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『マイティーハート/愛と絆』

元々はブラピさんの元妻、
ジェニファー・アニストンがやりたがって、
ブラピさんが手に入れた映画。
で、その後は妻の座がアンジー(“妻”ではないけど)に移って
そのままマリアンヌ役もアンジーに持ってかれちゃったとか・・・

でも、これを見ると
やはりマリアンヌはアンジーで良かったかもとも思う。
もちろん、ジェンもこれをやりたかっただろうし、
上手くやれたと思うけど。

愛する人が首を切られて殺されるなんて
どんな気持ちがするのか、想像も付かない。
想像も付かないほどの苦しみだろうとしか
考えられない。

ジャーナリストであるだけなのに、
ユダヤのモサドだの、
CIAのスパイだの、
“個人”は消されて
大きな(でも、くだらない)波に呑まれてしまう。

常識がまったく違う世界の恐ろしさ。
「人をそう簡単に殺すわけがない、
 何も悪い事をしていないのに、そんな仕打ちに遭う訳がない。」
そんな私たちを包む常識が
一切無視されてしまう恐怖。
何も信用できない不安。

この作品の素晴らしいのは
多分現実のマリアンヌ・パールさんが希望されたとおり
涙涙の悲劇に描かれていないところ。
過剰に演出せずに事実を伝える、というスタイルが
妊娠、夫の死、などを湿っぽい材料にせず、
理不尽な暴力をきちんと伝えてくれる。

テロを扱った作品を見るといつも思う。
テロリストたちにも家族や親戚がいて
テロリストの標的にされる側にも同じように家族や親戚がいる。
それぞれが豊かな人間関係を築き
人殺しは悪い事だと、本当は知っている気がするのだ。
でも何かの大きな力に一度呑まれてしまうと、
恐怖が人をそこにつなぎとめ、
悪を悪ではないと自分に言い聞かせながら実行してしまう。
「モサドだ、CIAだ、」と主張するのは
自分たちを罪の意識から解放する為にしているのだ。
だからテロリストの幹部はもちろん
ダニエルがモサドでも、CIAでもない事を知っている。

アンジーが細くてあんなに弱そうなのに、
それでも強い精神を持つ、という難しい役をこなしていた。
この間見たベオウルフとはだいぶ違う役どころだけど
どちらも見事なアンジーだったな~

マイティ・ハート/愛と絆 - goo 映画
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