魂たちが、物語の終わりとともに高きの上り、まばゆい光明の中にありますように。






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