呪い 代わり雛【悪魔の囁き】

自分身に憑りついた魔物に頭・歯・顎・首・肘・背中・腰・膝・足と痛い思いをさせられた不思議な体験談を書き記すブログです。

小説 呪い 【代わり雛・悪魔の囁き】

2014-01-06 15:49:57 | ホラー
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小説 呪い【代わり雛・悪魔の囁き】

第二話【毛虫】

東京から引き越してきて1年目の冬は、都会の温度に慣れた体の冬とは違い夜になると温度が2度~3度位寒さが違いストーブも2台置かないと1杯飲みながらTVを見る為にリビングに居る事は出来ませんでした。その寒さに耐えて、ようやく待ちに待った春が来ましたので庭に植木を並べようと思い裏庭に椿を4本植える事にしました。(椿の木を植える時は、表の庭に植えてはいけない。何故かと言うと、花が枯れ落ちる時に花びらが散るのではなく花のまま落ちるから人の首を切り落とされた時と同じなので縁起は良くないからだと聞いたことが有りました。)それと同時に前庭の壁面がとても景感が悪いので、むき出しのコンクリートの壁が隠れるようにといろいろ考えた末、上に伸びず横に広がる雨に咲く花でも植えて、休日は横になり雨に打たれて咲いているカラフルな色の花を見ながら朝から一杯飲むのも良いかと思いアジサイの苗木を四本ばかり植える事にしまた。花木センターの親父さんにアジサイはすぐに大きく広がるから間隔を取って植えてくれと言われました。(こいつ大した庭でもないのに何も知らないで買ったのではないかと思はれたかもしれません。確かにその通りでした。)うっとうしい梅雨が上がり夏の到来とともに、蒸し暑く寝苦しい日々でしたが、この夜から何故は背筋がゾクゾクと寒くなり夏風邪でも引いたのかなと思いながら寝ていました。しかし、今までのような夢の中に作業服を着た大男が出て来るのでは無く、合ったことのない4人の女性(一目で乙女と解かる小柄でつぶらな瞳と鼻筋の通った尖がった鼻に、鼻下の短いバランスの取れた唇が意志の固さと気の強そうな顔立ちながら体全体を爽やかさと気品に包まれた美しい人達でした。)の夢を見ることが三日~四日続きました。年は二十歳前後の乙女でしたが私と絡み合う事は有りませんでしたが(今までも私好みでは無い人は夢の中に出て来たことはありませんでした。)いくら考えても何処で逢ったのか思い当りませんでした。4人共いつも怨めしそうな目で枕元に立って私を見ているだけで何かされることはありませんでした。今までの男たちとは逆に、円山応挙の美人画を思わせるような妖麗な立ち姿に見据えられた目は恐怖心より身も心も吸い取られて行く思いでした。

つづく