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「フード・インク」

wowowの特集で
“食”に関するドキュメンタリーシリーズをやっていた。

シウは「フード・インク」「ありあまるごちそう」「キング・コーン」を録画。
前2作品を見た。

日々能天気に生きているシウ。
最近シャンプーのことで目をちょっとだけ開いたりしていたけど
今回もかなり開いたよ。

一つ一つのエピソードが
本当に衝撃的。
ほんの数社の巨大食品企業により完全に征服されている感のある農業。
苦しみながら服従している生産者と
苦しみながら戦っている生産者。

以前見た、やはりドキュメンタリー映画、
「いのちの食べ方」を思い出す。
あれはとくに目に見える演出はされていず
たんたんとオートメーション化された(とさつ)を映像にしているものだった。
命が命として扱われないことに空恐ろしさを感じる半面、
圧倒的な映像美も感じる作品だった。

これはもっと踏み込んでいる。
問題を次々に浮き彫りにしていく。

アメリカで暮らすヒスパニックの家族にスポットライトを当てるエピソードが
シウにはとくに印象的だった。

彼らは南米では暮らせない。
力のある企業による廉価な農作物が輸入され
地元の農作物が売れない。
そこで生活できなくなった南米の人々はアメリカに移る。
そこで自分の故郷ではできなくなってしまった農業や工業に従事するのだ。
安い給料と劣悪な環境での暮らしに耐えながら。
自分で自分の首を絞めさせられている。大企業によって。
なんという皮肉。

(同じ状況がアフリカとヨーロッパという立場になって、
 「ありあまるごちそう」の中でも描かれている)

ヒスパニックの家族には
糖尿病を患う人が増えている。
大人だけでなく10代の子どもたちまで。
理由は安い生活費で彼らがお腹いっぱいに食べるには
マクドナルドやジャンクフードに頼るしかないから。
スーパーで買い物をする彼らを追う。
ブロッコリーの前で立ち止まる。
ブロッコリー1個の値段でマックの安いバーガーが2個買えるのだ。
ブロッコリー1個ではお腹いっぱいにならない。

彼らはブロッコリーを食べるべきだと知っている。
でも、そうできないのだ。

あまりにもせつない状況に声も出ない。

病原性大腸菌O-157は
これからの季節、私たちの驚異だ。
とくにお年寄りや小さい子を持っている人は切実だろう。
そういった驚異は日々増えている。

O-157は、牛が本来食べるべきではないコーンを飼料として与えられていることで発生したのを
どれだけの人が知っているだろうか。
コーンを与えるのをやめれば
O-157はだいぶ抑えられるとか。
でも、大量の牛を人間に便利に育てるには
飼料としてコーンを与えなければならないようだ。
大元の原因を除かず、
O-157を滅菌するために、さらなるシステムをラインに組み込むことばかりを考えている。

私たちの知らないところで
目を耳を疑うようなことが起きているのを
この作品は教えてくれる。


フード・インク - goo 映画
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