ファヒム役のアサド・アーメッド君自身が
本作主演するちょっと前に実際にバングラデシュから来た移民とのこと。
彼がこの演技をしたのが、もう一つの奇跡という感じだ。
お父さん役の人もなかなか良かったのに、
公式HPでは紹介されていない。
深刻な物語ではあるのに、
コメディ的な要素もあるのが、さすがフランスだけど
なんといってもジェラール・ドパルデューの力も大きい。
“チェスのチャンピオン”ではない難民は実際、
親子が離れ離れになってしまっているのだろう。
なんとかならないのかと思う。
国境の重みは人間の命よりも重いのか。
楽しく見られたのは、ファヒム親子の周りのフランス人たちが皆とても優しくて良い人たちだから。
そんな彼らの親切を、ファヒムは“お情け”と言うのだけど、
でも彼らの温情に頼ることを学んでいるのだと思った。
子供を単なる子供扱いしない描き方が素晴らしい。
そんなファヒムの成長が違う部分にも重なっていくラストが秀逸。
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